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商品紹介文も、すっかり新しくなっています。

つまりはファンキーでヒップになったのですよ。

 

ちなみに紹介文の最後にも出てきますが

中野剛志さんが絶賛のメッセージを寄せてくれました。

いわく。

 

バカをやるのは利口者!

やはりブルース・リーは正しかった。

“考えるな、感じろ”

さあ、目を開け。

 

つまり、わが国の利口者はたいがいアイズ・ワイド・シャットなんですな。

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政治や社会を論じた本へのコメントで

ブルース・リーを持ち出すとは

中野さんもファンキーでヒップではありませんか。

 

これは『燃えよドラゴン』の有名な台詞。

リーが弟子の少年を諭すときの言葉ですが

こんな続きがあります。

 

考えるな、感じろ!

それは月を指さすようなものだ。

指に意識を集中させてはいかん、

天空の壮麗な光景がまるで見えなくなる。

 

じつはこの台詞、

本書の内容と密接な関連を持っている。

中野さんはただ奇をてらったのではなく、

私が言わんとしていることをきっちり理解してくれたうえで

コメントを寄せてくれたのであります。

 

さて。

 

9月2日の記事

「最新トークライブ開催決定、ついでに総理もトランプにタンカを切るべし」

で紹介した

ドナルド・トランプの真珠湾発言問題は

要するに日本について言及するときは

褒めるとき、貶すときも

真珠湾を持ち出したがるのではないか?

という線で落ち着きつつあります。

 

なにせトランプ、6月の首脳会談だけでも

真珠湾ネタの発言を2回した可能性が濃厚。

1回(会談の前後、メディア向けにくつろいでいるとき)は安全保障がらみで肯定的に。

1回(会談中)は通商がらみで高圧的に。

 

昨年11月、

やはり首脳会談のために日本に向かう機内でも

トランプは「リメンバー・パールハーバー」とツイートしています。

 

日本に乗り込む前にこれとは

のっけから脅しにかかったか? という感じですが

会談後の記者会見を見るかぎり

シンゾーよりオレ様のほうが上なのは当然!

というジャイアン的態度こそ見せたものの

雰囲気自体はいたって和やか。

 

ひょっとしてこの人、

日本と来れば

サムライ、芸者、真珠湾、自動車

ぐらいしか思い浮かばないんじゃないですかね?

 

当然、日本人が真珠湾攻撃に複雑な感情を持っていることも知らない。

かくして話のネタに詰まると

オレだってジャパンについて何も知らないわけじゃないぜっ!

とアピールするつもりで真珠湾を持ち出す。

 

ジャイアン性格の人間にありがちな話ではないでしょうか。

 

どこまで裏の取れた話かは不明ながら

今年4月、

総理とゴルフをしたときにも、

真珠湾を持ち出した・・・という話まであります。

 

これぞ、真珠ワンパターン!

 

\(^O^)/トラ・トラ・トラも宇宙のジョーク\(^O^)/

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「もうちょっと勉強してよ、ドナルド」(※)個人の感想です。

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た・だ・し。

 

トランプの真珠湾発言には大した意味などない可能性が高い

ということは

トランプは日本を大事にしてくれる

ということを何ら保証するものではありません。

どうぞ。

 

トランプ氏強硬「日本と取引回避、自分は違う」

(読売新聞、9月8日配信)

 

トランプ米大統領は7日、

中国に対する新たな制裁関税に言及した際、

これまでにない強い表現で、日本に市場開放を迫る姿勢を鮮明にした。

自動車や農業、為替といった分野で、厳しい交渉が待ち受けている。

 

「日本はオバマ前大統領とディール(取引)をしようとしなかった。

報復を受けないと思っていたからだ。自分はそうじゃない

 

トランプ氏は大統領専用機の機中で7日、記者団に不満をぶちまけた。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも6日、

トランプ氏が、安倍首相との関係について

「日本が(米国に対価を)どれだけ払わなくてはいけないかを伝えれば、

(良好な)関係は終わるだろう」

と述べたと伝えた。

元の記事はこちら。

 

同じニュースを伝えたブルームバーグの記事では

アイザワ(藍澤)証券の谷健一郎市場情報部長が

トランプ大統領の発言は日本に対する宣戦布告のようなもので、

今月中とみられる日米首脳会談では厳しい貿易交渉になりそう

とコメント。

 

ただし麻生財相は7日の閣議後記者会見でこう述べたそうです。

(記事が)どれくらい本当かわからない。

FFRなどでいろいろやりあっている真っ最中なので、

それ以上のコメントする段階ではない。

元の記事はこちら。

 

(※)FFR=自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議。

早い話が、アメリカが通商問題で日本に要求を突きつけるための目下の枠組み。

FFRは「Free, Fair and Reciprocal(自由、公正、相互的)」の頭文字より。

 

「FFRなどでいろいろやりあっている」

ということは、

アメリカは相当に厳しい要求を出してきていることを意味しますので、

麻生発言、 記事の信憑性に留保をつけるふりをしつつ

暗に「その通りだ」と認めている感が強い。

 

しかし、ここで問題にしたいのは

ウォールストリート・ジャーナルの記事の信憑性ではなく

トランプの言葉そのものの信頼性。

 

いいですか、

トランプはその場のノリ、

ないし自分の気分にあわせて

「真珠湾をおぼえている/忘れない」という言葉を

深い考えなしに使っている可能性が高い人物なのですぞ。

 

日米関係についても

その場のノリ、

ないし自分の気分にあわせて

深い考えもないまま

「日本は重要な同盟国で、シンゾーは良い友だ」と言ったり、

「日本は不公正な貿易をしているズルい国で、シンゾーとの良い関係も終わるだろう」

と言ったりしているとしたら、どうします?

 

かりにそうだとしたら、

これはある意味、

トランプが日本に(通商問題で)宣戦布告したより、さらに悪い。

 

トランプの発言は

日本にとって都合が良いものであれ

都合が悪いものであれ

そもそも信用できないことになりかねないからです。

 

実際、朝鮮半島情勢についても

トランプの発言は

深い考えもないまま二転三転しているように見える。

 

8月26日の記事

「ポンペオ長官の訪朝中止、またはトランプに外交戦略はあるのか?」

で触れたとおり

8月24日、トランプは非核化交渉が進んでいないことを理由に

ポンペオ国務長官の訪朝を当分延期するとツイートしました。

 

ところが金正恩が韓国の特使団にたいして

「トランプには揺るぎない信頼を抱いている」

「彼の任期が終わる2021年までには非核化をやりたい」

などと発言すると、

一転、こうツイート。

 

Kim Jong Un of North Korea proclaims

“unwavering faith in President Trump.”

Thank you to Chairman Kim. We will get it done together!

 

北朝鮮の金正恩が

「トランプ大統領に揺るぎない信頼を抱いている」と発言。

ありがとう、金委員長。

一緒に非核化をやりとげよう!

ツイート原文はこちら。

 

おいおいおい。

金正恩は韓国特使団にたいして

「トランプの悪口など、誰にも言ったことがない」という

爆笑ものの発言もしたのだぞ。

だったら今年はじめまでの罵倒合戦は何だったんだ?!

それで「一緒にやりとげよう」とくるか?

 

トランプの「心の友よ、兄弟よ」モードはさらに続く。

9月9日、北朝鮮の建国記念式典で

パレードにICBMが出てこなかったことを歓迎、

こうツイートしたのです。

 

This is a big and very positive statement from North Korea.

Thank you To Chairman Kim.

We will both prove everyone wrong!

There is nothing like good dialogue from two people that like each other!

Much better than before I took office.

 

北朝鮮は、重要かつ非常に良いメッセージを発したと言えるだろう。

ありがとう、金委員長。

オレたち二人で、非核化なんかムリと言っている奴らに吠え面かかせようじゃないか!

お互い、相手を気に入っている者同士が

腹を割って話し合えば不可能なことなどない!

オレが大統領になる前より、事態はずっと良くなっているぜ。

元のツイートはこちら。

 

「チビのロケットマン」とか言っていたのは誰だったかなあ・・・

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こんなふうに書くと

何やらトランプが金正恩の手玉に取られるのではないかと

心配になる方もいるかも知れません。

 

ところがどっこい。

NBCニュースが9月10日付で伝えるところによると

トランプ政権は北朝鮮にたいする制裁を強める方針とのこと。

そして、国家安全保障会議(NSC)のスポークスマンいわく。

 

The president closely directs every aspect

of the administration’s DPRK policy

including the negotiations and the pressure campaign.

 

大統領みずから、対北朝鮮政策について細かく指示を出している。

外交交渉と制裁の両方についてだ。

元の記事はこちら。

 

・・・好意的に解釈すれば

トランプは金正恩のお世辞を真に受けたふりをして

その実、したたかに相手を追い詰めようとしている

ということになるかも知れない。

 

しかし、わが国との関係をめぐる発言の変遷を踏まえるとき、

この解釈が正しいかどうかはどうも疑わしい。

 

その場のノリ、

ないし自分の気分にあわせて

深い考えもないまま

「金正恩はチビのロケットマンだ! もっと制裁しろ!」と言ったり、

「金正恩は腹を割って話せる心の友だ。一緒に非核化をやりとげるぞ!」

と言ったりしているとしたら、どうします?

 

はたせるかな、

アメリカの大ベテラン・ジャーナリスト

ボブ・ウッドワードの新著

『FEAR: TRUMP IN THE WHITE HOUSE(恐怖の政権運営〜トランプのホワイトハウス)』によれば

トランプ政権の高官たちは

大統領が衝動的にとんでもない決断をしないよう

執務室の机から政府文書を意図的に抜き取り、

読んだり署名したりできないようにしているとか。

 

ついでにトランプは世界情勢について

好奇心も知識もロクにないうえ、

振る舞いと理解力は小学5、6年生レベルだという記述すら出てくるそうです。

関連記事はこちら。

 

要するにトランプの言うことは、何であれ信用しないほうがいいのではないか?

そして日本は

いい加減、アメリカへの従属はヤバいと見極めて

自立の道をさぐるべきではないのか?

 

真珠湾発言の持つ意味合いは

思いのほか深いのでありました。

 

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