デイヴィッド・ボウイは1980年、
「スケアリー・モンスターズ(アンド・スーパー・クリープス)」
というアルバムを出しました。
タイトルを訳せば「恐ろしい怪物たち(と、ひどく不気味な化け物たち)」。
というと、ホラー・ファンタジーのようですが
じつはこのアルバム、
ボウイの作品の中でも社会批判の姿勢が強い一枚。
最初と最後には
「イッツ・ノー・ゲーム」という同じ曲が
日本語版と英語版で収録されています。
社会の現実はゲームなんかじゃない、ということですね。
しかるに昨日、こんな記事が。
医薬品、なお埋めるべき差=「ゲームやめ誠実な対応を」―甘利担当相
環太平洋連携協定(TPP)交渉に出席している
甘利明TPP担当相は3日夜(日本時間4日午後)、
残された課題のうち、バイオ医薬品のデータ保護期間について
「埋めるべき差が残っているが、(米国とオーストラリアが)精力的に交渉を行うことを確認した」と述べた。
(中略)
甘利氏は、難航している乳製品の市場開放についても
「米国とニュージーランドが精力的に交渉を続けている」と指摘。
「全体討議は最終段階にあるため、ゲームはやめて誠実な対応で交渉すべきだと呼び掛けた」と話し、
今後の交渉結果を踏まえ、4日午後に再び全体討議が開かれるとの見通しを示した。
イッツ・ノー・ゲーム!!
甘利大臣が「スケアリー・モンスターズ」を知っているかどうかはともかく
なかなかピッタリの表現ではありませんか。
しかし大臣、
どうも私にはTPPそのものが
スケアリー・モンスターズ(アンド・スーパー・クリープス)に見えるのですが。
交渉を締結させることのほうが
グローバリズムの危険なゲームを始めてしまうことになるのでは?
イッツ・ノー・ゲーム。
引き返せなくなる前に、もう一度考えましょう。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
アイラ says:
10月 5, 2015
マルクスが唱えた資本主義はやがて崩壊し共産主義へと移行するという話が現実味を帯びてきましたね。
マルクス以降の学者が指摘できたはずのマルクス主義の欠点をグローバリズムはむしろうまく活用したように見えます。