11世紀から13世紀にかけて

イランやシリアの山岳地帯には

暗殺教団が存在していました。

 

その初代指導者と言われるのが、

ハッサン・I・サバ。

アラビア語ではハサン・サッバーフと発音するそうです。

 

「山の老人」とも呼ばれたサバの、有名な言葉がこれ。

真実は存在せず、あらゆることが許される。

 

これには隠された意味があるとか。

 

つまりですな、

サバは教団の若者に幻覚剤を与えていたのです。

で、自分が今いる山岳アジトこそが天国だと思わせる。

 

そのあと、こういって暗殺に送り出したらしいのです。

任務を達成しろ、天国が待っているぞ。

 

とんでもない言葉ですが、じつは正論。

暗殺が成功すれば、山岳アジト(=天国) に戻れるし、

失敗しても本物の天国に行ける(はず)だからです!

 

と・こ・ろ・が。

以下の記事をどうぞ。

 

(CNN) 米政府当局者は(11月)21日までに、

掃討作戦を続ける過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の一部の戦闘員が

覚せい剤にも使われるアンフェタミンが含まれる錠剤を飲み、

戦闘などに臨んでいると見られると述べた。

 

この錠剤は「キャピタゴン」と呼ばれ、

活力を高め、気分を高揚状態にさせると言われる。

ISISに入り1年以上戦ってきたと主張する

19歳の戦闘員は昨年、CNNの取材に応じ、

「幻覚症状を生む錠剤を与えられた。これを使えば生死などどうでもよくなる心理状態になる」

と証言していた。

 

この証言は真偽不明とのことですが、それはともかく。

 

キャピタゴンを使えば

より長時間の戦闘への従事や戦意の維持が可能ともされる。

米国の非営利の政策研究機関「民主主義防衛基金」の関係者によると、

ISISの前身組織であるイラクのアルカイダ系組織は

戦闘員にアンフェタミンを摂取させ、

撃たれても痛みに耐えられる状態に追い込んでいたとされる。

 

国連薬物犯罪事務所によると、

シリアの反体制派武装組織などは

キャピタゴンの製造や密売で稼いでいる。

麻薬密造業者はキャピタゴンのロゴをつけた偽造品もつくっているという。

 

記事全文はこちらを。

 

真実は存在せず、すべてが許される!

 

まさにハッサン・I・サバの言葉通りではありませんか。

1000年近い時を経ても

何も変わっていません。

 

これを抑え込むのは大変ですよ。

 

ちなみにサバの言葉については、

「夢見られた近代」収録の

「〈ビンラディン教〉の福音」で詳細に論じました。

 

夢見られた近代

電子版もご用意しています。

 

ではでは♬(^_^)♬