昨日、
新宿はシネマカリテで
大九(おおく)明子監督の「勝手にふるえてろ」を観てきました。
「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」にしようかとも思ったのですが
1)2月いっぱいぐらいは上映が続きそう
2)YouTubeに上がっている動画を見るとかなり不評
という二つの理由で、どうも足を運ぶのが面倒。
逆にこちらは
1)予告編が面白そう
2)評判が良い(リピーター多しとのこと)
そして
3)主演の松岡茉優さんと会ったことがある
という三つの理由が背中を押したりしたわけで。
ちなみに松岡さんとお会いしたのは10年前。
「ボディ・ジャック」というホラー映画(知っている人、手を挙げて!)のパーティでした。
松岡さん、この映画では
主人公の中年サラリーマンの娘を演じていたのですが
私は「ボディ・ジャック」について、トークショーを2回やったのですよ。
トークショーの相手役だったのは
「桃色ゲリラ」の異名を持っていたバリバリの左翼・増山麗奈!
どういう組み合わせだ、という感もあるものの
配給会社の人選ですので、そこのところよろしく。
10年前の松岡さんは、かわいらしい中学生。
たしかダイエット中と聞きましたね。
一緒に撮った写真もありますが、これは公表しません。
それが立派な大人の女優になって、
映画初主演にこぎつけ、
しかも好評!
というわけで、行ってきました。
いや、じつに面白かった!!!
松岡さん演じるヒロインの江藤良香(よしか)は、
24歳のOL。
公式サイトの紹介文では
ひねくれで、自分勝手で、夢見がち
と形容されていますが、
ハッキリ言います。
ンな甘いもんじゃない。
実際はこうです。
1)とにかく自信がなく、自尊心が低い。
2)ゆえに現実に適応できない。
3)そのため自意識がどんどん暴走し、妄想崛起的なフィルターをつくりあげる。
4)この妄想崛起フィルターを通じてのみ、現実を認識する。
妄想崛起フィルターを通じたヨシカの世界は、
要するに脆弱な自我を守るためにつくられたものですから、
他人は本質的に存在しえない。
つまりは自信のない唯我独尊状態なんですな。
唯我独尊なので、
何か嬉しいことがあると、
世界の全てが自分を祝福しているような気になる。
逆にイヤなこと、
傷つくことがあると、
世界の全てが滅びるような気になる。
なんせ「(自分なんて)絶滅すべきでしょうか〜」と歌ってしまうのですぞ。
事実、ヨシカの趣味は絶滅した動物について
ウィキペディアの記述を読みふけること。
宝物は博物館から払い下げてもらったアンモナイトの化石。
分かりますね?
環境の変化に適応できず滅んでいった生き物に
自分を重ねているわけです。
しかも根底には自信のなさがあるので
被害者意識がひたすら強い。
その意味では
ひねくれで、自分勝手で、夢見がち
という公式サイトの説明も
べつに間違ってはいません。
ンな甘いもんじゃない、というだけです。
で、このヨシカが
やたら暑苦しい同僚の青年「二」(←あだ名)に告白される。
24歳で、彼氏いなかった歴24年のヨシカとしては
嬉しくないわけはない。
しかし、異性と真剣につきあえば
妄想崛起フィルターが維持できるはずはない!!
さあ、どうする?!!
妄想崛起の自意識爆走イカレポンチ状態を
大真面目に演じきった松岡さんを観ているだけで
この映画、十分面白いのですが
途中で私はあることに気づきました。
何に気づいたか、見当つきますね?
そうです。
まずはこれ。
貧困化と少子化、
ついでに
移民政策と誤解されないよう配慮した外国人の受け入れ(つまり移民政策)が容赦なく進み、
プライマリーバランスの改竄(Ⓒ安倍総理)まで謳われる昨今、
日本の若者は
マジで絶滅危惧種ではないのか??
そして、これ。
ひねくれで、自分勝手で、夢見がち
ないし
自信のない唯我独尊状態
または
妄想崛起フィルターを通じてしか現実を認識できない
とは、
左翼・リベラル
および保守派の共通した特徴ではないか!!
W(^_^)W\(^O^)/♬右も左も、絶滅すべきでしょうか〜♬\(^O^)/W(^_^)W
だって、そうでしょうが。
何か嬉しいことがあると、
右も左もすぐ、
世界の全てが自分を祝福しているような気になる。
「世界が認めるニッポン、スゴイ!」とか
「世界に冠たる平和主義万歳!」とかね。
逆にイヤなこと、
傷つくことがあると、
世界の全てが滅びるような気になる。
「日本はもうダメだ! 反日勢力による崩壊/戦争のできる国への逆戻りは避けられない!!」
というやつでして(冒頭の結論は同じなのに注意)。
そして、どちらも被害者意識がひたすら強い!!!
W(^_^)W\(^O^)/♬右も左も、絶滅すべきでしょうか〜♬\(^O^)/W(^_^)W
ヨシカは中学時代に
片思いしていた少年「一」(←あだ名)のことを
たえず「脳内召喚」、
つまりは飽きもせずに思い出しては
お花畑的妄想崛起にひたっているのですが、
これについても
右は「うるわしい伝統が保たれていた(戦前の)日本」、
左は「民主主義の理想が生きていた敗戦直後の日本」を
たえず脳内召喚しては
お花畑的妄想崛起にひたるクセがある。
まさに絶滅危惧種(←日本人)の暴走する自意識!
こう考えると
ヨシカがどんどん自意識爆走イカレポンチ状態にハマってゆく
「勝手にふるえてろ」の展開は
1)保守派
2)左翼・リベラル
3)日本全体についての
笑える寓話とも受け取れるのです!!
映画「勝手にふるえてろ」、
新宿シネマカリテでは2月中旬までの上映です。
興味のわいた人はカリテにGO!
(↓)自意識の暴走を止めるもの、それは論理の疾走です。というわけで、この4冊をどうぞ。
3 comments
阿部雅彦 says:
2月 2, 2018
ツイッターで達増知事が推薦しているので読者をしています。私もこの手の文章の書き方をする事があって達増知事の人柄が分かって愉しんでいます。現在、私は東大阪に住んでいるのですが、内心「岩手県移住計画」なるものを妄想しています。可能ならば実行しているでしょう。理由は多々あります。小学生に入る前は秋田県の明利又(あかりまた)にいた記憶があって、盛岡市の西側の山の中です。私にとっては故郷に帰るという感覚も有ります。リニアモーターで宇宙船を発射する案を思いついたのは細野豪志が函南の家の前を軽のダイハツのワンボックスですっ飛ばして角を曲がる時に細野が堤防を歩いていた人に手を振って転倒しそうになりながら曲がって行ったのを見て「危ねえな~」と思いつつも何か政権交代をする政策を考えてやろうと思って書いた最後に思いついたもので「宇宙開発キャプテン・ハローワーク」と駄洒落で絵を付けました。東大阪に来る直前に細野事務所に行って、地球は丸いので水平に加速しても宇宙に出られる原理を説明してきました。達増知事にも何年か前に、リニア軌道式宇宙船発射の原理と説明を送ってあります。日本で宇宙船を発射する為には東側が海で、海上交通が少ない事が絶対条件になります。種子島の打ち上げではロケットの落下で船の航行を止めていると推察されます。震災が起きる前は北海道の大樹宇宙航空実験場辺りに20キロの直線が作れそうと思っていましたが、震災復興の手段として岩手県のリアス式海岸地形を使うのが長期的に見てベストと考えるようになりました。達増知事は国際リニアコライダー誘致を推進していますので、ここから掘って出た岩石を低い所に置いて、高い部分を削れば東西20キロ幅100m位の直線を作るのは不可能ではない気がします。最初は通常のデルタ翼の実験機で宇宙と往復できるようにして、20年位の期間で100人上客で毎日1便発射という事は努力すればできるはずの事だと思っています。日本人がアホになり過ぎてしまっているだけの事です。
世界初の国際宇宙空港建設という大風呂敷なのですが、最初はミニ四駆の上に紙飛行機を乗せて小学生に宇宙船を飛ばす原理を見せるていどで十分です。興味を持った子供が知能の発達する10年の時間で十分な知能の発達ができるでしょう。ペンシルロケットの発射実験も秋田の八郎潟でしたから、似たような実験を山の反対側でするといえます。グランドに事務机を50m並べて、この上に水平に高さを調整したリニア軌道ののモデルを作って、ラジコンの機体にロケットエンジンかファンジェットで飛ばしてリアス式海岸地形からの発射をイメージさせるという事を考えています。人が興味を持つという事が最初に必要になります。
もうひとつは昨年の選挙で前原のバカが政権交代を台無しにしてしまって、結果は前原が小沢潰しに終始して自民党安泰の政治状況を作ってしまい、これでは政権交代ができる状況は永久に不可能なので、別の方法で政権交代の主軸となる政党を作らなければならないと考えるからです。政権交代の失敗は前原達民主党議員が無能だったからです。実際に政権に就いていた期間でこの事を如実に証明していました。
東北・北海道に国際宇宙空港建設、九州ー韓国間で海底トンネル建設(ついでに宗谷岬ー樺太で海底トンネル建設)この方法で日本列島に等間隔に経済の極が4つ作る事ができるようになります。環日本海経済圏でロシアとの国境問題の解決と北朝鮮の問題も可能になって来ます。日本海側に人口の移動が起きるようにする為にロシア側から天然ガスのパイプラインを引いて寒冷地の暖房費の大幅な引き下げを行うようにするというのも政治手段になります。日本がカネだけ出して終わりというのは愚政治家の話です。日本が大きな実利を得る方法を何故考えられないのか、馬鹿な連中だなと思っています。体の方は62歳のお爺ちゃんになってしまいましたが、頭は??才ですね~。100才だったり20くらいだったり。妄想力+実際の仕事をした経験で前原あたりの人間よりは実用性があるでしょう。とうとう意見を書いてしまいました。(;^ω^)
原子炉事故処理を先に終わらせなければ、何にもできはしません。3年で終わらせる案があったのに、自民党を圧勝させて頓挫しました。初めから政治の積み木の作り直しをするしかないですね。最初に雪を手で丸く固めて、雪の上を転がして行き、ある瞬間から急激に大きくなって動かせない大きさになる。子供時代に雪国に住んでいたので、政治の雪だるま理論も持つようになったという気がします。今のところ私は寒さで、手がツベたくなっています。ふるえるまでではなかったので、オチに失敗しました。(;^ω^)
玉田泰 says:
2月 11, 2018
「妄想崛起フィルターを通じてしか現実を認識できない」
「被害者意識がひたすら強い」
成る程、その通りだと思います。そしてもう一つ、現代日本人の特徴として僕が思い浮かべるのが、
「(他者への)共感性が著しく低い」
です。最近の選挙や国会での情けないまでの上げ足の取り合いなども、相手の立場など全く眼中に無く、ひたすら自分の言い分を言い散らしているだけなのでは?
と疑わざるを得ません。
いえ、映画は未見ですし、この記事とは無関係かも知れませんが(苦笑)。
玉田泰 says:
2月 11, 2018
追記
ある意味、他者どころか自分にも共感できずに「勝手にふるえて」いるのかも知れませんね。