例の森友学園をめぐる騒ぎは
籠池泰典理事長(※)が国会で証人喚問される
という事態にまで発展しました。
(※)3月10日に辞任の意向を表明していますが、
まだ正式に辞任していないようなので、こう呼びます。
籠池理事長の発言、
冒頭陳述だけでも
なかなかインパクトを感じさせます。
いわく。
新しい小学校を開設する手続きについては、
各方面から疑問が呈される中で、
弁護士からの指示で申請を取り下げました。
これまで応援してくれていたと思っていた方々が
手のひらを返すように離れていくのを目の当たりにして、
自分自身どうしてこうなってしまったんだろうという思いもあります。
本日はこの問題について私の承知しておりますことを率直に先生方にお話しいたします。
私は断腸の思いで申請を取り下げました。
しかし、その後、何ら事態は改善することなく、
むしろこの問題で、私だけを悪者にするような、
政府の要人や大阪府知事の対応を見て、何かおかしいと気付き始めました。
一連の経緯の真相を明らかにするためにも、
私だけがトカゲのしっぽ切りで罪をかぶせようとするのではなく、
まず私がこうして国会の場で正直にお話させていただきますので、
どうぞぜひその他の関係の方を国会に呼んで、
事実関係をお聞きいただき真相究明を進めていただきますよう
心からお願い申し上げます。
(明らかな誤字を一カ所修正)
森友学園については
運営する塚本幼稚園の卒園式で
副園長である籠池諄子さん
(籠池理事長の妻)が
塚本幼稚園は今年度で終わりです。園長(=籠池理事長)は明日からブタ箱です
と、のっけから宣言するという
ワイルドな展開も見られた模様。
小学校開設の申請が取り下げられ、
幼稚園も今年度で終わりとなると
籠池理事長、事実上すべてを失った恐れが強い。
となれば、
窮鼠猫を噛むというか、
死なばモリトモとばかり、
薄情な手のひら返しをやった
ないし、理事長がそう思っている相手について
道連れにしようとしても、おかしくないでしょう。
実際、冒頭陳述の抜粋箇所を見ても
その気配が濃厚に漂っているではありませんか。
というわけで森友学園騒ぎ、
今後も当分続きそうですが
この騒ぎから浮かび上がる
わが国の「保守」の問題とは何か?
産経デジタル「iRONNA」に
これについて寄稿しました。
題して・・・
\(◎o◎)/ 矛盾に満ちた戦後保守の「ゴマカシ」を暴く籠池証言のインパクト\(◎o◎)/
いえ、実際の記事に顔文字はついていませんよ。
編集部がつけたタイトルですが
内容をなかなかよく表していると思います。
しかもこのタイトル、
なんと私が最初につけたものより過激なのです!
私がつけたタイトルは
「森友学園騒ぎが暴いた戦後保守の矛盾点」。
戦後保守の矛盾というフレーズはありましたが
満ちているとまでは言いませんでしたし
まして「ゴマカシ」は盛り込まれていませんでしたからね。
戦後保守は矛盾に満ち、
それをごまかすことで何とか成り立っていると
産経がずばり認めてしまうとは。
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』というのですよ!
あ、ただし。
「矛盾に満ちた戦後保守の『ゴマカシ』を暴く籠池証言のインパクト」は、
同理事長の証人喚問が行われる前に書かれたものです。
その点、ご了解下さい。
ではでは♬(^_^)♬
6 comments
GUY FAWKES says:
3月 24, 2017
>しかもこのタイトル、なんと私が最初につけたものより過激なのです!
>「戦後保守の矛盾」というフレーズは私のタイトルにもありましたが「ゴマカシ」までは盛り込まれていませんでしたからね。
>戦後保守は矛盾に満ち、それをごまかすことで何とか成り立っていると産経がずばり認めてしまうとは。
「親米保守」ないしは「戦後保守」の御用新聞と名高い産経さんがこうして佐藤先生の論考を取り上げるとは
微かながら希望は残されているのかもしれませんね。
尤もこれは佐藤先生のご慧眼と人格に基づいた賜物だと思いますが。
>塚本幼稚園は今年度で終わりです。園長(=籠池理事長)は明日からブタ箱です
これが本当の動物農場…(苦笑)
せい says:
3月 24, 2017
福田恆存さんに倣って「私の保守主義観」を述べますと、まず大和魂がある事。弱きを助け強きを挫く事。今あるモノを大切に思う事。イメージとしては地球侵略に立ち向かう昭和ウルトラマン、またはトップを狙えのガンバスターでしょうか。専守防衛、多勢に無勢、ピンチからの逆転勝利。たぶん戦前までの歴史感覚がどこか受け継がれてたんじゃないか、と勝手に思っております。その感覚でいうと自称保守はアメリカの僕と言い換えるとしっくりくるので、保守だと思わなければ良いのです。保守扱いするからその気になるのです。追い詰められて自爆テロするような輩と、特に何もなくとも特攻するサムライとの違いですよ。
フルート says:
3月 25, 2017
以前、JNN(TBS)が自宅前にて籠池泰典氏と妻の諄子氏に単独インタビューを行った際、記者からの「不正受給なのではないかという一部報道がありましたので」との問いに、諄子氏は笑顔で、次の様に答えながら、軒先に出て来ました。
「一か月間いじめて下さってありがとうございました。勉強になります。」
その後諄子氏は、不正受給を返す旨を語ってからも、終始笑顔を崩さない様にしながら
「今日もですね、お父さん(※夫の泰典氏の事)記者の人達か分かりませんがほっぺた叩かれて足も車も見て下さい、スズキのアルトですけどボコボコになってほっぺたもここ殴られちゃってもみ合った時に、でもね記者の方達も必死に努力されてるんだからと思います。ただやっぱり一か月間ですね、テレビをつければ悪人の様に書かれていたのは私は何かしたかなってそういう感覚だけでしたんではい、私はやっぱりお父さんが一生懸命に努力してきはった姿を見て私は尊敬してますのではい、だからもうそれでいいんかなと思ってみなさんありがとう。」
とも話しているのですが、最初の<いじめが勉強になる>という諄子氏の返答は、普通に考えれば、<保育園の園長と幼稚園の副園長を兼務して補助金を不正受給していた疑惑が報道され→弁護士と相談→不正受給分を返す事になった事>、を指してのものになると思うのですが、本当にそれだけだったのかなと思います・・。<いじめが勉強になる>という諄子氏の返答は、実は自分が誰かを既にいじめちゃっていた人による自己正当化行為を伴っての自虐発言だった可能性もあるのでは・・と思いました。なにか歪なスパイラルを感じました。
ここから先は、長女の町浪(ちなみ)氏が、別冊正論27号へ寄せた文章の事(※表題は『日本の心伝える塚本幼稚園が小学校開校 純粋な双葉を汚れた雨で枯れさせない』~めざすは「礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる教育」です。少子化の今こそ教育の再生に取り組まなければ日本国が危ういと総裁(※籠池泰典氏の事)は感じ、公の為に貢献するのだと、無理だと言われようが批判を浴びようが一心不乱に進んで参りました。日本本来の素晴らしさを伝える教育の場として百年後、二百年後まで残る学校を作ることは『天から課せられたミッション』と申しております。)に、リンク先の記事の「(関係者)」と「元園児の保護者」の方による見方がどの程度正しいものなのかの問題も加わりつつな推測になってしまうのですが、私は、籠池理事長、妻の諄子氏、長女の町浪氏etc.の関係性にも変なスパイラルを感じました。
記事に書かれています「(関係者)」の方によれば、実は長女の町浪氏が、『安倍首相頑張れ』と運動会で園児に言わせる「選手宣誓を先導したり」・「籠池理事長の会見も裏で取り仕切っていた」とされているのですが、同じ記事のおわりの辺りに登場します兄弟を退園させられた保護者の方によれば、「町浪氏は副園長の諄子氏の言いなり」とされていて・・、この諄子氏は、JNNによる単独インタビューの時、夫について、「私はやっぱりお父さんが一生懸命に努力してきはった姿を見て私は尊敬してますのではい、だからもうそれでいいんかなと思ってみなさんありがとう。」としていて・・、そしてこの妻から尊敬されている夫の籠池泰典氏による小学校の開校は、籠池泰典氏と長女の町浪氏による認識からすると「天から課せられたミッション」で・・みたいなスパイラルです。
「天」とは実は町浪氏であるのと同時に諄子氏でもあるという側面の事を考えたら(※例えば<小学校の開校は「天から課せられたミッション」でも、幼稚園の仕事は「天」とは何の関係もない>みたいに考えられていた可能性は余りないと思いますし、リンク先の記事内に書かれています関係性が本当に記事通りなのなら)、これは「天」でもある諄子氏から突然「ブタ箱(行き)」発言が飛び出した事によって、「天」と「ブタ箱」が繋がった事態だった可能性も考えられると思うのですが、そもそも何かを自分が「尊敬して」いさえすれば、その何か(や自分)の周りで例えばいじめが発生していても「それでいい」、ともし彼らが本気で思えてしまっていた場合には、本当にこんな事態も起こり得るのかもしれないと思いました。(長文過ぎすみません。。今後自重します。。)
玉田泰 says:
4月 11, 2017
籠池さん、国会でぶちまけたのは良いけれど、虚言癖のある人物という印象しか受けませんでした。民進党の議員が一生懸命おだてているのには笑えましたが。
戦争保守(ホンネ)は「ゴマカシ」とのことですが、これは僕が以前、コメントに書き込んだ「ホンネとは自分に対するタテマエに過ぎない」ことの証左ではないでしょうか?
SATOKENJI says:
4月 11, 2017
そういうホンネがあるのはその通りですが、
あらゆるホンネが自分にたいするタテマエだとは言い切れないのでは。
玉田泰 says:
6月 6, 2017
そうですね、言い切れないですね。
では、こういう考え方はいかがでしょうか?
ホンネにもタテマエにも表と裏がある…。