数あるアニメソングの中でも
これは別格!
と私が思っている曲が3つあります。
すなわち
1)宇宙戦艦ヤマト
2)ゲゲゲの鬼太郎
3)キューティーハニー
(順不同)
なぜ、この3つは別格か?
理由は簡単。
何度リメイクされようと、主題歌として使われつづけるからです。
つまりはそれだけ
作品の本質と一体化しているんですね。
考えてみて下さい。
♬このごろ流行りの女の子〜
が流れないキューティーハニーって想像できますか?
ナンセンスの傑作ですよ、あの歌詞は。
ちなみに作詞家・クロードQさんの正体は
当時、博報堂にいた岩崎富士男さんという方。
あるいは宇宙戦艦ヤマト。
二作目以後、目的地となる星が変わっても
♬宇宙の彼方、イスカンダルへ〜
とやっています。
星の名前についてツジツマが合わなかろうと
あの曲でないとダメなのですよ。
ちなみに作曲家・宮川泰さんの告別式では
出棺の際、ブラスバンドが「宇宙戦艦ヤマト」を演奏したそうです。
で、ゲゲゲの鬼太郎。
主題歌の作詞は水木しげるさんご本人ですが、
この歌詞は他の誰にも書けなかったでしょう。
つまりですな、
「ゲゲゲの鬼太郎」というタイトルで歌詞をつくれと言われたら
誰でも鬼太郎について書くはずなんですよ。
鬼太郎は強いんだ!
とか、
妖怪だけどキミの友達だ!
とか、
そんな感じ。
しかるにお立ち会い。
天才中の天才、水木先生はそんなことを歯牙にもかけない。
♬ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ〜
という有名なオープニングから、
お化けの暮らしが、人間の暮らしよりもいかに素晴らしいかを
ひたすら歌いあげるのです!
ただそれだけ!!
鬼太郎は名前すら出てきません。
ちなみに人間にたいするお化けの優越性は以下の通り。
1)学校に行かなくてよい。
2)試験を受けなくてよい。
3)会社に勤めなくてよい。
4)働かなくてよい。
5)病気にならない。
6)死なない。
いや、それはその通り。
けれども人間の視聴者を想定して制作されている(はずの)番組で
普通、ここまではやらないでしょう。
とはいえ、それがこの曲を不朽のものとした。
この世とあの世を行き来する水木さんにとり、
「お化けの暮らしのほうが、人間の暮らしより素晴らしい」は
世界観の中核をなすものなのでしょう。
だからこそ、
鬼太郎について歌っているかどうかといった点を超えて
この曲は「ゲゲゲの鬼太郎」の本質を体現したのに違いない。
今なお、歌いつがれるのも道理ではありませんか。
ではでは♬(^_^)♬
3 comments
アンジェラマオ says:
12月 3, 2015
水木先生のもう1つの名作「悪魔くん千年王国」のラストは今日の新自由主義の暴虐
を予見されてるみたいなそのままな世界になっていますね。
安倍や竹中はベルゼブブの化身ではないのか?
たかゆき says:
12月 4, 2015
ギャ ギャ シュシュ シュシュ の シュ♪
水木しげる の 作品は
鬼太郎よりも、、
『魍魎』のギャグと シュールに
代表される と
知人がドヤ顔で言ってたのを
鬼太郎も 魍魎も 知らない ぼくは
ただ
ぼんやりと 聞いていたのだ♪
イーデス・反孫(頓珍漢) says:
12月 13, 2015
>お化けの暮らしが、人間の暮らしよりもいかに
幾日前かのNHKラジオで水木氏の追悼番組だったのでしょう、元々妖怪たる先住民族が住んでいたところに人間が侵出してきて、その最後の妖怪が”墓場の鬼太郎”だった、そのようなことを解説されていました。
それを聴いていた僕の頭には、おおさか橋下等詐欺師集団が妖怪の如く甦ってしまったことが逆のパターンで現実に起こってしまっている気がしてなりませんでした。どっちが妖怪(を意味する)なのか解からなくなってしまった現実です。
そう言えば(曖昧な記憶ですが)、ネズミ男は人間界のビジネスマンに手を貸すことばかりしていたような記憶があります。