というわけで、正式告知。
本日の20:00〜21:55,
BSフジ「プライムニュース」に出ます。
思えば2年ぶりですね。
そして、テーマは・・・
驚くなよ。
『「若者×政治」相関図 “保守化傾向”の核心 “炎上”のメカニズム』
(↓)まさか、番組も炎上とか?
番組紹介いわく。
自公が3分の2以上の議席を獲得し、与党圧勝となった衆議院選挙。
若者世代では自民党に投票した人の割合が他の世代と比べて高かったことが明らかになっている。
若者はなぜ自民党に投票したのか?
野党が若年層からの支持を集められなかった要因はどこにあるのか?
小池代表の「排除」発言で、“炎上”した希望の党は、若者たちの目にはどう映ったのか?
(語句の重複を削除)
先週、都内某所で打ち合わせをしたときも
「あの炎上本に非常に興味がある」
とスタッフからうかがっていましたが、
タイトルにまで使って下さるとは。
ちなみに他の出演者は
津田大介さん(ジャーナリスト)
三浦瑠麗さん(国際政治学者)
古市憲寿さん(社会学者)
とのこと。
津田さんは後半からの参加となるようですが、なかなか興味深いラインナップではありませんか。
どんな内容になるか、ご期待下さい。
さて。
11月1日の記事
「若者の政治意識の特徴を考える」では、
若者の間で自民党支持の傾向が強いといっても
政治的関心の有無によって支持の仕方が違うのではないか
という点を指摘しました。
各社の出口調査を見ると
「どの政党を支持するか」という質問にたいする答えでは
自民党の支持率の高さより
立憲民主党の支持率の低さが目立ったのにたいし、
「どの政党に投票したか」にたいする答では
立憲民主党への投票率の低さより
自民党への投票率の高さが目立つ。
選挙に行けば
支持政党の有無とは関係なく
比例区ではどこかの党に入れることになりますので、
この違いは無党派層がもたらしたものに違いない。
つまり
政治に積極的な関心を持っている(=支持政党が決まっている)若者は
反リベラルの立場から
自民党を消極的に支持し、
政治に消極的な関心しか持たない(=支持政党が決まっていない)若者は
「保守」志向の立場から
自民党を積極的に支持している
という結果が引き出せるのです。
しかるにここで注目されるのが
希望の党にたいする反応。
政治に積極的な関心を持っている若者は反リベラルだとすると
公認候補選定にあたって「リベラル排除」を宣言した同党は
支持を集めても良さそうなもの。
ところが、そうはならないんですね。
日経の調査によれば
希望の党を支持すると答えた10代有権者は10.7%と、
有権者全体(11.8%)より低いのです!
ならば投票率はどうか。
時事の調査では、希望の党に入れた10代有権者は16.6%。
NHKでは16%。
ほとんど同じです。
ちなみにNHKによると、20代有権者の投票率は14%でした。
ところがNHK調査をもとに
有権者全体について、希望の党の投票率を計算すると16.3%!
つまり希望の党については、
支持政党の有無と関係なく
若者はあまり支持していないのです。
となると若者の政治意識については、
以下の結論が導かれる。
1)政治的関心が強い若者は反リベラル志向。
2)政治的関心が薄い若者は保守志向。
3)ただし新党については、政治的関心の有無と無関係に懐疑的。
立憲民主党への支持の低さも、一つにはこの「新党への懐疑」で説明できるでしょう。
さあ、ここからいかなる洞察が得られるか?
『「若者×政治」相関図 “保守化傾向”の核心 “炎上”のメカニズム』
ぜひご覧下さい。
なお今日の放送では
反町理キャスターが休まれるとかで
司会は秋本優里キャスターと
竹内友佳キャスターの
才色兼備の女子アナ・コンビが担当するとのことです。
それから一つ。
昨日、なぜか知りませんが
「フランス革命の省察」紙版に関するデータが、Amazonで表示されなくなる
という事態が起きました。
まるで電子版しか存在しないようになってしまったのですが
この10月に増刷したばかりです。
そんなことはございません。
現在ではちゃんと元に戻っていますので、よろしくお願いします。
(↓)ひょっとして革命派の陰謀か?
また「右の売国、左の亡国」は
現在、Amazonで品切れになっていますが、
版元の事情で、再入荷には多少時間がかかるとのこと。
ご了承下さい。
(↓)それだけ読まれているということではないでしょうか。
ではでは♬(^_^)♬
13 comments
Mr.T says:
11月 3, 2017
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【特別番組】伊藤貫・激動する国際情勢の真実[桜H29/10/31]
https://www.youtube.com/watch?v=D-KxCuPHj2s
馬渕睦夫『和の国の明日を造る』第69回
https://www.youtube.com/watch?v=LMhPTtwWGLE
テーマ:草莽が信認した安倍政権-総選挙を総括する
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政治運動では左・右を問わずに
拗ね者が集まる傾向でしょうか…
上記2つの動画について佐藤さんは
どんな感想をお持ちになりましたか?
小生は伊藤さんのお話しに同意している水島さんを視て
色々と誤解をしている側面もあるのかも?と思いました
馬渕さんのお話しはJFK暗殺の謎の真相に迫った
最初から17分30分頃までが一番面白かったです
中川昭一さんの逸話から解るのは当時
議論から逃げたと言う議員は全員が
右の売国保守という事ですよね
>[桜H29/10/31]の動画
AIやディープラーニングを用いた意思決定のサポートでは誤認など
過去の偏見に染まったAIが出来上がり固定化されると言われており
これをどうやってブレイクスルーするのかと言った問題がある模様です
意図的に炎上を仕掛けている勢力の問題など
絶望の淵にあっても希望が見出せるのは教育と
伊藤貫さんはメッセージを残したように感じました
以下ご参考まで
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選挙・民主主義への違和感・・・遡って成立構造まで掴まないとすっきりしない
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2017/10/7204.html
不倫特区愛知7区 無効投票数が必ずしも激増した訳ではない?
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-721.html
18・19歳、自民に4割傾く 立憲民主は高齢層支持多く
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22561000S7A021C1EA2000/
衆議院選挙の年代別支持政党率とその分析
https://okonomijyoho.com/494.html
選挙で世の中が変わらない理由(1)
https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12324786645.html
「自民党こそリベラルで革新的」
https://www.businessinsider.jp/post-106486
——20代の「保守・リベラル」観はこんなに変わってきている
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山田 says:
11月 3, 2017
佐藤さんも三浦さんも、新しい発想をくれたり、もやもやした感情を的確な言葉で晴らしてくれるので、通勤中など時間があるときはいつも本やブログを読んでいました。
そんなお二人が共演されるとは…非常に楽しみです!!!
若者が新党に懐疑的というのは喜ぶべき状況ではないかと思いますが、
三浦さんが佐藤さんの見解にどういう反応をするのか…
ただ、他の問題に対してのお二人の言葉を比べても、私的には大きく違わないと感じておりましたので、
(三浦さんも、保守からは左翼、左翼からは保守として批判されているようなので…)
今日の番組の議論の中で、お二人の認識にどのような違いがあるのか、それを楽しみに拝見したいと思います。
momo says:
11月 3, 2017
トランプ大統領の娘(夫人?)のイバンカさんが来日されたそうですね。
安倍首相が奴隷スマイルでお迎えして、植民地流おもてなしをなさったニュースが各局で流れていて、気分が悪いです。
この、なんというか、奴隷根性はなんなんでしょう。あんな奴でも一応、日本の首相です。それがヘラヘラして、我々を戦争でボロカスに叩いた国に媚びへつらって、しかも相手は大統領ではなくたかが親族。正直悔しいですよ。
でもおそらく、安倍首相やインチキ保守派のみなさんは、「外交が上手い」「手玉に取っている」などと、策士のような口振りで小賢しい事をおっしゃるのでしょう。私にはジャイアンが怖くて逆らえない臆病者のスネ夫にしか見えません。
私の考えが幼稚なんでしょうか。プライドを捨ててでも日本を守るという彼なりの政治家としての立派な哲学なんでしょうか。
国家のヤジウマ says:
11月 4, 2017
某掲示板で佐藤さんがBSに出られると知り、最近読めていなかったブログを一気読みした上でプライムニュースを拝見しました。私の記憶に基づく解釈になりますが感想をお書きします。
冒頭で男女平等の理念は綺麗事に陥りやすいとズバッと仰られ、男性から権力や経済力を奪ってもそれは男性に都合のいい社会の中での出来事でしかない(硝子の靴論?)というお話や、女性をオス化させるなら男性をメス化させることを許容しなければ男女平等にはなり得ないというお話は、リベラルな方から聞こえてこない現実の難しさを表現されているお話だと感じました。前者は三浦さんのかませ犬論と噛み合いましたが、後者に関しては司会者を含め誰も回答できませんでしたね。恐らくそこを考察できていた人がいなかったんだと思います。ここは一般人も含め、考える余地が大きく残されているのだと思います。
また、津田さんが若者は争いを好まないと仰られていました。私も30歳以下にぎりぎりで入る年齢ですが、私自身も含めてその傾向があると肌感覚ですが感じています。例えば離婚が増えるのも、争いが嫌だから鬱憤が溜まりすぎ、争いが嫌だから離れたいと思うのかもしれません。新入社員が三年以内で辞めるのもそうですね。希望の党が若者に人気がないのも同様の点を感じられます。右だ左だ改憲だ護憲だ、既得権益だどーだと国内を分断しようとしてきた社会に辟易しているのだとしたら、ナショナリズムへの回帰は静かに始まっているのかもしれません。日本の場合、結局その回帰は破局かもしれませんが(笑)
SATOKENJI says:
11月 4, 2017
妊娠中絶の話題だけで、みなさん衝撃を隠せませんでしたね。
ちなみに放送では技術スタッフが音量レベルを調整していますが、
三浦さんも古市君も、じつは声が小さいのですよ。
コバ says:
11月 4, 2017
最近の男女平等、女性活躍というpolitical correctness的な批判されにくい概念のうさん臭さについて非常に的を得た発言でキレキレで楽しめました。例えば主夫というものを女性がどれだけ受け入れられるのか、本質的というより本能的に受け入れられない女性は多いかもしれません。そして女性が本能的に受け入れられない男性像があるのならば、それはまた男性が本能的に受け入れられない女性像があることを必然的に許容せざるを得なくなる…
佐藤氏が本質を突きすぎてて面白いし誰も反論できない。それこそ本能的に正しいことを感じとったのでしょう…
そして残念ながら緊縮財政政策を抑える知恵も能力も度胸も与党・政府には持ち合わせていないので、結果を出せないまま迷走を続けるのでしょう(笑)
SATOKENJI says:
11月 4, 2017
「男らしさも女らしさも、われわれが作り出す幻想にすぎない。
その意味で、性のリアリティというものはないのだ」
──デイヴィッド・クローネンバーグ
この程度の認識も持たずに、女性の活躍がどうこう言っても始まりません。
豆腐メンタル says:
11月 4, 2017
報道とは名ばかりの、また酷い時にはフェイクが付くニュースバラエティ番組ばかりですが、先生の論旨が大枠となり健全な議論が聴けました。
先生の論考は視聴者の論理を少なからずスッキリとさせたことでしょう。めでたい。
もちろん先生は除きますが…「誰」とは言いませんが、炎上系同席者にぐうの音も言わさずきりきりと話が進んだように思います。正に先生あってのモノダネ。炎上というテーマも手伝って、先生は「炉」のような存在であったかと。一方で当然ではありますが、燃えかすのような存在も居られたけども。笑
またその炎上に関して、ネガティブな側面からしか理解できていない人がしたり顔で解説してちゃいかん。出来ればもっと前向きなるキャスティングでお願いしたいなぁ。「誰」とは言いませんがぁ。
GUY FAWKES says:
11月 4, 2017
男女平等・女性の活躍への鋭いご指摘はいつぞや取り上げられた瀬戸内寂聴大女史による「殺したがる馬鹿ども」発言にみられる『リベラル性国家依存症』と似通っていましたね。
「女性が家事育児をするのは当たり前ではない!」と世間で発言する権利まではあっても、「男性だけが稼ぐのが当たり前ではない!」などと言ったら保革・左右両陣営はもちろんのこと、ノンポリ・ニュートラルからも大大大顰蹙でしょうね。
そして、こんなことを指摘するとまた「ミソジニスト(女性蔑視者)」とか「被害者面するな!」と罵倒される。
とまれ、男性にダブルバインドを強いている現状、もしくは誰よりもマッチョイズムに依存していることに彼ら(リベラル)は極めて鈍感です。
故に井上ひさしさんの様に平和の尊さをご高説宣いながら家人に暴力を常習し、いざ激甚災害が発生したら平気で自衛隊の逞しい男性隊員に救助してもらいながら彼らを罵倒することもできるのです(尤も、翻ってホシュの側はそれとは違い、わかりやすくて酷いですが…)
それにしてもこんなこと申し上げにくいのですが、やはり佐藤先生はあまりにも討論相手に恵まれずにいらっしゃる…
ある時はsmall堀センセーやらold森ジャーナリストだったり、なにしろ今回は津田さんに古市さんですからね。
三浦さんは多少なりともまだしも、誰もついて行けてませんでしたよ(苦笑)
豆腐メンタル says:
11月 4, 2017
こんな贅沢な議論の取っ掛かりを、マスコミさんは何と心得ているのか不思議です。
先生の論考は講義ではない。議論のための完璧に近い取扱説明書であるのに。
もったいないですよねぇ。ほんと。
しかし正直、千里の道も何とやらで何となくめでたく思ってしまいます。
GUY FAWKES says:
11月 5, 2017
「最大の問題はマスメディアです」by 中野剛志 「とくダネ!」TPP特集出演時のご発言
即ち、最早それ以前の認識にすら至っておられないのでしょう。
兎にも角にも、今回は古市憲寿&津田大介という討論相手で比較対象が凄まじすぎる(苦笑)
「比べ物にならない」とは正にこのことです。
レギーム作 says:
11月 4, 2017
「本音」の話は、もし佐藤先生があの場に居なかったら、
どんな展開になってたんでしょうね。
f・・・イマイチな事になっていたんじゃないでしょうか(う~んイマイチ・・・)。
ただ、古市さんの「本音」について話した内容が、「本音」とは限らないと言えるでしょう
(そもそも、本音だろうがなかろうがって思いますが)。
そして上のようなワケワカ書いといて、他人をとやかく言えたモンじゃないのですが、
私には三浦さんの言っているコトがちんぷんかんぷんでした・・・。
これは私のオツムの問題が多分にあるとは思いますが、
「何かを言ってる的っぽい感じ」しか伝わって来なかったんですよ(>_<)
銀兵衛 says:
11月 5, 2017
プライムニュースへの出演お疲れました。
番組見させていただきました。
最後の言葉、
「言い訳せずに結果を出せ」
は政治家にむけてだけでなく、
自分にも問われていると受け取りました。
肝に銘じてやっていきたいと思います。
逆に古市さんの最後の言葉、
「生々しい民主主義」
には、違和感を通り越して笑いがでました。
「気分で投票する」社会って、
この方はホントに学者なのかなと。
ともあれ、佐藤先生の今後の
ご活躍を陰ながら応援しつつ、
これらも著書を読ませていただきます。