銀谷翠さんとの「FRONT JAPAN 桜」、
おかげさまで好評です。
コメント欄にはこんな賛辞まで。
佐藤氏がキャスターとして登場したことに、
私は久しぶりに大きな知的喜びを感じている者の一人である。
佐藤氏特有の淀みなくテンポのよい濃密な語り口に引き込まれ、
わが国において「戦後」とは何であり、
それはいかなる時代であったのか、
近代主義の精神的・文明的本質とは何なのか、
私自身のそうした問題意識を、
あたかも難解な数学上の未解決問題が、思いもよらない方法で解決される時のような、
ある種の知的快感とでもいうべき感覚をおぼえながら、今回も最後まで共感しながら視聴した。
佐藤氏と藤井聡氏の共著『対論「炎上」日本のメカニズム』同様、
今まで見えなかった「戦後という混沌」の精神状況のメカニズムが、
佐藤氏がここに提示した「遁走」というキーワードに照射されて、初めて剔抉できたような気がした。
ありがとうございます!
というわけで、知的快感を味わいたい方はこちら。
これも多分、カイカンだと思いますよ。
ついでに、こんな傑作なコメントもありました。
いやあ、そうですか。
とはいえ、なぜ討論の時にそんな感想を抱かれたか、
考えてみたことがおありですか?
ない場合は、1月5日の記事
「新春キャスター討論を100倍楽しむ方法、または年貢を納めねばならない者は何に腹を立てるか」
をどうぞ!
同席したパネリストの中からも
「ユニークだなあ」という賛辞が寄せられた記事ですからね。
それはともかく。
一昨日の記事
「パディントンと移民問題、または他人事でなくなりつつある話」
では、
今週金曜に公開される映画『パディントン2』が、
心温まるファミリー・エンターテインメントという外見の中に
移民は善良だから受け入れてあげましょう
というメッセージを忍ばせていることを指摘しました。
作品自体は
理屈抜きに楽しめる、素晴らしい仕上がりになっているのですが
現実のヨーロッパで、移民の増加が深刻な問題になっているのも事実。
とすれば、そういうメッセージが盛り込まれていることだけは
気にとめておいた方がよいでしょう。
しかも。
外国人の増加は、わが国でもしっかり生じています。
NHKやフジテレビが報じたとおり、
今年の東京23区における新成人は
なんと8人に1人が外国人なのです!
フジテレビの報道を紹介した記事はこちら(NHKは公開期限切れです)。
具体的な数字を挙げますと、
23区の新成人は合計で約8万3400人。
そのうち外国人は1万800人あまりだそうです。
(※)NHKの数字。ただしフジテレビの数字もほとんど同じでした。
で、フジテレビの発表した
外国人新成人の割合が高い区トップ10はこちら。
1位 新宿区 外国人1837人/4004人 45.8%
2位 豊島区 外国人1206人/3144人 38.3%
3位 中野区 外国人868人/3205人 27.0%
4位 荒川区 外国人518人/1995人 25.9%
5位 台東区 外国人 373人/1486人 25.1%
6位 北区 外国人 616人/3061人 20.1%
7位 文京区 外国人 317人/1939人 16.3%
8位 墨田区 外国人 264人/2107人 12.5%
9位 板橋区 外国人659人/5335人 12.3%
10位 杉並区 外国人563人/4830人 11.6%
ちなみに新宿の外国人新成人の国籍別内訳は
1)中国人 805人
2)ベトナム人 406人
3)韓国人 154人
だそうです。
また中野区などは、外国人新成人の数が
5年前の5倍になっているとか。
以下、
豊島区で3.4倍、
北区で2.9倍、
新宿区で2.2倍、
江戸川区で2.1倍となっています。
この背景には、留学生や技能実習生の急増がある。
東京都内における留学生(全年代)の数は10万4800人。
5年前の1.7倍。
同じく技能実習生の数は6600人で、
5年前の3.4倍だそうです。
わが国政府は
とりあえず移民政策は取っていない(※)ことになっていますが
現状はかくのごとしであります。
(※)ただし「E民政策」は積極的に推進するという未確認情報あり。
E民とは「日本で暮らすにふさわしい、いい人」を意味する言葉で、
「移民」とは別概念とされています。
実際、公益財団法人、日本国際交流センターの毛受敏浩さんは
関連して次のようにコメント。
日本の若者がどんどん減っていくのを補う形で
海外からの留学生や技能実習生として(外国人が)入ってきている。
もともと外国人の多い東京で
まずは外国人の急増が顕著になっているが、
人口減少が非常に厳しい地方でも
同じような現象が今後続いていくだろう。
外国人が日本の地域・社会を担う非常に有力な存在になっていて、
外国人がいなければ社会が回らないという現実があり、
日本人と外国人が手を携えて社会を担っていけるような仕組みを
しっかり作るべきだ。
(公開期限切れとなったNHKの記事より)
ちょっと待て!
1)日本の若者がどんどん減っていて、
2)外国人が地域・社会を担う非常に有力な存在となり、
3)外国人がいなければ現実問題、社会が回ってゆかない
とすれば、
それはつまり、
どんな資格で入国しようと
外国人は日本に定住してゆくし
そうなることは望ましい
という話じゃないのか?!
これで移民政策を推進しているわけじゃないんだってさ。
(↓)口直しがほしくなったアナタはこの2冊をどうぞ。
そう遠くない将来、
わが国においては
「若者」と言えば
即、外国人を意味するようになるかも知れませんよ・・・
あ、そうそう。
先週に続いて、
今週の水曜日(17日)も
文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」に出ます。
ついでにテレビ出演も控えていますよ。
いえ、チャンネル桜ではありません。
次に「FRONT JAPAN 桜」をやるのは26日です。
ちなみに共演は sayaさんとなる予定。
ご期待下さい!
ではでは♬(^_^)♬
7 comments
半ライス大盛 says:
1月 16, 2018
FrontJapan 見ました!
一つのテーマをじっくり話が出来るこの番組は大変良いですね!
シビアすぎる現実を受け入れる事は、それから「遁走」する事より
数段つらい事である。
と言う辺りで、映画『マトリックス』を思い出しました。
作中では、マトリックスの外の現実が絶望的すぎて、元のマトリックス世界へ
記憶を消して戻してほしいと悪党と結託し、裏切る男が出てきましたが、
本当に絶望の域に達したら私も記憶を消してもらって、漫然と生きて行きたくなる
のかもしれませんね!
次回の放送を期待しております!
豆腐メンタル says:
1月 16, 2018
EUを離脱する予定のイギリスと、留まるフランスの共同作品が、グローバリズム的にどっちか、とは価値のある視点ですね。
フランスは未だ移民推進路線で、ブレグジットは反移民の方向のはず。しかし、映画業界はどちらもグローバリズム路線なんでしょうか。
ともあれ、これがハリウッド作品であれば、もっと分かりやすい移民万歳&多様性万歳作品になるのでしょうね。
児童向けの作品であれ政治的な切り口が見て取れることは全く自然なことですが、価値観に対して誘導的なのかそうでないのかに注意する必要があります。子供に刷り込まれるわけですから。マクドナルドの長期戦略のような意図がある可能性は大いにあります。
日本の二枚舌政策など、このような刷り込みに比べれば可愛いものだと思えます。しかし例によって国を挙げて遁走中の日本では、アイズワイズシャット祭だと言わんばかりに先ず大人から踊るという。笑
マゼラン星人二代目 says:
1月 16, 2018
>外国人がいなければ現実問題、社会が回ってゆかない
それを否認したければ、金輪際、牛丼は食べるな。ハンバーガーもかじるな。
コンビニにも行くな。
(深夜の都心を歩いての実感)
マゼラン星人二代目 says:
1月 16, 2018
>牛丼
>ハンバーガー
>コンビニ
どれも趣味や選択の問題で「なければないでいい」と言えなくもない。
それはそうと、もっと大事なことも忘れてた。
「いかなる建造物も立ちいり禁止、野宿ライフを満喫しなさい」
(こんな調子なら、土木建築現場にも定めし外国人は多かろう)
外国人の手を借りずに国土強靭化とか、やれるもんならやったんさい、
てなもんです。
ホワホ says:
1月 17, 2018
外国人が居ないと廻らんのって
外国人のためのサービスが必要だからとか言うオチだったりしてw
(日本人は普通に貧困化しているため
安い職やきつい職に就きたがらない式の反論は不可能)
tinman says:
1月 18, 2018
藤井先生の週間ラジオ『表現者』(1.15)よかったです
リテラシーの低さも解決できない問題かもしれません
その点、プラグマティズムの作法はカーラーマ経と相性がよいと感じています
ラーマ says:
5月 23, 2018
安倍政権に対してダントツに厳しい批判をしてる保守は西尾幹二氏。次が三橋貴明氏、その次が佐藤先生か。当然、小林よしのり氏は既に保守とはいえないので除外。
桜の対談でしばしば西尾氏は「安倍さんは言葉が軽い」、「平気で(拉致完全解決、自衛隊派遣で危険性は減るとか)うそをつく」とか言ってきた。国民の反発を恐れて「移民」という語をあえて使わず、留学生、技能実習生の名目で移民をじゃんじゃんいれているのが現状。うそつきとしかいいようがない。国民の合意を得ずして国家の根幹にかかわる大問題を平気で実行してしまう悪質さ。左翼(広瀬隆とか原田伊織)が長州の政権強奪をいましきりに言うのは安倍さんのことを暗に言いたいのだろうけど(シバソウカイとかいうらしい)、ほんとやってることは長州閥と同じ強引さ。長州人という変なプライドもあるようだし。
「憲法改正」、「拉致解決」を掲げて保守派を期待させてるから、「移民」には反対だけど、みんな我慢してるんだよね。要するに「まだ我慢できる程度の移民政策」だと多くの安倍消極的支持派は思っているのだろう。なかには、「移民絶対反対!」と言って安倍さんを消極的に支持してる人の書きコメも散見するが、これは「絶対」という語を理解してないのだろう。
自分は、移民政策は一旦扉を広げたら、閉じるのは心理的にもしんどく、企業からの圧力は倍増するので非常に困難になると思う。他方扉を広げるのは広げ放題できるのだ。 だたら安倍さんのこの政策は子々孫々に多大な禍根を残すと思っている。
水島社長は、「縦軸(時間)」と「横軸(空間)」でものを考えることを言ってた(「直言・極言」、「西尾氏との前の対談」)が、子々孫々の災い(時間)と、現在の安倍外交(空間)のちょっとした能力を比較考量していないのが、奇妙である。圧倒的に移民の害のほうが大きいと自分は思っている。
私見では、日本最悪の政策が「天皇制廃止(女系天皇容認、女性宮家創設)」で、2番目に最悪なのが「移民政策」。
その「移民政策」を国民の議論、合意もなくやっている安倍政権は、すでに打倒の対象だと、自分は考えている。「安倍の代わり」の有無を論ずる必要はもうない、と思う。
たとい安倍さんの後に女系天皇容認論者が首相になっても、実はそれほど自分は心配していない。つぶれるにきまってると思うから。 さらに、いざとなったらそういう首相は右翼青年か誰かに暗殺されるだろうとも思う。
こういう理由から、自分もすでに安倍さん不支持になっている。