昔からよく
「目は口ほどにものを言う」と申します。
広辞苑によれば、このフレーズの意味は
情をこめた目つきは、口で話す以上に強く相手の心を捉える
というもの。
「口ほどに」ですから
情をこめた目つきは、口で話すのと同じくらい強く相手の心を捉える
のほうが的確な感じもするものの
これは脇に置きましょう。
というのも私は最近、ちょっと違った意味で
目は口よりも物を言う
ではないかと思っているのです。
どういう意味かと言うと・・・
目の表情は、顔の表情と違ってコントロールが難しい。
したがって、ある人間の本心を知りたければ
顔の下半分、とくに口元など無視して
目の表情を観察すべきである。
そう思うようになったきっかけは
ツイッターであるアカウントを見つけたこと。
30分おきに、管理人の好みだというアイドル、
ないしアイドル系の若い女優の画像を送信するのだそうです。
ところが、このアカウントを見ているうちに
面白い(というか、じつはけっこうヤバい)ことに気づいたんですね。
配信される画像の中で
目が笑っているものが意外に少ない。
いや、例外的と言っても過言ではないでしょう。
パッと見ただけでは分かりにくいのですが
画像の下半分、
つまり口元(こちらはたいてい笑っています。当たり前)を覆い隠すと
この点が際立ちます。
たいがいの人の目は、以下のどれかに該当するのです。
・無表情
・身構えている
・怒っている
・嫌がっている
・泣き出しそう
・打算的に媚びている
・媚びずに打算をめぐらせている
・こちらを軽蔑している
要するに
お世辞にも魅力的とは言いがたいのですよ。
とはいえこれも、
考えてみれば無理もない話。
アイドル、
ないしアイドル系の若い女優さんの場合、
撮影にあたって露出度の高い格好をしなければならないことも多いし、
胸の谷間や太腿の付け根が
モロに目立つような姿勢を取らされることもしばしば。
イヤでないわけがないんですよ。
かといって、
演技であれ歌であれ
性的魅力に頼らず勝負できるだけの
鍛えられた芸を持っている人がどれだけいるか。
ありていに言って、
ほとんどいないのが実情でしょう。
このジレンマを日々、突きつけられて
不満がたまらなかったら
そちらのほうが不思議です。
口元なら、いわゆる「営業スマイル」でどうにかなる。
だいたい女性は小さいころから
人前では笑顔を見せるように教えられますからね。
しかし、目となるとそうは行かない。
だからひそかな不満が、目の表情にずばり出てしまうのです。
6月22日のトークライブ
「歴史に筋を通す〜勝手にしやがれ、天下国家!」の終演後、
saya さんともこの話をしましたが、
まったくそうだと言っていました。
(↓)saya さんの目の表情やいかに?
・・・とはいえこれを
政治家の画像に応用することはできないか。
さあ、顔の下半分を覆ってみましょう。
目の表情に誠意のある人がどれだけいるか?
いや、そもそも目に表情のある人がどれだけいるか?
そして目に表情がなかったり、
誠意がこもっていない政治家を信用できるか?!
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』と言うのですよ!
ちなみに内面の不満がたまりすぎて
目だけでは抑えきれなくなったときに生じるのが
ご存じ、炎上というやつであります。
実際、炎上しているときの人の目は
みごとに吊り上がっているのが普通ですからね。
で、勢いが止まらず
社会全体が燃え落ちるまでにいたった炎上が
つまり革命と呼ばれるのですよ。
アイドルから革命まで、話はすべてつながるのです。
現に革命下のフランスでは
露出度のけっこう高い衣服を着た乙女が
「自由」の象徴として人々を導く
なんて絵画が流行りしましたからね・・・・
ではでは♬(^_^)♬
3 comments
Daniel says:
7月 12, 2017
おぉ、なかなか面白い話題に。
私、友人がある武道をずっと相当やってまして、そこで聞いた科白です。
「結局、人が凶暴であるかは、(いかにも凶暴そうな)そいつの身体つきや気合とかではなくて、目で決る。」
曰く、武道をやっている者の中には、心身の鍛錬でなくして、自らの凶暴性の発散が目的の奴がいる。どんなに表向きそれを隠していても、結局それは、目を見れば分る、というものです。
なるほど、そうであろうなぁと思いました。
翻って、これは今まさに、三橋貴明先生が懸命に取り組んでおられるであろう、お話。
お仕事上、財務官僚と何回か絡む機会があったのですが、面白いことに、共通する大きな特徴があったのです。
一つは、皆さん、消費税の増税(及び歳出の削減)に大変熱心だということ。そのための財政破綻プロパガンダが座で「キマった」時の得意げな顔。
そして、結局異口同音にいう、「消費税の行方は10%どころでない。15~20%は序の口、最終的には25~30%だ。」と宣まう時の、さも国家の行く末を憂うかのような口振りに似合わぬ、何とも嗜虐的な愉悦に歪んだ目付きです。隠すほど露わるるなし。
まるで、民草が重税に喘ぎ苦しむ姿を思い浮べるだけで、涎を流さんかとするほどのエクスタシーを感じるようでした。「お前らが何を言おうと、俺らはやるんだよ」という彼らの心の声が丸聞こえです。
更に面白いことには、財務官僚の皆さんの言うことは、硬軟の差こそあれ、老若男女問わず皆、判で押したように、金太郎飴を切ったかのごとく、同じなんですよね。
これが他省庁の官僚の方ならば、たとえ国策と言われているような事業や方針であっても、意外に皆さん、個人としては思うことありという意見を仰るのですが、財務省では、それがありません。
個人的に人生訓として、「皆から同じ台詞が出てくるようになったら、それはカルト(狂信宗教)」と確信していますので、こりゃあ、あの財務省の重厚なビルヂングは、サティアンなのだなぁと、得心しています。
真面目な方もいらっしゃるんでしょうが、少なくとも目的と手段が引っ繰り返ってる。人にはしばしば「征服欲」や「虐げる喜び」がありますが、彼らは恐らく、目付きでそれが全開になっているのです。国民が豊かになるための使命感、でなくして、均衡財政を達成するための愚かな生贄、を捧げる気でいるのです。
「バカどもには、ちょうどいい目くらましだ。…
ここから先は、王族しか入れない聖域なのだ。…
一段落したら、すべて焼き払ってやる。…
見せてあげよう。ラピュタの雷を!
全世界は再びラピュタの元にひれ伏すことになるだろう。…
あっはっは、私と戦うつもりか?
素晴らしい。最高のショーだとは思わんかね?
ほう、あっはっは。見ろ!人がゴミのようだ!」
byムスカin天空の城ラピュタ。
何か最近、ラピュタネタばっかりだな。でもこれは寧ろ、現実がアニメに近付いちゃってるということだと思います。
追伸:
そういえば、前記事でのコメントで私、小渕恵三元総理のことを出しましたら、図らずも「新」経世済民新聞に、藤井聡教授の、同政権に言及した記事が上がりましたね。何だか嬉しいです。
半ライス大盛 says:
7月 12, 2017
かつて師事していた道場の先生が、どんなに修練を積んだ武道家でも、殺意の目の前では
冷静でいる事は難しいと言われた事がありました。
それほど、目には気が籠るものかと当時は関心した覚えがあります。
以前から、気になっていたのですが、武道家やヤ〇ザの方々の目には一種の
威嚇があり、危険な雰囲気があるのですが、戦時中は人殺しをした野蛮人とされている(戦後教育の為!)
帰還兵の方々には、そういう雰囲気が無く、むしろ町中で歩いていても普通の方と
何ら変わらぬ普通感がある事を不思議に思っておりました。
そこで、早速、インタビューされている帰還兵、特攻で生き残った人達の目を
強調してみたところ、、、
全員とは言いませんが、その瞳が悲しみを湛えておられる方々が多数おられました。
インタビューの時の話している内容で心が瞳に現れたのかもしれませんね。
(小野田少尉はマスコミによると野蛮で暴力的であったとされてますが、その瞳は悲しみそのものでは
ないかと思います。)
関係ありませんが、教科書に載っている戦国武将の絵を同様に目を強調して見てみると・・・
瞳孔が開いていて、まるでサイコパスのように見えました!画力がすごいのか?
モデルがすごいのか?迫力ありました!特に、信長・秀吉・徳川の3名は秀逸でございました!
メイ says:
7月 13, 2017
きっと私も「悲しい目」も「怒った目」もしている事があると思います。ダメですねえ(笑)。
「明るい目」をしているときもあるかもしれないけれど、それはその時一緒にいる人のおかげ、であるような気がします。