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フランス革命の省察

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5月31日、「FRONT JAPAN 桜」をやってきました。

共演はおなじみ、佐波優子さん。

ご覧になりたい方はこちら。

 

総理の「誘惑攻撃」は成功したか/マレーシア「英雄」石碑非難への怒り

というのがテーマです。

 

で、これまた恒例の認知的不協和大賞ですが・・・

浜の真砂は尽きるとも、まともな思考ができない者の種は尽きまじ!

こちらをどうぞ。

 

競馬予想の様に色々言うのは結構だが、

外交・交渉ごとは後で事実が明らかになる事がおおいので、

少し待って結果が出て来てから取材・裏取りしつつ言及した方いいんじゃないの?

 

わはは、光り輝くナントカ丸出しというやつだぞ、これは。

では、ツッコミ行ってみようか!

 

1)外交に限らず、政治において伏せられる事実があるのは当たり前。

事実が(すべて)明らかになるまで言及しないほうがいいというのは

何もコメントするなというのと同じである。

 

2)「少し待って結果が出てきてから」というが、

少し待てば真相が明かされるという保証はどこにもない

ついでに結果が出てきたら、いちいち取材・裏取りする必要はない。

 

3)伏せられていた事実が明らかになったときは、すでに手遅れというのが

政治、とくに外交の常である。

つまりこの人物、「手遅れになるまで黙っていろ」と主張しているのだ。

 

4)どの事実を伏せておくかを決めるのは政府。

となれば公表した事実の範囲内で、なお叩かれることについては

覚悟ができていて当然ではないか。

どこまで政府を甘やかすつもりなのかね?

 

5)伏せられる事実というのは、

要するに政府にとって都合が悪いもの。

ゆえにそれらの事実が明かされることによって、

物事はいっそう悪くなるのが通例である。

で、なぜ待つ必要があるのか?

 

6)競馬予想には的中するものもあるのに、

この人物、どう見ても「常に外れる」と信じ込んでいる。

おそらく自分が負けてばかりいるものと推察されるが

そうそういつも、おのれのレベルで他人を測ったりしないこと。

 

要するにこの人物、

私の分析がイヤだったんですな。

ところが分析が正しいことは認めざるをえない。

くやしまぎれに負け惜しみをあれこれ並べ立てた、

まあ、そういうことでしょう。

しかし・・・

 

物事を理解せずに行動することは

意図とは正反対の結果をもたらすのだ。

       ──『ブレードランナー』本編未使用の台詞

 

(※)記事の内容と直接の関係はありません。

 

さて。

 

五輪関連予算について「1500億円」を「1500円」と言ったり、

サイバーセキュリティー基本法の改正を担当しながら

「パソコンを打つことはない』と言ったり、

何かとタコな発言をするので有名なのが

桜田義孝・前五輪担当大臣。

 

これくらいならご愛敬とか、

たんなる無能で済まされるかも知れませんが、

この人、ついでに無神経とくる。

 

今年2月、競泳の池江璃花子選手が白血病を公表したときには

「がっかりしている」

「(五輪の)盛り上がりが若干下火にならないか心配だ」と、

池江選手の健康より五輪が大事といわんばかりの失言を。

 

続いて3月、岩手出身の自民党議員・高橋比奈子さんのパーティでは

復興以上に大事なのは、高橋さんでございます

と口走ってしまい、

五輪担当大臣の地位を失うハメになりました。

関連記事こちら。

 

さすがに懲りるのでは? という気もしたものの

そこはそれ、

英知と違い、愚かさは底なし(Ⓒ小デュマ)。

どうぞ。

 

桜田前五輪相「子供最低3人くらい産むように」

(産経新聞、5月29日配信)

 

自民党の桜田義孝前五輪相は29日、

千葉市で開かれた同党議員の政治資金パーティーで、

「結婚しなくていいという女の人が増えている。

お子さん、お孫さんには

子供を最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」と述べた。

元の記事はこちら。

 

(※)ふたたび、記事の内容と直接の関係はありません。

 

記事中の「国会議員」とは

どうも猪口邦子・元少子化担当相だった模様。

 

5月25日、AbemaTVの某番組でこう述べた人であります。

 

日本の政権の安定は世界経済にとっても東アジアにとっても宝だ。

日本はTPP11を発足させたし、EUと大きなEPAの自由貿易圏を作った。

国民もそういうことが分かっているから支持している。

基本的には広い世界で見て日本ほど順調に発展している先進国はない。

先進国の中でこれほど経済政策が国民を納得させている国も少ない。

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「爽快すぎるわ、猪口先生! あなた最高よ!!」(※)お姉さまのお言葉です。

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何というか、チャンネル桜の某視聴者をもしのぐ認知的不協和ぶりという感もありますが

この点は脇に置きましょう。

問題は桜田発言です。

 

桜田議員、産経新聞の取材にたいし、こう弁明したそうな。

少子化対策の一環として発言した。

子供を持つ幸せを享受してもらいたいと心から思った。

子育てしやすい環境をつくることが大事だと言いたかった。

それを押し付けるつもりも、だれかを傷付けるつもりもなかった。

 

ほう、そうですか。

とはいえ、まずハッキリしているのは、

最後の1行は完全にウソということです。

何せ、こう言ったんですから。

 

お子さん、お孫さんには

子供を最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい。

 

結婚しなくていいと思っている娘や孫にたいして

子どもを最低3人ぐらい産んでほしいというのが

押しつけじゃないんだとさ。

 

というか、

桜田議員が少子化対策に本気で取り組む気があるのなら、

この発言は押しつけでなければいけないのですよ。

 

「ねえ、子どもは3人ぐらい産んだほうが」

「何をバカなこと言っているの? 結婚するつもりだってないのよ、私」

これで話が終わったら、少子化対策も何もないでしょうが。

 

つまり桜田議員、

1)バレバレのウソをついているか、

2)少子化対策など本当はどうでもいいと思っているか

のどちらかであります。

 

♬認知する〜な〜ら、チョイと不協和音頭、ヨイヨイ

 

つづいて

子供を持つ幸せを享受してもらいたいと心から思った。

子育てしやすい環境をつくることが大事だと言いたかった。

という箇所を取り上げましょう。

 

なるほど、そうですか。

まあ、主観的にはそうなのかも知れませんな。

 

と・こ・ろ・が。

ベネッセコーポレーションは2015年、こんな記事を公開しました。

 

【保存版】子育てにかかる費用のすべてを解説します

 

それによると・・・

出産から大学卒業まで、

一般的に子どもが社会人となるまでの22年間における養育費は、

約1,640万円と試算されています。

元の記事こちら。

 

ちなみにこれは教育費を含んでいません。

ならば教育費はどうかというと・・・

 

高校までは公立、大学は国立  1015万円

ずっと私立で、大学は理系  2465万円

ずっと私立で、大学は医科歯科系  4643万円

 

合計すると

子ども1人につき2655万円から6283万円!!

 

とりあえず、3300万円あたりをモデルケースにしましょうか。

これで3人だと、ざっと1億円になります。

22年で1億ですから、年にすると455万円。

 

家計の半分を子どもの養育費+教育費に充てたとしても

世帯年収が910万円ないと3人は育てられません。

家計の1/3に抑えるのなら1365万円。

 

さてお立ち会い。

 

わが国の世帯年収、平均値はいくらでしょう?

560万円です。

中央値となると420〜430万円程度。

 

ならば年収900万以上の世帯の割合は?

16.2%。

そのうち1000万円以上は12.6%です。

逆に平均値以下の年収の世帯は約61%。

関連記事はこちら。

 

はたせるかな、

2017年の調査では

子どもが(1人でも)いる世帯は全体の23.3%。

3人以上となると、わずか3.2%。

つまりはごく少数の富裕層のみに許された特権なのです。

 

これでなお

「子どもは最低3人ぐらい」と言うことについて

誰かを傷つけるつもりはなかったんだとさ。

 

桜田議員、

1)例によってバレバレのウソをついているか、

2)子育ての現実について完璧に無知か、

3)どうしようもなく無神経か、

のどれかですな。

 

♬認知する〜な〜ら・・・(以下略)

 

ついでに

子供を持つ幸せを享受してもらいたい

とか

子育てしやすい環境をつくることが大事だ

と、少なくとも主観的には思っている(であろう)桜田議員のために

この記事も紹介しておきましょう。

 

性交渉、経験なしが25% 日本の18~39歳男女 雇用も影響

(産経ニュース、4月8日配信)

 

18~39歳の日本人の25%に

異性間の性交渉経験がないとする研究結果を、

東京大とスウェーデン・カロリンスカ研究所のチームが

8日付の英医学誌BMCパブリックヘルスに発表した。

平成27年時点の推計で、23年前の20%から増えていた。

 

特に雇用や経済状態が不安定な男性で割合が高い一方、

未経験の男女の8割に結婚願望があった。

 

22年調査の分析では、25~39歳男性で、

パート・有期雇用、無職や収入の低さが、未経験と関連することが判明。

年収300万円を切ると割合は跳ね上がった。

元の記事こちら。

 

ではクイズです。

日本の少子化を本当に食い止めるつもりがあるのなら、

やるべきことは次のどちらでしょう?

 

1)消費増税を最低でも凍結、

できれば税率引き下げを行ったうえ、

MMTに基づいた積極財政でデフレ脱却を図り、国民を豊かにする。

 

2)娘や孫にたいして、子どもを最低3人ぐらい産んでくれと頼む。

 

みなさん、どうも正解は(2)らしいんですよ!!

スゴいでしょう?

爽快でしょう??

 

「爽快すぎてカ・イ・カ・ン! でもアタシ、結婚しないわよ!」(※)お姉さまのお言葉です。

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というわけで桜田議員の叫びは

誰の耳にも届くことなく、

ヒンシュクだけ買ったまま空振りに終わるのですが、

ここでお立ち会い。

 

この人物、主観的には少子化を本気で憂えているはず。

自分の(非常識でひとりよがりな)主張が相手にされなかったとき、

いったい桜田議員はどう出るか。

2020年代前半には、たぶんこんな失言が飛び出すんじゃないですかね。

 

日本の女性は子どもを産みたがらない。

それどころか、結婚まで嫌がっている。

こうなったら外国人の女性にたくさん定住していただいて

めいめいに最低3人ぐらい、子どもを産んでいただくしかない!

 

で、批判されたらこう弁明するのですよ。

 

少子化対策の一環として発言した。

子供を持つ幸せを享受してもらいたいと心から思った。

子育てしやすい環境をつくることが大事だと言いたかった。

それを押し付けるつもりも、だれかを傷付けるつもりもなかった。

 

そうです。

このレベルの発言を平気でやらかす人物は

少子化問題に対処しようとして

必ずや移民礼賛に行き着くことでありましょう。

 

というわけで、

桜田議員の今回の発言を擁護したがる保守派にも、

このフレーズをあらためて提示しておきます。

 

物事を理解せずに行動することは

意図とは正反対の結果をもたらすのだ。

       ──『ブレードランナー』本編未使用の台詞

 

認知的不協和を脱するには、この4冊も読むべし

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ではでは♬(^_^)♬