ナポレオンの没落によって

フランス革命がとうとう終結したとき

ヨーロッパ主要国のリーダーは

〈復古〉を基本方針に掲げました。

 

物事をフランス革命前に戻す! というわけです。

 

しかし、そうはならなかった。

なぜか。

 

フランス革命と相前後して、

二つの重大な革命が起きてしまったからです。

 

一つは産業革命。

もう一つはアメリカ独立革命です。

 

産業革命が起きてしまえば

国力のレベルは産業化のレベルときれいにリンクする。

となれば、

どんどん産業化を進める以外、

国力を維持する手はないのです。

 

ついでにアメリカ独立革命によって

大西洋の向こうに〈革新〉的な国ができてしまった。

それもこの国、開拓によってどんどん広がってゆける。

ヨーロッパが〈復古〉に徹するだけでは、不十分になってしまったのです。

 

トマス・ペインは「コモン・センス」

アメリカが独立を達成するのは

世界史を変える偉業だと位置づけましたが

まったくその通りになったわけです。

 

 

電子版もご用意しています。

 

その意味でフランス革命は

アメリカ独立革命ともども

まだ終わっていないと言えるでしょう。

 

ナポレオンはヨーロッパ全域に帝国をつくろうとしましたが

EUも今や「帝国」などと呼ばれますからね。

ついでに、ロシアが嫌がっているところまで同じ。

 

・・・ちなみに昨日もご紹介したミュージカル

「1789 バスティーユの恋人たち」

もともとフランスの作品。

 

ただし上演にあたっては

かなり潤色されているとのことです。

 

フランスが革命になだれこんでゆく1789年前半の様子を

革命派と王党派、双方の視点から描いた作品。

印象的なメロディが多く、振付も凝っていて感心しました。

 

ちなみにフランス革命は

女性の服装を変えたことでも有名。

革命で行動的になった結果、

いわゆるパンツルックが流行るんですね。

 

男役を看板にする宝塚が、フランス革命を好んで取り上げるのにも

その意味では歴史的必然性があるのです。

 

ではでは♬(^_^)♬

 

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