われらが総理は、

新たな成長と繁栄をめざす戦略の一環として、

「日本経済の悪魔(ディーモンズ)を倒す」

ことを宣言されました。

 

まさに「ディーモン 悪魔の日本経済」です。

それに岩盤をぶち抜くドリル、じゃなかったエクソシストとなって立ち向かうのでしょう。

 

しかしここで、ちょっと気になる点が。

悪魔祓いにおいては、

 

悪魔を倒すことには成功したが、悪魔に取り憑かれた者も死んでしまった。

 

ということが、しばしば起こります。

 

悪魔をナメてはいけません。

日本経済に悪魔が取り憑いているとして、

それを倒しさえすれば日本経済が甦るだろうと決め込むのは、

こう言っては何ですが、悪魔祓いの何たるかを知らない人の希望的観測。

 

日本経済の悪魔は滅んだが、

ついでに日本経済も滅んだ。

そんな結末だってありうるのです。

 

ついでに。

悪魔が最も好んで取り憑くのは、

信仰心の篤(あつ)い者。

魔女裁判の常識です。

 

そういう人間を堕落させることこそ、悪魔にとっては最大の勝利だからです。

 

となると。

悪魔を倒すと意気込んでいる者こそ、

じつは悪魔に最も取り憑かれやすいことになる。

 

イエス・キリストも、世の終わりについてこう言ってます。

「わたしの名を名乗る者が大勢現れ、

『わたしがメシア(救世主)だ』と言って、

 多くの人を惑わすだろう」

(マタイ福音書、第24章5節。新共同訳)

 

「『見よ、ここにメシアがいる』

 『いや、ここだ』と言う者がいても、

 信じてはならない。

 偽メシアや偽預言者が現れて、

 大きなしるしや不思議な業(=奇跡じみた振る舞い)を行い、

 できれば、選ばれた人たちをも惑わそうとするからである」

(同、23節〜24節)

 

つまり聖書の教えに従うかぎり、

誰かが「悪魔を倒す」と宣言したことは、

その人間が「神」の側についていることの証拠にはならないのです。

 

ここで注目されるのが、例の映画「ディーモン 悪魔の受精卵」。

これについてはまた次回。

 

ではまた♬(^_^)♬