6月に文春新書より刊行される予定の

藤井聡さんとの共著

「炎上するニッポン」(仮)が仕上げ作業に入ったこともあり

ブログがちょっと空いてしまいましたm(_ _)m。

 

前にも書いたとおり

本のクライマックスとなるのは

われわれの対談。

 

しかるにこの対談、

非常に充実したものになったのですが

なにぶん話題が多岐にわたったので

原稿にまとめるのは大変ではないかと思っていました。

 

(↓)対談当日の藤井さんです。

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しかるに文春新書の編集者Kさんが

ここで神業的手腕を発揮。

 

話題を網羅しつつ

論旨の筋を通し、

かつ面白く読ませる!

という形にまとめあげて下さったのです。

 

いや、対談原稿を見て感服しました。

良い本の背後には、優秀な編集者あり。

この真理をあらためて実感した次第です。

 

みなさま、乞うご期待!!

 

・・・さて。

産経デジタル「iRONNA」に寄稿した

「『東北でよかった』失言を誘引した安倍政権の逆ギレ論法」

ご覧いただけたでしょうか。

 

まだの方はこちら。

 

今村前復興相の失言辞任、

まったくしょうもない話ですが

これに関連して

いろいろな意味で興味深い記事がありました。

こちらです。

 

復興相辞任「東北で良かった」…東京の皆さんの本音ではありませんか?

(産経新聞「イザ!」、4月26日配信)

 

書いたのは伊藤寿行さん。

同紙の東北特派員だそうです。

書き出しはこんな感じ。

 

米国のジャーナリスト、マイケル・キンズリーは

「失言とは政治家が本音を話すこと」と語っている。

 

今村雅弘前復興相の「(東日本大震災は)東北で良かった」は本音が出た。

中央は東北をさげすんでいる」と改めて思い知る。

記事の原文はこちら。

 

マイケル・キンズリーによる「失言」の定義は

くしくも『右の売国、左の亡国』に収録された

政治経済用語辞典の定義とほとんど同じ。

 

わが辞典の正しさを

あらためて裏付けるものと言えるでしょう。

 

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けれども気になるのが、

その後に出てくる

中央は東北をさげすんでいる」

というフレーズ。

 

伊藤記者にとって今村失言は

東京の人間の東北蔑視を表したもののようなのです。

現に記事はこう続く。

 

日本人は危機に直面すると、国の形を大胆に変えて乗り切ってきた。

(ところが)震災ではどうか。

東京は相変わらず埋め立て開発に突き進んでいるし、下町の防火対策も進んでいない。

 

お上の防災対策は不十分で、国民の危機意識も高まらない。

それは震災があっても、中央が国の危機と受け止めていないからだ。

(中略)

中央にとって結局「人ごと」で、復興相の言う通り「あっちの方」の出来事でしかない。

この国は東京が痛い目に遭わないと目を覚まさない。

 

東京の人に聞きたい。

あなたも「東北で良かった」と思っていませんか。

 

震災対策をめぐる

政府や国民の意識がまるで不足しており、

国土強靱化が進んでいないというのは

その通りだと思います。

藤井さんも、まったく異論はないでしょう。

 

し・か・し。

 

そういう中央(=東京)の風潮が今村失言を生んだという記事の論旨には

いささかヤバい点がある。

今村雅弘前復興相は、国政にこそ関わっていますが、東京の人ではないのです!!

九州は佐賀の出身。

 

いかに国務大臣であれ

九州の人が「東北でよかった」と言ったら

東京が東北を蔑んでいることになるんですかね?!

 

W(^_^)W\(^O^)/ああ勘違い\(^O^)/W(^_^)W

 

さらに伊藤記者、こうも書いています。

 

復興庁ができて5年。

この間に大臣が6人代わった。

全員が初入閣。

「入閣適齢期」を過ぎた議員の「滞貨一掃」で用意された椅子にしか見えない。

 

政権をどの党が担っているかを問わず

( 復興庁ができたのは民主党政権当時です)

政府は復興大臣のポストを軽く見ており、

つまり復興をちゃんと推進する気がないというのも

遺憾ながら、その通りかも知れません。

 

しかし歴代復興大臣の顔ぶれを見ていると、面白いことが分かります。

実質的な初代大臣の松本龍さんは福岡出身。

正式な初代大臣の平野達男さんは岩手出身。

2代目の根本匠さんは福島出身。

3代目・4代目の竹下亘さんは島根出身。

5代目の高木毅さんは福井出身。

で、6代目の今村雅弘さんが佐賀出身。

現在の吉野正芳さんは福島出身

 

・・・そうです。

いまだかつて、東京出身者が復興大臣になったことはないのです!!!

 

で、東京の人に何を聞きたいわけ?

 

それとも伊藤記者、

国政に関わる者はみんな東京人に決まっている

とでも思っていたのでしょうか。

 

中央が地方を蔑視しているのではなく

地方が地方を蔑視しているのではないかという

これまた、しょうもない話でありました。

 

ちなみに岩手県の達増拓也知事は

5月1日、吉野新復興大臣が県庁を訪問したのを受けて

(要するにお詫び行脚しているのです)

以下のようにツイート。

 

内閣として、被災地に一層寄り添うように、復興推進の仕切り直しを期待したいと思います。

画像入りツイートはこちら。

 

復興推進のみならず、

日本には仕切り直しが必要なのでしょう。

ではでは♬(^_^)♬