しばらく前、自衛隊の隊員募集ポスターを見て仰天したことがあります。

2016年度の隊員募集用につくられたものですが

なんと壇蜜さん

陸・海・空の自衛隊員に扮して敬礼しているのですよ。

ご覧になりたい方こちら。

 

じつは壇蜜さん、

2015年8月から1年間、

このとき自衛官募集CMのキャラクターになっていたんですね。

体験入隊する様子を撮った動画もつくられたとか。

 

とはいえ、

「オナペットになりたい」と発言し、

イベントや会見ではお約束の露出、

超過激なSM濡れ場まで演じてみせた壇蜜を、

おカタイ防衛省がいわば“掟破り”したような形で起用したのはなぜか。

(アサ芸プラス、2015年8月22日配信記事)

もとの記事こちら。

 

簡単に言えば、

自衛隊の人手不足が深刻化し、

なりふりかまわずになったらしいんですが

ポイントは壇蜜さんが自衛官に扮していること。

 

美女をエサに新兵を募集すること自体は

そう珍しくないかも知れません。

しかしこのポスターのニュアンス、

自衛隊に入れば壇蜜さんのような女性にモテる

というのとはちょっと違います。

 

むしろ

自衛隊員は壇蜜さんのような女性たちである

に近い。

 

おいおい、

オナペット志願の女で構成されている軍隊

いったいどこの世界にあるんだ?!

 

これじゃ国を守るどころか

ヤラれるのを待っているみたいじゃないかい。

 

・・・それはまあ、

日本はアメリカの現地妻ですから

軍隊が愛人集団のイメージで描かれても不思議はないのかも知れません。

 

だとしても「愛国心」の語源が「父祖(の地)」であることを思えば

このポスター、性同一性障害の部類に属するのではないか?!

 

ここで思い出されるのが

映画『フルメタル・ジャケット』に登場した

アメリカ海兵隊の訓練教官ハートマンの台詞。

新兵にライフルを支給するとき、

彼はこう言い放つのです。

 

お前たちは自分たちのライフルに

めいめい女の名前をつけろ。

これからお前たちがいじっていい女はそれだけだ!

 

ハートマンを演じたリー・アーメイさんは

実際に海兵隊の訓練教官だったのですが

この「漢」ぶりと比べるとき

壇蜜ポスターはなんと軟弱なことか。

 

「まったく、女を矢面に立たせてどうするのよ」(※)お姉さまのお言葉です。

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けれども『リア王』にいわく、

これが最悪と言えるうちは、まだ最悪ではない。

 

じつは自衛隊、

2010年あたりから

隊員募集のポスターに「萌えキャラ」、

つまり美少女の漫画・アニメ風イラストを使っているのです。

関連記事こちら。

 

で、これらの少女たちも

しっかり自衛官として描かれている。

少女の自衛官しか登場しないポスターも少なくありません。

マジだぜ、おい。

だからマジだって言ってるだろうに。

 

自衛隊の茨城地本(地方協力本部)など

I☆P’s(アイピース)という

少女自衛官三人娘のキャラユニットまで制定。

陸が「小梅」、

海が「のばら」、

空が「ひばり」だそうです。

 

自衛隊は少女に国防を担わせる気か?!?

 

もうこれしかないだろう、うん。

 

萌えキャラ自衛官がなぜ

壇蜜自衛官より悪いのか、

問題は次の二点です。

 

1)壇蜜さんは大人の女(当時34歳)だが、

萌えキャラは少女、つまり子供である。

2)壇蜜さんは生身の女だが、萌えキャラは絵である。

 

さっきも書きましたが、

「愛国心」の語源は「父祖」です。

ついでに「ナショナリズム」の語源は「出産」。

 

つまりはどちらも

大人の男女、

もっと言えば子供を持った大人の男女の領域に属する概念。

 

そして男であれ女であれ

大人は子供を守るべきものではありませんか。

 

当の子供、

それも女の子に

イメージの上とはいえ

国を守らせようとする軍隊が

いったいどこにあるのか!!

 

紛争がつづくアフリカなどでは

少年兵にされてしまう子供も多く

人道上の問題となっていますが

少女兵をポスターに平気で登場させる極東亡国も

他国のことをとやかく言えた義理ではありません。

 

ついでに戦争というのは

ある意味、究極の現実。

やり直しはきかないし、

失敗したら死ぬからです。

 

リー・アーメイさんも

戦場で敵と向かい合う状況を

「真実の瞬間」と呼んでいました。

 

いくら憲法で戦争を放棄していようが

自衛隊は実戦の可能性を想定した組織。

でなければ国防を担っているとは言えません。

 

そして兵士にとって戦闘とは

自分の身体が破壊されるリスクを

つねに負いつづけること。

 

その自衛隊が隊員募集するときに

生身のリアリティを持たない漫画・アニメ風のイラストを使うとは何事か。

戦争を絵空事だとでも思っているのか?

 

だから国防も宇宙のジョーク、あっソレ♬

 

このような末期的平和ボケ、

ないし平和主義ボケを象徴するような騒ぎが

最近ありました。

どうぞ。

 

自衛官募集ポスター「下着チラ見え」疑惑で炎上

 

防衛省自衛隊滋賀地方協力本部による

自衛官募集ポスターが、ネット上で物議を醸している。

ポスターはテレビアニメ『ストライクウィッチーズ』とコラボしたもので、

3人の女性キャラクターが上衣だけ身に着けて脚を大きく露出しており、

キャラクターの脚の付け根には下着のような影が見える

というポスターになっていた。

 

『京都新聞』が取材した記事によると、

同本部はポスターについて、

下着ではなくズボンであり適正な範囲であるとの見解を出したという。

元の記事こちら。

問題のポスターこちら。

 

知らなかったのですが「ストライクウィッチーズ」、

魔力を持った少女たちが空を飛びながら、突然現れた敵と戦っていく

という筋立ての作品とか。

 

下着のように見えるのは

じつはボディスーツとのことなので

そのかぎりでは滋賀地本の説明は正確です。

関連記事こちら。

 

問題のポスター、

2018年の11月から使われていたそうですが

3月1日、

陸上幕僚監部からの指示によって

地本の事務所からは撤去、

ホームページからも削除となりました。

 

幕僚監部いわく、

不適切な表現内容が含まれているとの批判が、

自衛官募集のポスターに向けられるのは本意ではない

とのこと。

関連記事こちら。

 

・・・この騒ぎ、何がスゴいかといって、

文句をつける側は

下着が見えているのはセクハラだ!

という点ばかりにこだわり、

弁護する側も

あれはボディスーツ(ズボン)で、下着じゃない!

という点ばかりにこだわったこと。

 

喧嘩は同レベルの者の間でしか生じない

とは世の基本的な真実ですが、

だとしても、双方レベルが低すぎる。

話にも何もなりません。

 

本当の問題は

1)本質的に大人が担うべき責務であり

2)生身の身体を破壊されるリスクを伴い

3)今なお、基本的には男性が果たす部分が大きい

という性格を持つ軍務を

美少女の漫画・アニメ風イラストを使って宣伝していることでしょうに。

 

これに気づかないのは

1)愛国心やナショナリズムの何たるかがまるで分かっておらず

2)戦争を絵空事のごとく扱うぐらいに精神的な成熟度が低いうえ

3)そのことを自覚できないほど愚か

というヘレン・ケラー的三重苦以外の何物でもない。

 

しかるに陸上幕僚監部すら

「不適切な表現内容」がどうこうと来るのです。

 

不適切なのは下着が見えているかどうかじゃないだろうが!!

自衛官募集のポスターに

美少女の萌え絵を使っていること自体が

根本から間違っているんだ!!

 

ダグラス・マッカーサー元帥は1951年、

日本人の民族的な成熟度を

12歳の少年にたとえましたが

70年近くたっても

事情はまるで変わっていないようです。

 

唯一、変化した点といえば

民族レベルでのメス化(要するに精神的去勢)が進み

少年ではなく

12歳の少女になったことでしょう。

 

むろんこれも、爽快な末路の一形態。

2020年代、

わが国は米中両方の現地少女妻になっているかも知れませんよ・・・

 

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