7月19日に配信した
「残念司会®を擁護する! part1」について
BUTTMEDDさんからコメントをいただきました。
文中、
「日本の男の生きざまを体現した名場面」
というフレーズが出てきますが、
これは誤用ではないかというご指摘。
ご指摘の通りです。
BUTTMEDDさんも書いていますが、
「生きざま」はもともと、
「死にざま」から(誤って)転用されたとされる表現。
1970年代ぐらいから使われ始めましたが、
厳密には正しくありません。
その一方、
今や「生きざま」という言葉が
それなりに定着してしまったのも事実。
私が使っているワープロソフトの辞書にも
「その人が生きていく態度・ありさま」(大辞泉)
「特徴ある強烈な生き方」(校正支援解説)
として、語義が解説されております。
要約しますと、
本来ならば誤用だが
現在は必ずしも誤用とは言い切れない
グレーゾーンの表現なのです。
いえ、BUTTMEDDさんは正しいのですよ。
語感が好きなので使っちゃいましたが、
本来は「生き方」にすべきところです。
ただし「生きざま」のほうが、音にメリハリがある。
「生き方」は、ローマ字表記なら I-KI-KA-TA。
K、K、Tと鋭い音が三つありますが、濁音がない。
「生きざま」は I-KI-ZA-MA。
Kのあとに濁音Zが来て、最後にMでやわらかく締める。
音の響きについては、こちらのほうがダイナミックで面白いのです。
「生きざま」が定着してきた背後には、
こんな事情もあるのでしょう。
・・・ということでご了解いただけますか?
それから未来喪失中さんに。
記念品の送付先については、
ebook@ns1.vnc-a.com
までメールをいただければと、担当者が申しております。
よろしくお願いします。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
buttmedd says:
7月 21, 2014
佐藤さん、ありがとうございます。ことばに対する佐藤さんの浮ついていない感覚が福田恒存に心から敬意を払っておられることを証するようにも感じられ、あらためて嬉しく、また心強く思った次第です。
放送を通じての印象でしかありませんが、私もミズスマ氏が好きなほうです。そして時々ああいう態度を見せることがあるので、先般も(ああまた自分で器量を下げるようなことを)くらいに観ていました。
むしろあっぱれと思ったのは、佐藤さんが小川氏の姿勢を遠まわしに、しかし真剣に批判なさったように見えたことで、これは近年の桜討論にない出色の場面だったと思います。
たとえば『正論』誌上の論考で冒頭クリスティの台詞を引用し、その、中学生でも文庫で知っている有名な作品名をわざわざ横文字で書くような、実に容体ぶった、それでいて内容甚だ空虚で蒙昧な小川氏の出現が私にはまことに不思議、また保守陣営からの登壇が残念でならず、誰か心得のある然るべき人が一度問いただす必要があるのではと思っていました。
その意味でも佐藤さんの発言、福田恒存の引用は、私自身、身の引き締まる思いがしましたし、後のミズスマ氏の助け舟に安堵の笑みを浮かべ腕組みして取り繕った小川氏の態度にもそれがよく表れていて、何度観ても興趣が尽きません。
お忙しいところ、ありがとうございました。