ネットでこんな記事を見つけました。
なんでも同国では目下、
国家安全保衛部(つまり秘密警察)が
国民にたいして
「内部の不純分子の敵対行為に警戒心を高めなければならない」
と説いているのだそうです。
しかるに、ここで言う
内部の不純分子の敵対行為
とは具体的に何か?
なんと記事によれば
政府当局、とくに金正恩をジョークのネタにすること
らしいのです!!
いわく。
監視体制が隅々まで敷かれている北朝鮮では
自由にものを言うことができない。
反面、庶民から高級幹部にいたるまで、
万が一言質を取られても、
問題にならないような風刺ジョークで
日頃の鬱憤をささやかに晴らす。
これを取り締まるにいたったようなんですね。
そして最近、
国家安全保衛部が問題にしているジョークの一つは、
このようなものだとか。
これは全てアメリカのせいだ。
いわく。
このジョークは、10年以上前から使われてきた。
金日成時代から、北朝鮮当局は
国際的に複雑な問題が起きる度に、
無条件に「アメリカのせいで起こった事態」と主張してきた。
こうしたことから、何か問題が起きた時、
誰もがわかる原因に対して、
とんでもない理屈をこじつけて強弁を張る中央の姿勢を
「これは全てアメリカのせいだ」と揶揄する。
とはいえ。
この話、どこかで聞いたことがないでしょうか?
そうです。
ご存じの方も多いかと思いますが
わが国の保守派と呼ばれる人々の一部にも
自分たちにとって都合の悪い出来事が起きるたびに
「これは全てアメリカのせいだ!」と
真剣に主張する傾向が見られるのです。
これは全てアメリカの占領政策のせいだ!
とか、
これは全てアメリカが占領中に行った
ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムのせいだ!
など、
バリエーションはいくつかあるようですが
とにかくアメリカが悪いとされる点は同じ。
逆に左翼・リベラルと呼ばれる人々の一部には
自分たちにとって都合の悪い出来事が起きるたびに
これは全て自民党政治のせいだ!
とか、
これは全て安倍総理のせいだ!
などと、
やはり真剣に主張する傾向が見られる。
・・・はたしてこれは、
わが国の言論をめぐる状況について
何を暗示しているのでしょうか?
いずれ保守と左翼・リベラルの双方が
対立しているはずの相手の行動より
内部の不純分子の敵対行為について
警戒心を高めることになるかも知れませんよ。
そうなったら、言うべきことは一つですね。
では、ご一緒にどうぞ。
これは全てアメリカのせいだ(笑)!
ではでは♬(^_^)♬
4 comments
ホワホ says:
9月 6, 2016
強弁は…事実検討の際、自分の思考モデルの正しさを証明する証拠を探したがる。
って言うアレの延長ですね。
実際問題世の中は無駄に広いので、どんな妄言でも「それが正しい証拠」ぐらい
ボロボロ転がってますからw
例えば、私の体重の推移も不況期の日本経済と完璧な相関がありますw
SATOKENJI says:
9月 6, 2016
「世の中は無駄に広い」という表現がいいですねw
ジャクハイ says:
9月 6, 2016
非常に面白い記事ですね。安倍政権絶対支持者、俗に言う安倍信者さんにもよく当てはまります。
安倍総理が新自由主義的な政策や緊縮財政、はたまた対米従属外交をいくら行っても
「増税したのは財務省(事務次官の○○)のせいだ!」とか
「政権内部の反日勢力のせいだ!」とか何が何でも安倍政権を擁護して支えるのが彼らの最優先事項のようです。
その理由はと聞くと「憲法改正をしてくれるから」と返ってきます。
しかし何故か「総理に多大な影響を及ぼすらしい反日勢力」によって反日的な改正になるとは微塵も思わないようです(笑)
先頃、鳥越俊太郎氏が都知事選の街頭演説を40秒で終わらせたことで聴衆からブーイングの嵐が起きましたが、そのとき
「でも投票はしましょう! 鳥越さんしかいないんだから! 投票はしましょうよ!」とずっと連呼していたおばちゃんの声が俄に蘇ってきますね。
玉田泰 says:
9月 11, 2016
自分を笑う余裕のない人って本当に面倒ですね(キッチュの亜流?)
世の中がそうなってしまったのはきっとアメリカのせいですね(笑)