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みなさんご存じの通り、

わが国は「上級国家」アメリカ様の

極東現地妻であります。

 

この現地妻、かつては

おとなしく従うふりをしつつ、ちゃっかり自分の利益を確保する

という女の強さ(あるいはズルさ)を発揮していましたが

1980年代あたりを境に

アメリカ様にとことん尽くすのが自立の道

というワケワカな思い込みに陥る。

 

旦那のアメリカにとって、こんな都合のいい話はない。

現地妻をいたぶったうえで

これに耐えることが、お前を自立させるんだ!

愛していればこそ、オレはこうするんだよ!

な、ありがたいだろ?

と恩に着せればいいわけです。

 

すると現地妻、

旦那との揺るぎない絆とやらを

世間様(つまり国際社会)に向けてアピールできた気になる・・・

とまあ、そういう次第。

 

大国はみなヤクザのように振る舞い、

小国はみな娼婦のように振る舞う

とは、かのスタンリー・キューブリック監督の名言ですが

いちおう(今でも)経済大国のくせして現地妻のように振る舞う国があるとは

さすがのキューブリックも想像できなかったでしょう。

 

「でもいいの、愛するって耐えることだから」(※)お姉さまの発言です。

そう、痛みをこらえて尽くすのが現地妻の心意気であります。

 

事実、戦後平和主義の爽快さを知らない人々

(つまり日本以外の国の人間ほぼすべて)にとっては

そういう行動原理を持った国家が存在すること自体が

いかんせんピンとこない様子。

 

「勉強不足ね、これをお読み!」(※)お姉さまの発言です。

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というわけで、どうぞ。

 

TRUMP AWARDS SUMO TROPHY AS TOKYO CHARM OFFENSIVE CONTINUES

(東京の誘惑攻撃が続く中、トランプ、相撲の優勝者にトロフィーを授与する)

(NBC、26日配信)

 

誘惑攻撃とはよくぞ言ったもの。

つまりNBC、

総理はトランプを接待しまくることで

自国の権益や戦略を実現させる手に出ていると考えているのです。

いやホントに。

 

The honor given to Trump was part of a charm offensive

Japanese Prime Minister Shinzo Abe continued Sunday

as he courted the president with three things close to his heart:

wrestling matches, cheeseburgers and golf.

Call it sumo diplomacy.

元の記事はこちら。

 

トランプは(優勝力士に杯を授与するという)栄誉にあずかったが

これは日本の安倍晋三総理が、土曜につづいて日曜も展開した

誘惑攻撃の一環だった。

安倍は大統領の大好きな物三つを並べて見せることで、

彼を口説きにかかったのだ。

すなわち格闘技、チーズバーガー、そしてゴルフ。

相撲外交と呼ぶべきだろう。

 

相撲外交という表現にご注目。

安倍総理はトランプに裸同然で組みつくことで

白星を勝ち取ろうとしているに違いない

とまあ、そういうことですな。

記事はこう続きます。

 

Abe is pulling out all the stops

as he seeks to placate Trump amid growing U.S.-Japan trade tensions

and the threat of auto tariffs.

Japan is also contending with the continued threat of North Korea

and Trump’s apparent dismissal of Pyongyang’s recent tests

of short-range missiles that could reach Japan.

 

日米間の通商対立が深刻化し

自動車関税の可能性がほのめかされる中、

安倍はなりふりかまわずトランプの歓心を買おうとしている。

日本は北朝鮮の脅威にもあいかわらず耐えているが

トランプは最近、北朝鮮が短距離ミサイルの発射実験を行ったことについて

どうも気にとめていないようだ。

問題のミサイルは日本を射程に収めているにもかかわらず、である。

 

おっと、雲行きが怪しくなってきました。

総理の振る舞いが本当に「誘惑攻撃」や「口説き」であるなら

物事は総理の望む方向、

あるいは日本の権益や戦略を満たす方向へと進まねばなりません。

でなければ、ただ媚びまくっただけになるからです。

(※)「総理の望む方向」と「日本の権益や戦略を満たす方向」とが異なることは

総理が国家の指導者である以上、論理的にありえないものとしておきます。

 

しかるに、事態はそうなったか?!

 

まずは通商問題。

26日の時点で、トランプはこうツイートしています。

 

Great progress being made in our Trade Negotiations with Japan.

Agriculture and beef heavily in play.

Much will wait until after their July elections where I anticipate big numbers!

 

日本との貿易交渉で、素晴らしい成果が挙がっている。

農業と牛肉が、デカく関わるぞ。

日本で7月の選挙が終わるのを楽しみにしていよう、

きっとスゴい数字が出てくるものと期待する!

元のツイートはこちら。

 

これを首脳会談後の共同記者会見をめぐる記事と比べてみましょう。

 

懸案の日米貿易協定交渉について、

トランプ氏は参院選後の8月決着に意欲を表明。

両首脳は議論を加速させることで一致した。

 

日米貿易交渉をめぐり、

トランプ氏は会談の冒頭で「8月に発表ができると思う」と述べた。

会見では「全ての障壁を取り除くことが目標だ」と強調。

焦点の農産物について、

日本政府は環太平洋連携協定(TPP)と同水準の関税撤廃・引き下げが限度との立場だが、

トランプ氏は「われわれはTPP水準に縛られていない」と言明した。

元の記事はこちら。

 

変わらないじゃないかって?

いえいえ。

じつは肝心の点がかなり違う。

 

両首脳は議論を加速させることで一致

などというと

すべてはまだこれからという感じです。

ところがトランプのツイートは、

こんなニュアンスになっているんですな。

 

1)通商交渉では、すでに(アメリカにとって)素晴らしい成果が挙がっている。

2)7月の選挙後には、日本が大幅に譲歩した数字を発表するだろう。

 

つまり「基本的な要求は通したが、

8月までにいっそうの譲歩を勝ち取れるだろう」という感じなのです。

共同記者会見の記事のニュアンスからして

1)すでにTPP水準までは譲歩しており、

2)それ以上に譲歩することを前提に交渉が続いている

ということではないでしょうか。

 

それどころか、国民民主党の玉木代表が述べたように

TPP水準以上の大幅譲歩で話はついているのだが、

選挙前に公表するとヤバいので8月まで待ってもらっている

という可能性だって、まったく否定できない。

関連記事はこちら。

 

組み付いたはいいが、あっさり組み伏せられたのでは?

そう疑われても仕方ないでしょう。

 

だいたい今回の首脳会談、

最初から共同宣言を出さない方向で調整されていたとのこと。

普通に考えてこれは

1)協議がまるで進んでいないか、

2)協議は進んでいるが、国政選挙前にはとても公表できない内容になっている

のどちらか。

 

で、トランプが「素晴らしい成果」云々とツイートしているのですから

(1)の可能性はないのであります。

 

日米交渉も宇宙のジョーク、あっソレ♬

 

もっとも問題のツイートで

「7月の選挙」がJuly electionsと複数形になっている点をもって

総理はトランプにたいし、ダブル選挙をやると打ち明けたのでは?

と推測する向きがあるものの、

これは正直、分かりません。

わが国の参院選は、選挙区制と比例代表制が併用されているため

有権者は二回投票することになるからです。

 

「日本の参院選は、選挙区制と比例代表制の二つの選挙から成り立っている」

という理解のもと、複数形を使ったとしても不思議はないと思いますよ。

 

ならば北朝鮮問題はどうか。

総理いわく。

方針の綿密なすりあわせを行った。日米の立場は完全に一致している。

元の記事こちら。

ついでに、こちら。

 

なるほど、そうですか。

しかし、トランプはこうも発言しています。

 

今月に入って短距離ミサイルを2度発射した北朝鮮については、

米朝の間に「大きな敬意が築かれている」と述べ、

「北朝鮮に関しては今後、多くの良いことがあるだろう」

「われわれの間には大きな進展があった」と強調した。

元の記事こちら。

 

ついでに26日にはこんなツイートも。

 

North Korea fired off some small weapons,

which disturbed some of my people, and others, but not me.

I have confidence that Chairman Kim will keep his promise to me,

& also smiled when he called Swampman Joe Biden a low IQ individual, & worse.

Perhaps that’s sending me a signal?

 

北朝鮮は何やらちっぽけな兵器を発射した。

わが国(つまりアメリカ)では一部の連中が騒いだし、

他国でも騒いだ者がいるようだが、オレは動じないね。

金正恩委員長は約束を守ると信じている。

泥沼野郎ジョー・バイデンについて、

あいつがノータリンだのアンポンタンだのと貶したときは

オレも笑ったね。

もしかして、金正恩は「仲良くやろう」と遠回しに伝えてきたのかな?

元のツイートこちら。

 

以上をまとめると、こうなります。

1)トランプは金正恩にたいして深い敬意を持っている。

2)トランプは最近の北朝鮮の軍事行動を気にしていない。

3)北朝鮮について、日米の立場は完全に一致している。

 

すると論理的にいって、以下の結論が導かれる。

1)安倍総理は金正恩にたいして深い敬意を持っている。

2)安倍総理は最近の北朝鮮の軍事行動を気にしていない。

ところが、こういう事実もあったりするんですな。

3)北が最近発射したミサイルは、アメリカには届かないが日本には届く。

ついでにこれも足しておきましょうか。

4)安倍総理も、ジョー・バイデンにたいする北の悪口を聞いて笑ったらしい。

 

事と次第ではバイデン、2021年1月に大統領になるかも知れないのですぞ。

これで日本の安全保障が盤石だと思う人、手を挙げて!!

 

(※)記事の内容と直接の関係はありません。

安倍総理、

トランプとメラニア夫人が一昨年の訪日の際に続いて

拉致被害者の家族と会ったことについても触れましたが

これはまさに語るに落ちた話。

 

それってつまり

日米同盟が揺るぎないものであろうがに

日米の立場が完全に一致していようが

拉致問題はこの二年間、何も進展しなかったということじゃないですか。

 

で、あとは金正恩から(今のところ)相手にされておらず

そもそもメドの立っていない

無条件の日朝会談しか札がないと来る。

しかも安倍総理、「不幸な過去の清算」について触れていますから

かりに実現したとしても、相当に高くつくことは確実。

 

たいしたもんだぜ、日米同盟!!

 

そしてイラン情勢。

安倍総理いわく。

中東地域の平和と安定は日本・米国のみならず、

国際社会にとって極めて重要であり、

日本は日本としての責任を果たし、できることはぜひ行っていきたい。

日米で緊密に連携しながら、イラン情勢の緊張状態を緩和し、

間違っても武力衝突に至ることがないよう、努力していきたい。

 

トランプいわく。

私はイランを傷つけるつもりはない。

私はイランとの間で合意ができると思っている。

イランは経済的な潜在能力を持っている。

私はイランの体制の転換は目指さない。核兵器のないイランこそを望んでいる。

 

と・こ・ろ・が。

 

トランプ政権(ポンペオ国務長官)は25日、

中東地域におけるイランの脅威が

アメリカの安全保障に非常事態をもたらしているとして

通常必要とされる議会の同意を得ることなく

サウジアラビアやアラブ首長国連邦といった諸国に

80億ドルほどの兵器を売却すると発表しているのですよ。

関連記事こちら。

 

サウジアラビアって、イランの主要なライバル国なんですよね。

 

ついでにこの日、トランプ本人も

イランを牽制するために米軍部隊1500名を

新たに中東へ派遣すると発表。

 

そういう国と、日本は揺るぎない同盟(とやら)を結んでいるのですぞ。

あまつさえ、記者会見で安倍総理いわく。

 

平和安全法制により、

日米は互いに助け合うことのできる同盟となり、その絆は盤石なものとなった。

 

令和の新たな時代において、

日米は真のグローバルパートナーとして、地域と国際社会の平和と繁栄を主導していく。

 

これってつまり、

かりにアメリカが中東でイラン相手に軍事行動に出たら

自衛隊も平安法制にしたがって協力するということじゃないんですか?!

 

もしかして2020年代、

アメリカの極東現地妻は

旦那のDVに耐えるだけでなく

スタンリー・キューブリックの表現にならえば

ヤクザの情婦のごとく振る舞いだすかも知れませんよ・・・

 

以上、「誘惑攻撃」なるものの顛末記でした。

 

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ではでは♬(^_^)♬