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早いもので、これで6号目。
テーマは「日本再生のめまい」です。
しばらく前、新日本経済新聞に
「裏窓とラブホテル」という記事を書きました。
世の中の動向は
いわゆる政治分析や経済分析だけでなく、
ラブホテルからも見えてくるのではないか・・・
という話ですが、
アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作「裏窓」(1954年)と重ねてあります。
と、ここまで書けば
ピンと来た方もいらっしゃるでしょう。
「日本再生のめまい」では
自民圧勝が伝えられる総選挙の趨勢はもとより、
アベノミクスの成否、
あるいは「日本再生」の見通しについて
ヒッチコック監督の「めまい」(1958年)と重ねて論じました。
というのも「めまい」は
失われてしまったはずのものを、
奇跡的に取り戻せるかも知れないと思った時に
人が感じる期待と不安
をテーマにしているのです。
ついでに
いわゆる「風」が吹いていないにもかかわらず、
自民党の圧勝がそろって予想されていることについても
めまいの概念を応用した説明を試みました。
野党がだらしないとか、
投票率が上がりそうにないといった議論だけでは
説明しきれないものがあると思ったためです。
よろしければ、ぜひどうぞ!
(ただし12/10の8:00以前は無効です。ご注意下さい)
ちなみに「めまい」、
「サイト・アンド・サウンド」という雑誌が
監督や批評家を対象として1992年に行った
史上最も偉大な映画ベストテンをめぐるアンケートで、
みごと選ばれたほどの傑作。
未見の方、こちらもご覧になって損はありません。
ヒッチコックの映像はむろんのこと、
バーナード・ハーマンの音楽も、じつに華麗でみごとです。
とはいえハーマンのすごさが真に発揮されるのは、
映画が完成して20年近く経ったとき。
1976年、ブライアン・デ・パルマ監督が
「愛のメモリー」という映画をつくります。
じつはこれ、「めまい」へのオマージュというか、
ほとんどリメイクのような作品。
はたせるかな、デ・パルマは音楽をハーマンに依頼するんですね。
つまりハーマンは、かつて自分が音楽を担当した映画とそっくりの映画に
ふたたび音楽をつけることになったのですが・・・
「愛のメモリー」の音楽は、「めまい」とは全く違っていました。
しかも、こちらも傑作!!
大したものではありませんか。
ではでは♬(^_^)♬
2 comments
石間 says:
12月 10, 2014
三橋貴明の新日本経済新聞の記事で、
>しかし戦後日本の絶頂期とも呼ぶべき1980年代とは、今、振り返ってみれば、競争原理と平等性がうまく調和した時期でした。
とありますが、保守論客である佐藤氏が、「戦後日本の絶頂期」などという表現をするのは、いかがなものかと思います。「経済大国としての日本の絶頂期」などの表現に変えるべきだったのではないでしょうか。戦後日本とは純粋な悪であり、解体対象であるという認識を持つべきだと思います。
平松禎史 says:
12月 10, 2014
「めまい」の主人公”スコティ”は偽装された「偶像」を理想の女と思い込んだまま失い、ショックで一時廃人と化してしまいますね。
そして回復した時よく似た女に「偶像」を重ねて取り戻そうとします。結末は・・・というお話。
日本と重ねてみるととても興味深い考察が可能だと思います。楽しみに読ませて頂きます。