今週は入院して
抜釘手術を受けてきました。
「ばってい」と読むのですが
骨折手術の際、骨を固定するために埋め込んだ
金属のスクリュー(※)やプレートを
後になって取り出すことです。
(※)プレートを取り付けるためのネジなので
正しくは「スクリュー」と呼ぶようですが
お世話になった整形外科スタッフのみなさんは
「ピン」と呼んでいました。
つまり抜釘をやるというのは
折れた骨がつながった証拠であり、
それ自体としては喜ばしい話。
といっても、手術は手術なんですよね。
ついでに私の場合、
かなり大変な骨折だったせいもあって
埋め込まれたピンやプレートの数がちょっとばかり多い。
抜釘後、記念にもらってきましたので、
その画像をご紹介しましょう。
(↓)マッチ箱は大きさの比較用です。
プレートが3枚、
スクリューにいたっては全27本!!
これがよく、足首に入ったものです。
2011年のSFホラー映画
「遊星からの物体X ファースト・コンタクト」
(1982年の傑作「遊星からの物体X」の前日譚)にも
骨折治療用のプレートやスクリューが登場しましたが
たしかプレート1枚にスクリュー数本程度でしたからね。
ちなみに「遊星からの物体X ファースト・コンタクト」では
このプレートやスクリューが大きな意味を持ちます。
ご存じの方も多いと思いますが
「遊星からの物体X」には
どんな生物にも化けることのできる異星生物が登場する。
自分の身体の細胞を
襲った相手の細胞そっくりに擬態させるのですよ。
しかし、そんな物体Xも
無機物への擬態はできない。
そのため、たまたま骨折治療中だった人間を襲い、
相手に化けようとしたとき
プレートやスクリューを「異物」として吐き出す。
ここから
体内に埋め込まれているはずのプレートやスクリューが、どうして体外にあるんだ?
という話になり、
身体に何らかの無機物(歯の詰め物やピアスなど)が埋め込まれていれば、物体Xではなく人間だ
という識別法が発見される。
映画のシナリオを書いたエリック・ハイセラーさん、
あるいは抜釘の経験があるのかも知れません。
とまれ、
これだけの量のプレートやスクリューを抜き取るというのは
やはりそう簡単ではなかった。
1時間半ですむだった手術は
結局3時間半ほどになり、
入院期間も3日から6日に延びました。
10月2日の記事
「どうも政党に関するかぎり、改革をしてはいけないらしい」
以来、記事がお休みになっていたのは
こういう次第であります。
ご了承下さい。
・・・けれども驚いたのは
入院していた6日の間に
わが国の政治がまたまたコロコロ変わったこと。
「希望の党」に続いて
今度は「立憲民主党」なるものが誕生するわ、
わき起こったばかりの「希望の党」ブームが、
すでに衰えだしたかのごとく言われるわ、
さながら政治全体が物体X化しているかのごとし。
1990年代以後の
構造改革やグローバリズム志向は
わが国を「日本のように見えるが、じつは日本ではない異質(エイリアン)な国」に作り替えるという
物体X的効果を持っていたことを思えば
これも必然の帰結かも知れませんが、
もはや何でもありのカオス的状況という感が濃厚です。
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』と言うのですよ!
もしかしたらわが国は
行き着くところまで行くというか
炎上と逆炎上の泥沼の中で力尽きるのかも知れませんよ・・・
ではでは♬(^_^)♬
11 comments
マゼラン星人二代目 says:
10月 8, 2017
>これだけの量のプレートやスクリューを抜き取るというのは
>やはりそう簡単ではなかった。
保守政界の再編についても、しばらく産みの苦しみが続くでしょう。
一方、左派リベラルの方は落ちつくところに落ちついた感がある。強いていえば、「のりしろはあっても、ここから右には行きません」という線引きを気楽にゆっくりやってもらえればよい。
今回、議席数がトホホな事になっても失望はしない。何よりも「信用第一」。(逆を言えばtwitterフォロアー数ぐらいでぬか喜びしていい気になってるわけではない)
>議席数がトホホな事になっても失望はしない
勿論、「改憲ありきで拙速に国民投票に持ちこんで来たその日にはどうなるか分かってるだろうな」という選挙結果になれば、なおよい。
マゼラン星人二代目 says:
10月 8, 2017
>改憲ありき
「虚妄の党」の例の念書、改憲の「内容」については何も書かれてないという。こういうところにも改憲の自己目的化の病理が見てとれる。
>「念書」
こんなもの、その気になれば簡単に反故にできるはず。それができなくて、何の憲法制定権力(の第一次代行者)か。
場合によっては、早くも、今回の選挙をその「みそぎ」の場にすればよい。念書の反故を公約にして有権者に信を問う。
誰にでも間違いはある。最善が無理なら、次善をとれ。下策だけは、するな。
マゼラン星人二代目 says:
10月 8, 2017
三文判と国民の信託、どちらが重いと考えてるか、その覚悟のほどが問われている。
マゼラン星人二代目 says:
10月 8, 2017
>「虚妄の党」
こうはいったが、小池さんその人については悪しざまには言えない。まして、軽蔑などできるわけがない。ここまでやってくれれば、人間としては信用しやすい。
マゼラン星人二代目 says:
10月 8, 2017
>さながら政治全体が物体X化
保守政界の変動は「物体X」方式ではなく「サラミスライス」方式で進むみたいだ。
(「石破」とか「野田」とか「山口」とかいろいろ名前が取りざたされている)
福岡ワマツ says:
10月 8, 2017
抜釘は回復の兆し。喜ばしいことでございます(^^)
その一方で、
わが国の政局は、ばっちいことになっております。残念なことです(ノ_-;)ハア…
GUY FAWKES says:
10月 8, 2017
不謹慎を承知で申し上げますが、一昨年の大事故は佐藤先生をよく思わない所謂「闇の支配者」が送り込んだ
レプリカントの襲撃だと勘繰っていました、ともあれ予後が良好の様で何よりです…
>「希望の党」に続いて今度は「立憲民主党」なるものが誕生するわ、わき起こったばかりの「希望の党」ブームが、すでに衰えだしたかのごとく言われるわ、さながら政治全体が物体X化しているかのごとし。
>1990年代以後の構造改革やグローバリズム志向はわが国を「日本のように見えるが、じつは日本ではない異質(エイリアン)な国」に作り替えるという物体X的効果を持っていたことを思えばこれも必然の帰結かも知れませんが、
>もはや何でもありのカオス的状況という感が濃厚です。
カーペンター監督による35年前の「遊星からの物体X」では物体Xが文明社会に辿り着いた場合、
全人類が同化するまで約2万7000時間とコンピューターによって試算されますね。
…なお、これを日換算すると1125日、そして年換算すると約3年。
さて、ここで『右の売国、左の亡国』のサブタイトル「2020年、日本は世界の中心で消滅する」
それは兎も角、南極基地の隊員同士が疑心暗鬼になるこの作品でも、多国籍企業の管理職が好き勝手する
「エイリアン」シリーズでもそうですが、一番度し難いのは人間でありますねぇ…
フルート says:
10月 8, 2017
抜き取った金属の長さや数などが
けがとリハビリの大変さを示していると思います。。
骨をくっつける為の計算と必要性があっての金属ですけど
私は写真から金属の固さや重さを感じてしまいました。。
(いくら軽量化してあっても、やっぱり異物感などから
重さなども感じられてしまうんじゃないかなと思いました・・。)
ただ同時に、自分にはその経験がないから、ことさらな異物感から
重さだったりを感じてしまう所もあったり、なにかのタイミングで慣れて、
それを自分のものにして行けたりする可能性もあるのかもしれないと思いました。
(軽々しく言うべきではないとは思うのですが人工心臓とかもありますからね)
ここにはよこしまなものは何もない様に思うのですが
これに対して例えば民間議員とかの擬態には、
擬態する者・擬態させる者・擬態されている者のそれぞれに
どこかよこしまなものだったり倫理的な問題などがある様に感じます。
これには慣れちゃ行けない様に思いました。
お体安静になさって下さい..。失礼いたしました..。
Daniel says:
10月 8, 2017
佐藤先生、抜釘、おめでとうございます。
さて、現今の政治状況を見てると、目が腐り、心が穢れてくるので、このところは、日本の素晴しい秋の自然と、美しい里山とを堪能してきております。
雨と秋晴れとが交互に続くこの季節、田舎は満面の秋であります。あぁ、頭の中で湧き上がる種々の唱歌♪小学生の頃の学校の帰り道、皆で歌った唄の数々。初恋の女の子と唱和した甘酸っぱい懐かしい日々。
河原を自転車で走れば、赤手蟹がうじゃうじゃと自転車を除けて横手に走り去る様。飛び立つイナゴとバッタの類。空を覆う赤蜻蛉。久し振りに見る銀ヤンマ。鳥の天国。私は、鳶(と思う)の縄張りに侵入したらしく、右後上方から私の自転車を見ながら、鳶はピッタリ張り付いてきました。そして送り狼のように、縄張り外へと私が去っていくと、翼を翻して、彼のホームへ帰ってゆきました。
そして、夕暮れの空には、最後の日本での日々を楽しむ燕の群れが。もうすぐ、南方へ渡っていくのでしょう。そして更に夜には、久し振りに、オケラに出会いました。あの、「ミミズだって、オケラだって、アメンボだって~♪」のオケラです。
この昆虫は、シャベルのような前足を持つ、土中も何のそのの、土中・陸両用の逞しい奴なんですが、実は羽も持っていて、空も飛べるんです。ズゴック以上の憎い奴です。私は、久し振り、と挨拶しました。
さて、里へ帰ると、秋祭りの音が鳴り響いています。豊穣の秋。すっかり数は少なくなったけど、けど子供達は、一生懸命、太鼓や、金属音のする筝のようなものを鳴り響かせていて、豊穣の祭りを華やかにしています。
私は、こういうものを見る度に、あぁ、日本はまだ、大丈夫だと思うのです。
そう、日本を日本たらしめる、美しいものを存分に堪能しなければ! 正気は戻らないと思うのです。
豆腐メンタル says:
10月 8, 2017
おお復活。。おめでとうございます。
先生の決め台詞が今日は特別に軽やかに響きました。
心の隙間を埋めるために私はこのサイトの最初まで遡っておりました。
いやはや面白いです。勉強になります。為になります。
時間が人と思想を浮き彫りにしますね。
マゼラン聖人二代目 says:
10月 9, 2017
>もしかしたらわが国は
>行き着くところまで行くというか
>炎上と逆炎上の泥沼の中で力尽きる
単純小選挙区制導入を強行しなければ、軟着陸は可能ではありますまいか。(政治の中心が街頭に移ってしまったら、まずい)