本日は7月4日。
アメリカの独立記念日であります。
独立宣言がなされたのが1776年ですから、今から238年前。
もっとも宣言がなされて、すぐに独立が達成されたわけではありません。
まずは宗主国イギリスとの戦争が待っている。
この独立戦争、大勢が決まるまでに5年、完全に終わるまでには7年を要しました。
面白いことに、アメリカによる日本占領も
「大勢が決まるまでに5年、完全に終わるまでには7年」
という展開を見せます。
朝鮮戦争勃発による再軍備開始で、「アメリカ側陣営の一員として独立させる」流れが見えたのが占領5年目(1950年)。
そして講和条約が発効、日本が独立回復を達成したのが7年目(1952年)でしたからね。
それはともかく。
アメリカ独立戦争の起爆剤となった「コモン・センス」という本があります。
昨年いらい、この本を訳しておりまして、今月25日にPHP研究所より刊行されるのですが、おかげでアメリカという国について、あれこれ考えていました。
なんというか、二重性があるんですね、アメリカって。
つまり自分たちが、「アメリカ合衆国」という特定の国家であると同時に、人類に普遍的な自由と繁栄をもたらす「世界国家」だという理念を掲げている。
同国の魅力も、また同国の欺瞞も、要はここにあると思うのです。
関連して思い出されるのが、1996年に大ヒットしたハリウッドのSF映画「インデペンデンス・デイ」。
タイトルの意味はずばり「独立記念日」です。
地球侵略にやってきたエイリアンの大円盤軍を、人類が(アメリカに率いられて)撃退するという話ですが、シナリオが素晴らしくベタ。
なにせエイリアン、7月2日に攻撃を開始する。
危機に陥った人類が反攻計画を練るのが7月3日。
そして7月4日に全世界で決起、エイリアンを滅ぼす!!
ジェット戦闘機に乗り込み、反攻の先頭に立つのは、ずばりアメリカ大統領。
なんで、そんなことができるのかって?
政界入りする前は、空軍のエース・パイロットだったんだそうです。
どうして腕がナマっていないのかは知りませんが。
これがホントのエアフォース・ワン(注:アメリカの大統領専用機の名称。普通のジェット機だが、直訳すれば「空軍1号」)。
しかもこの大統領、反攻開始に先立って、
今年から7月4日は、アメリカのみならず、全人類の独立記念日(インデペンデンス・デイ)になる!!
と大演説をぶちかます。
つまりは人類の対エイリアン戦争を、アメリカ独立戦争のSF版として描いているんですな。
まさに「アメリカ=全世界」の図式丸出し。
だってアメリカが7月4日の朝を迎えると、全世界でいっせいに夜が明けるんですぞ。
時差を知らんのか、時差を。
アメリカの中でだって、ニューヨークとロサンゼルスじゃ、三時間もズレがあるのにねえ。
・・・なんて、ツッコミどころもいろいろありますが、じつは私、「インデペンデンス・デイ」は好きです。
何がいいのかって、それは明日のブログで考えましょう。
ではでは(^_^)v