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米中の通商対立は

協議がまとまらないまま

アメリカが10日、

2000億ドル分の輸入品にたいする関税を

10%から25%に引き上げる措置を取りました。

関連記事こちら。

 

さらにトランプは11日、

中国からの全輸入品に追加関税を課すよう

通商代表部(USTR)に指示。

USTRはこれを受けて

さらに3000億ドル分の輸入品にたいする

追加関税手続きに着手したとのこと。

関連記事こちら。

 

トランプは8日

中国が貿易交渉を台無しにした

と演説。

 

USTRも8日、

(中国が)これまでの交渉で合意した約束を撤回した

と批判しました。

 

ただし中国情勢に詳しい遠藤誉さんの記事によれば

環球時報(海外ニュースを主に報じる人民日報の姉妹紙)は

7日の段階で以下のような内容の主張を展開。

 

すぐに合意に至るだろうと期待したのはトランプであって中国ではない。

中国はアメリカほどには大きな期待を抱いていない。

したがって、どのような結論が出ようと、中国側は制御可能だ。

元の記事はこちら。

 

そして9日はこう主張。

 

中国はもちろん合意に至りたいと思っているが、

米国はもっと合意に至りたいと切望している。(中略)

しかし米国がもし関税衝突のゴングをどうしても鳴らすというのなら、

中国は徹底してお付き合いしましょう。

貿易戦争などしたくはないが、

しかし貿易戦に入ることを中国は少しも怖がっていないし、

戦わなければならない時もある。

中国のこの姿勢は一貫して変わっていない。

 

どうしてどうして、毅然としているのであります。

ある中国政府の元高官など、こう語ったとか。

 

トランプはもう尋常じゃないね。イチャモンを付けているとしか言いようがない。

トランプは要するに中国が怖いんだよ

中国が「中国製造2025」という国家戦略で

アメリカを追い抜いてしまうかもしれないと恐れている。

それと次期大統領選挙で再選されたい。

トランプの頭の中には、そういう事しかない。

 

こちらも強気であります。

そしてそれにも、相応の根拠がある。

遠藤さんの記事から紹介しましょう。

 

1)2019年第一四半期における

中国の対外貿易輸出入総額は

前期比で4.3%増。

しかも貿易相手国が多元化している。

とくに一帯一路の沿線国との取引の伸びが顕著。

 

2)ハイテク系の「戦略的新興産業」は

同じく2019年の第一四半期に

前年比で6.7%の伸びを示した。

 

3)2019年の第一四半期における

中国の貿易黒字は前年同期比75.2%増。

 

さらにニューズウィークの記事によれば

中国経済の輸出依存度は過去10年間、

対GDP比にして31%から18%に低下しているのです。

元の記事こちら。

 

で、遠藤さんの結論。

 

中国は自国が台頭する過程で、

必ずアメリカとの間に葛藤が生じるだろうことを早くから見越して、

「一帯一路」だけでなく、

アフリカ53ヵ国、BRICS+22ヵ国など、

米国との貿易が遮断されても生き残れるように着々と準備を進めてきた。

 

(通商対立の行方は)米中トップによる直接会談まで待つしかない。

ただ上述のように、残念ながら、

これにより中国経済が必ずしも壊滅的打撃を受けるわけではない

という側面があることも見逃してはならないだろう。

 

日本のメディアでは「習近平のメンツが丸つぶれ」とか

「習近平にとっては進むも地獄、退くも地獄」といった、

日本の読者・視聴者を喜ばせる言葉が躍っているが、

そういった日本人の耳目に心地よい言葉は

一時的に愉快ではあっても日本の国益にそぐわない。

 

「でも遠藤先生、それが爽快なの」(※)お姉さまのお言葉です。

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週明けも好調です。

 

爽快になりたい人々のことはともかく、

してみると米中の通商対立は

世界的な覇権をめぐる対立の一側面と見なければなりません。

 

現にAFPは3日、こう報じています。

 

米国防総省は2日、議会に提出した年次報告書の中で、

中国が大経済圏構想「一帯一路(One Belt One Road)」への投資を保護するため、

世界各地に新たな軍事拠点を建設していくとの見通しを示した。

 

国防総省の報告書は、

中国が世界に冠たる超大国として振る舞おうとしている以上、

「長く友好関係にあり戦略的利益を共有するパキスタンのような国や、

外国軍が駐留した前例のある国に、新たな軍事基地を築こうとするだろう」と述べている

元の記事こちら。

 

それどころか、ワシントン・エグザミナー誌によれば

マイク・ポンペオ長官率いる国務省チームは目下、

アメリカは史上初めて、

本当に異質な文明と対決することになる

という前提のもと、対中戦略を練っているとか。

もとの記事こちら。

 

国務省の政策企画本部長カイロン・スキナーいわく、

当該の戦略は

1947年にジョージ・ケナンが立案したソ連封じ込め政策を踏まえているが

中国はソ連よりも異質な存在であることを考慮するとのこと。

どうぞ。

 

The Soviet Union and that competition,

in a way it was a fight within the Western family.

 

It’s the first time that we will have

a great power competitor that is not Caucasian.

 

In China, we have an economic competitor,

we have an ideological competitor,

one that really does seek a global reach

that many of us didn’t expect a couple of decades ago.

 

ソ連との対立は、ある意味「西洋」の枠内のものだった。

覇権志向が強く、しかも白人系でない国と対決するのは、

かつてなかったこと。

中国は経済面でのライバルであるにとどまらず、

政治理念上のライバルでもある。

そのうえ世界の覇権を真剣に狙っている。

二十年前には、たいていの人が想像していなかったことね。

(※)スキナー部長は女性です。

 

部長、往年の大日本帝国をお忘れでは? まあ今や、そちらの現地妻ですが。

 

そして、話はこう続く。

 

Trade is not the only problem

and maybe not the biggest in the long run with China.

 

And, I think State is in the lead in that broader attempt

to get something like a Letter X for China, what Kennan wrote.

 

通商対立が、米中の間の唯一の問題というわけではないし、

長い目で見たら、一番重要な問題でさえないかも知れない。

 

国務省は「中国封じ込め戦略」をまとめる先頭に立っていると言えるわ、

かつてケナンが主張したことの対中国版ね。

 

いよいよもって、世界の覇権を賭けた文明の衝突という感じですが・・・

 

ここでお立ち会い。

スキナーはこうも述べているのです。

 

I think we have to take the rose-colored glasses off

and get real about the nature of the threat.

And, I think we also have to give a kind of respect for,

I think, what the Chinese seek to accomplish.

 

バラ色の希望的観測は捨てて

中国の脅威を直視しなければいけない。

それから、私たちはある意味、

中国がめざしていることを尊重しなければいけないとも思う。

 

ン?

どうしてこの文脈で、中国がめざしていることを尊重するという話になるのでしょう。

ひょっとして「中国封じ込め」とは

相手の全面的な制圧ではなく

アメリカの優位を(とりあえず)保った形での手打ち

ひそかな目標としているのでしょうか?

 

そう言えばポンペオ長官も、奇妙な言動を見せています。

 

5月3日、国防総省関係者は

中国では300万人のイスラム教徒が強制収容所に入れられている

と発言しました。

 

しかるにCBSニュースのマーガレット・ブレナンが5日、

なぜ政府は、これについて対応していないのか?

と聞くと、

ポンペオは話をそらしまくったあげく、

最大で100万人の人々が再教育施設に入れられているのは間違いない

と主張。

 

「強制収容所(concentration camp)」「再教育施設(reeducation camp)」では

ニュアンスがかなり違う。

ブレナンはこれについて食い下がったのですが

ポンペオいわく、

何が起きているかについて、いろいろな表現をすることはできる。

これは巨大な人権侵害だ。

私はこれについて、何度も発言してきた。

 

明らかにごまかしています。

 

日本のメディアなら、これで引き下がるかも知れないものの

そこはそれ、アメリカのメディアはもう少しタフです。

ブレナンいわく。

ペンタゴンは300万人と言っているのに、あなたは最大で100万人と言う。

この件について、政権には認知的不協和があるのか?

 

返答こちら。

不協和なんかない。

チープなツッコミを入れないでくれ。

 

「え゛〜っ!」(※)個人の感想です。

 

ブレナンはさらに続けて、

アメリカは通商交渉で合意し、経済的利益を確保したいあまり、

人権をめぐる原則に目をつぶるのではないかという見方もあるが?

とツッコミます。

 

するとポンペオ、

「わが政権は同時にいろいろなことができるんだ」と言って、

こう述べたのですよ。

 

アメリカで数百万人の失業を引き起こした、

中国の知的所有権侵害についても対応している。

技術移転の強制にも対応している。

アメリカの軍事予算は史上最大だが、

その一部は中国の軍事力強化を抑え込むために使われる。

人権問題についての対処もやっている。

中国との関係を、より理性的にしようとする点で

トランプ政権は誰にもひけはとらない。

 

人権問題など、どうでもいいという感じではありませんか。

はたせるかな、

ブレナンが「通商交渉で人権問題も持ち出すか?」とたずねると、

ポンペオは即座にノーと応えたのでありました。

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要するに、人権より経済的利益優先ってことじゃないかい。

 

まあ新自由主義の発想を突き詰めれば

収容所に入れられるのも自己責任とか

みなさんには迫害される自由があります

という話になりますので、

とくに不可解な話とも言えませんがね。

 

とはいえ、こうなると

中国相手に拳を振り上げるようなポーズを取りつつ

自分の利益と縄張りを確保したところで手打ちするというのが

アメリカの「中国封じ込め」なるものではないかと

思わざるをえないわけです。

 

アメリカの国家経済会議のクドロー委員長は12日、

6月下旬の大阪G20で

トランプと習近平が会談する可能性が高いと発言。

関連記事こちら。

 

他方、G20のホストたる極東亡国政府

安倍総理が年内(8月か12月)に訪中することで調整入り。

その後は習近平が国賓として

あらためて訪日するそうです。

関連記事こちら。

 

G20で米中の仲を取り持ったうえ

両者の対立を逆手に取って

どちらとも親密になり

自国の立場を強めようという思惑と推測されますが

ロシアや北朝鮮相手の失態を考えると

うまく行くかどうかは正直、疑わしい。

 

米中対立は「覇権争いに見せかけた文明の手打ち」かも知れないのですぞ。

そのような手打ちの一環として

トランプと習近平が

日本の共同支配を話し合ったらどうしますか?

 

つけくわえれば

かりにトランプが来年の大統領選に敗れたとしても

状況が変わるかどうかは疑問。

 

民主党の大統領候補として最有力(の一人)と見なされる

ジョー・バイデン元副大統領の息子

ロバート・ハンター・バイデンは

2013年、中国との間に合弁投資ファンド「渤海華美(ボハイ・ハーベスト)」を設立。

同社は「Face+++」という顔認証プラットフォームにも投資していますが

これは新疆ウイグル自治区の住民監視に使われているとのことでした。

関連記事こちら。

 

ジョー・バイデン自身、

中国は競争相手ではないと発言、

共産党政権を擁護していると伝えられます。

 

ここまで来てもわが国では

一時的な爽快さを求める人々のほうが多いんだろうなあ。

もはや自己責任だよ、そうなったら。

 

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