8月13日の

ゴジラ出現60周年、

同15日の

ゴジラ目撃60周年につづいて

 

本日、2014年8月20日は

ゴジラ上陸60周年

となります。

 

60年前の今日の晩、

品川からゴジラは東京に足を踏み入れました。

 

この襲撃、

1945年3月10日に行われた

東京大空襲のイメージで演出されているのはご存知の通り。

 

ただし8月20日と

日付が明示されているところが意味深長です。

 

つまりゴジラとの戦いは

文字通り「8月15日以後」のものであり、

やるとさんざん言っておきながら

ついにやらずじまいだった本土決戦

スクリーンの上で展開したもの、と解釈できる。

 

実際、劇中には

子供を連れて逃げまどう女性が

「もうすぐ、お父ちゃんのところに行けるのよ」

と言い聞かせる場面がありました。

 

この父親がただ死んだのではなく、

戦死したことは

文脈から言って明らかでしょう。

 

「ゴジラ」がつくられた1954年は

敗戦からわずか9年なんですから。

 

ちなみに同作を監督した本多猪四郎(ほんだ・いしろう)さんも、

戦時中、何度も招集され

長らく中国戦線にいました。

 

群衆シーンの演出が上手かったのも、

戦場で部下を率いた経験によるものとか。

 

本多さん、日本への復員も遅れました。

奥さんはてっきり、戦死したものと思っていたそうです。

ところがある晩、子供たちが

「変な男の人が家の前にいる」と言う。

 

出て行ってみたら、それが本多さんだったんですね。

 

奥さんは、こう思ったそうです。

「この人は戦争で一度、死んだんだから

これからは好きな映画の仕事だけをさせてあげよう」

 

そして、まさにそうなる。

本多さんは戦後、映画一筋の人生を送り

1993年に世を去りました。

 

しかし今年のハリウッド版ゴジラに

「イシロー」という人物が出てくることが示すとおり、

彼の業績は不滅です。

 

ではでは♬(^_^)♬