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先のブログ「非実在総理®とは何か」で提起した
非実在総理®、
ないし
アベター®の概念ですが。
やはり先のブログで紹介した佐藤忠男さんのラブレター論と組み合わせると
面白い洞察が得られます。
ラブレターとは、事実も理屈も無視して、
ひたすら相手と一体化したい願望を述べるもの。
となると、
非実在総理®を愛する人々の理想は、
日本人すべてがアベター®と一体化して、
「巨大シンゾウ」を形成することではあるまいか?!
「私が日本だ!」
「われわれが日本だ!」とばかり、
個々の精神や肉体を捨てて、アベター®と融合する。
私がなければ、みな私。
日本人がいなくなれば、みなシンゾウ。
とはいえこの話、
どこかで聞いたおぼえがありませんか?
そうです。
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場した
人類補完計画の政治版。
なんと、「日本補完計画®」か?
新保守アヴェンゲリオン(笑)!!
アベター®を「アベナミ・レイ®」に改名したくなりますが、
要するに、二次元と三次元の区別がついていないんだな。
遠藤さんによれば、
非実在総理®を愛する人々は、
この総理が「過渡期」にあると主張しているようですが、
彼ら自身は「カルト期」にあるものと思われます。
ではでは♬(^_^)♬
4 comments
くらえもん says:
7月 25, 2014
人類補完計画というのはグローバリズムと非常に構造が似ていますね。
国と国との境界(国境に限らず文化や言葉、伝統なども含む)を取り除こうというのがグローバリズムである一方、人類補完計画なるものは人と人との境界を取り除こうというものですからね。
しかし、自分の内側と外側を隔てているモノ(つまり身体であったり、細胞であったりするのでしょう)を取り除くって、実際に想像してみるとすごいですね・・・。細胞単位におけるまでバラバラに飛び散ってしまうと。そして、土かなんかに染み込んで、世界と一体化したみたいな気になるんでしょうか・・・。
でも、それって死ぬのと一緒ですね。
グローバリズムに話を戻すと、それは国の死と一緒なのかもしれません。
そして、それを構成していた国民も人の細胞と同じようにバラバラになってしまっては生きていけないということなんだろうと思います。
フルート says:
7月 26, 2014
佐藤さんの本『未来喪失』(エヴァ、神戸連続児童殺傷事件、20世紀ノスタルジア、もののけ姫・・etcを通じて解体の進む現在を論考した650ページの超大作で「人間の心理ってこんなにも繋がっていたのか!!」と衝撃を受けること必至の著)の中に出てきました『自分はどこにでもいるが、実はどこにもいない・・』『偏在と無』状態・・を思い出しました。。650ページなのでとにかく読んで頂くしか私には説明のしようがないのですけれど・・究極的な自閉・自己絶対化・自己の増殖・・ectが、全て「進歩主義」と進歩主義の出現と敗戦によって形を歪められてしまった「現在の保守主義」との関係において起こった「過去と未来の喪失からくる現在の解体」へと繋がってしまっていることの証明がされていまして、私も何とか時間を見つけてもう一度読み返さなければと思いました。(コモン・センスも読みたいんですが来週は試験ラッシュの週でして・・)
それにしても・・『アベター』は出来すぎの感がありますね(笑)。
与太郎 says:
7月 26, 2014
アベターについて「二次元と三次元の区別がついていない」とのご指摘、私はAKB48が2.5次元と揶揄されていることを思い起しました。
揶揄の対象をもっと正確にいうなら、AKB48にユーモア抜き・本気でハマっている人は意図せずとも2.5次元にハマっている、つまり、ハマる人々が非実在アイドルを実在アイドルと区別できていないという意味で、揶揄されている気がします。会いにいける、その上に握手会で肌に触れることができるとなれば、「人の形をした理想としての2次元」と「生身の人としての3次元」が混乱するのも自然な成行きに思えます。ありていに言えば恋は盲目状態ですから、佐藤忠男さんのラブレター論と同様ですね。
政界・芸能界の人々のみならず身の回りの全ての人、さらには、おそらく歴史上の人物に対してまで、2.5次元化の混乱は起こりうるのではないか。恋に限らず、その人のようになりたいという憧れも含んでのこと。
とすれば、「理想通りの人なんて実際にはどこにもいないのさ」と虚無主義的になってしまいそうだけれど、それでも理想の人物像の追求を諦めるべからずとすると、その葛藤・平衡はなかなか一筋縄ではいかなそうです。どうしたもんか(笑)
メイ says:
8月 1, 2014
理想化と幻滅は表裏一体かもしれませんね。
政治家に対しては過度な理想化は危険な気がします。理想通りの人だと、仮に思っても、国を危険にさらすような事はないか、注意は怠らない方が良いのでしょうね。
アイドルと政治家は同じではありませんが、人々からの支持を得なくてはいけないという点で、似ている所があるような気がします。自らのイメージアップが必要ですからね。
しかしアイドルなら、理想と違う点があっても、実害は少ないと思いますが、政治家の場合、そうはいかないですから、厳しい目で見る事は欠かせないでしょうね。