<京都大学100days 総長候補・藤井聡さん(現職は同学の教授)>
昨日の記事
「【緊急提言】藤井聡さんを京大臨時総長に!」
でも述べたように、
「私の無知はあなたの知性と同じぐらい価値がある」と構えるのは
民主主義にたいする根本的な誤解の産物にすぎません。
(※)都構想をめぐる住民投票まで、あと約100日であることにかんがみ、
「京大臨時総長」を「京大100days 総長」と改称いたしました。
ちなみに 「私の無知はあなたの知性と同じぐらい価値がある」
のバリエーションとしては、
「私の詭弁はあなたの論理的主張と同じくらい価値がある」
「私の妄想に基づいた陰謀論は、あなたの事実に基づいた分析と同じくらい価値がある」
「私の誹謗中傷は、あなたの正当な批判と同じくらい価値がある」
などなど、さまざまな例が挙げられますが、
それらの根底にあるものは一つ。
ジョージ・オーウェルが「1984年」で提起した
「無知は力」の理念です。
これって、ある種の人々にはじつに魅力的なんですよね。
愚かであることには、そのままで価値があるってわけですもん。
どういう人々がこれに魅力を感じてしまうかは、あえて申しませんが・・・
しかし!!
衝撃の真相を暴露しなければなりません。
無知に価値はないのです。
わけても、無知に価値があるように思い込む態度は、まったくもって有害無益。
大阪都構想をめぐって、広く知られるべき事実を伝えようとする藤井さんの姿勢は、
まさに大学総長にふさわしいものと言えるでしょう。
三橋貴明さんや、
平松禎史さんも、
メルマガやブログで、 藤井さんへの支持を表明しました。
しかるに、であります。
推進派の市長が、ここにきてツイッターを使い、藤井さんへの反論を述べた模様。
いわく。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150209-00042011-gendaibiz-pol … http://blog.kurata.tv/article/113351831.html …
藤井教授への具体的反論。
大阪市役所が大阪市民のためにやっていた仕事を大阪都庁に担当を替えるだけなので
住民にとって何の問題もない。
今度は藤井教授の主張の番。
市民のためにも公開討論に応じるべき
他人の引用がメインとなっているわけですが、
明らかに論点がかみ合っておりません。
ならば藤井さんの言うとおり、
討論をしても有益とは思えない。
さまざまな立場からの主張が自由になされるべきでしょう。
というわけで、あらためて提言しておきます。
学問の自由をめぐり、京大は輝かしい伝統を持っている。
その伝統にのっとり、
都構想をめぐる住民投票が行われるまで
藤井聡教授を<100days総長>に任命すべし!
本日のしめくくりは、
アメリカの作家、ハーラン・エリスンの言葉です。
いわく。
宇宙に最も多く存在する元素のトップ3を知っているか?
順番に行くぞ。
水素、ヘリウム、そして愚かさだ。
だからこそわれわれは、できるだけ賢くなるよう努めねばならないのです。
大阪都構想に賛成の方も、これには反対なさらないでしょう。
ではでは♬(^_^)♬
付記)推進派の市長、藤井さんへの公開討論要求を取り下げたうえ
「討論をしようと力を入れた自分も情けない」とコメントしたそうです。
ちなみに市長よりも藤井さんの方が(内閣官房参与なので)強大な権力を握っているとのことでした。
ところで昨日と本日の記事は、
大阪都構想に関する賛成、反対、
いずれの見解も表明するものではありません。
賢明な判断を下すためには、できるだけ多くの情報と
それらをめぐる自由な議論が必要となります。
ゆえに議論の当否や
議論をする資格自体の有無を、
議論の内容以外の事柄によって決めるべきではないし、
接点のない討論を繰り返しても答えは見えてこない。
これがポイントであるとご理解いただければ幸いです。
7 comments
ベッラ says:
2月 10, 2015
全面的に賛同いたします。
ユーモアをまじえて核心をつく佐藤先生、
私たち一般でもできることがあれば、と願っています。(大阪市民ではないのですが)
資料を提供された藤井教授に対し、公開討論を強要するようなことは、全く理解不可能です。
カインズ says:
2月 10, 2015
「具体的な反論をしたのか、少しは建設的な議論になるのかな?」と思ったら、この有様ですか。「私の引用だけですませる反論は、あなたの自分の言葉で唱えられる主張と同じくらい価値がある」ということでしょうかね。ならば、大阪にある大学はコピペ論文を出してきた学生にも単位をあげるとよろしいのではないでしょうか。
引用されている倉田氏の文章も、今回の住民投票で「大阪都」にはならないという事実に対して、「名称なんてどうでもいいのです」などと言っており議論に必要な真摯さに欠けていると感じました。名称がどうでもいいのなら、「大阪都構想」ではなく事実に基づいた「大阪市分割構想」という正しい言葉を使って欲しいものです。
SATOKENJI says:
2月 10, 2015
いえいえ、市長の胸の内も察してあげなければなりません。
あれほどチンピラ扱いしていた藤井さんと比べても小さな権力しか持っていないと、
みずから認められたのですから・・・
カインズ says:
2月 10, 2015
なるほど、そうですね。きっとその苦しさの余り、普段あれほど人目を気になさる方だというのに、反論で丸々他人の言葉を借りるなどということがどれだけみっともなく見えるかということも失念されてしまったのでしょう。
しかし、「学長になってから言えってもんですよ」と権威主義的な物言いをしたかと思えば、内閣官房参与を権力の立場にいるとして批判したりと、矛盾をいとわずにコロコロと自分に都合が良いように宗旨替えをなさるフットワークの軽さは流石ですね。
widelogy says:
2月 10, 2015
こうした反論の仕方が行われた、という事実を持ってして、大阪都構想なるものが、どんな人間たちによって議論され作り上げられたのかが、透けて見えるというものです。
すなわち、それは議論ではなく、単なる和合ないしイエスマン達によるお神輿会議によるものであったのだろう、と。
自分たちの外側に正しさは無く、内集団における「気持ちよさ」が判断の規準であったのだろう、と。
大阪市民はまずもって、ここにこそ注目し、賛否の大きな材料にしていただきたいと思いました。
まともに作られていない船に乗ることに賛成すべきではありません。
今回の件はとても勉強になる題材です。皆さんの議論から、さらに学ばねばならないと強く感じました。
佐藤さん、改めて、ブログを作ってくれてありがとうございます。
keinear says:
2月 11, 2015
「無知の知」的な意味で「無知は力」かと思ったら、
なるほど「DQN中学生的存在」ですね!
市長を見てると、グレていた頃のうちの弟を思い出しますw
SATOKENJI says:
2月 11, 2015
あの方には、傑出した点もいろいろあると思いますよ。