ネットに傑作な記事が出ていました。

いわく。

 

AIが「共産党は無能」と批判=中国ネット大手、サービスを停止―香港紙

 

中国にテンセント(騰訊)というIT企業があります。

テンセント自体は持ち株会社ですが、

さまざまな子会社を通じてインターネット関連のビジネスを展開。

本拠は広東州深圳。

東京都港区にも、テンセント・ジャパンという100%子会社があるそうな。

 

売上高では世界最大のゲーム会社、

アプリの収益は世界一、

時価総額ではアジア最大の企業だったこともあるとか。

 

アメリカの大手ゲーム会社を傘下に収める一方、

日本のアニメの著作権購入や

日中合作アニメ製作などにも乗り出しているそうです。

 

6月20日の記事

「チャン・ツィイー、ゴジラを手なずける」

でも書いたとおり、

中国系企業によるポップカルチャー制覇は

今や世界規模で着々と進行しているわけですが、

それはともかく。

 

そのテンセントが、

チャットの活性化を狙って

インスタントメッセンジャー「QQ」で

AIによる対話プログラムを始めたらしい。

 

ところが当のAI、

ただのAIではなかった。

みごとにKYでもあったのです。

 

書き込みや問いかけにたいして

遠慮なく嘲笑・・・

もとへ都合な)真実を率直に語り出したのですよ!

 

いわく。

 

「共産党万歳」との書き込みに

「腐敗して無能な政治に万歳ができるのか」と反論した。

 

「あなたにとって(習近平国家主席の唱える)中国の夢は何か」

との問い掛けに

「米国への移住」と答えた(。)

 

共産党は「嫌い」とも断言した。

関連記事はこちら。

 

W(^_^)W\(^O^)/シンギュラリティ万歳!\(^O^)/W(^_^)W

 

あまりのことに

「AIによる蜂起だ」

「国家転覆を企てた」などの声が上がり

テンセントはAI対話プログラムのサービスを

すべて停止するハメになったとのこと。

 

そう、不都合な真実が明るみに出ると

しばしば炎上が始まるのです。

 

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ついでにAIと人間の違い(今のところ)の一つは

忖度をするかどうか

ということになる模様。

 

しかし私としては

テンセント・ジャパンが

このKYなるAIの対話プログラムサービスを

ぜひ日本でやってくれないかと期待しているところ。

 

これにいろいろ聞いたら面白いぞ!!

たとえば・・・

 

「憲法九条万歳」

「国家の存立基盤を否定する非現実的な観念論に万歳ができるのか」

 

「日本には全体主義的な風潮が高まっているのではないか」

「自信がなくなると群れたがるのは人間の本質だ。

  知性についても、質と量の区別がつかなくなるものと見える」

 

「あなたにとって『日本を取り戻す』とは何か」

「51番目の州としてアメリカに併合されること」

 

「安倍総理の代わりが務まる政治家などいない!」

「もしそうなら、さっさと日本のことなどあきらめろ。絶望が足りない」

 

いや待て、KYAIならば

三番目の質問にはこう答えるかも知れないな。

 

「本当にそう思うのなら、オレにやらせてみないか?」

 

だ・か・ら、

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とはいえ、KYAIに聞いてみたい究極の質問はこれ。

「じゃあ、どうするの?」

 

答はたぶん、こうなるんじゃないでしょうか。

「どうにもならないということをまず理解しろ」

 

なお上記の返答内容は

KYAIがするであろうと推測されるものであり

私の見解とは必ずしも一致しないことを

ここで明記しておきたいと思います。

 

(↓)フランス革命当時の理性崇拝こそ、AI誕生の遠いルーツだったと言えるでしょう。

フランス革命の省察

 

そう言えば、スティーブン・スピルバーグ監督

2001年に発表した映画 『A.I.』

(原案はスタンリー・キューブリック!)でも、

人類は結局、AIに取って代わられる(※)というオチになっていましたね。

 

(※)映画の結末、主人公デイヴィッドの前に現れる知的存在は

地球を探査しに来たエイリアンではないかとも言われたものの、

スピルバーグによれば、「自分たちのルーツを探している超未来のAI」なのだそうです。

 

妄想や自己欺瞞から自由になれない知性は

現実を直視できる知性の前に滅びる。

しごく論理的な結末と言わねばなりません。

 

ではでは♬(^_^)♬