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16日、「FRONT JAPAN 桜」をやってきました。
共演はおなじみ佐波優子さん。
テーマはこれです。
特攻隊員を笑いものにしたトランプ/国を護る者たちの精神を知る
13日の記事
「令和最初の終戦記念日には、ひとつアメリカとの関係を考え直してみてはどうか。」
でも紹介した
ニューヨーク・ポスト(NYP)の記事を取り上げたわけですが
かの産経新聞が
NYPの記事を唯一のニュースソースにしながら
トランプが特攻隊員をめぐる総理の話に感銘を受けたなどと、
みごとに歪曲した紹介記事を載せたことも
あわせて取り上げました。
どこをどう誤解したら、そんな記事が書けるのか。
NYPの見出しはこうですぞ。
Trump cracks jokes about Equinox scandal, kamikaze pilots at Hamptons fundraiser
(トランプ、ハンプトンズで開かれた政治資金集会で、エクイノックス社のスキャンダルと
神風パイロットを笑いのネタにする)
はたせるかな、
産経の記事に出ていた
特攻隊をめぐるトランプ発言なるものは
原文のニュアンスをみごとに無視したゴマカシ訳。
産経訳いわく。
想像してくれ。彼らはただ愛国心に支えられ、
片道燃料の飛行機で鋼鉄の艦船に突入したんだ。
私の訳(=正しい訳)はこうです。
信じられるかよ!
国を愛しているからって
片道分の燃料しか積んでいない飛行機に乗り込んで
鋼鉄の軍艦に突っ込むんだぜ!
これらの点について
NYPの記事と産経の記事を詳細に比較したのですが・・・
いや、すごいぞ!!
DVに耐えてまで尽くしているご主人様が
内心では自分のことを蔑んでいたという
衝撃の真実(諸君、笑いをこらえたまえ)が耐えられなかったのか
トランプは特攻隊を笑いものになどしていない、
あれは佐藤健志の印象操作だ!
と懸命に負け惜しみを並べる爽快なコメントが
けっこう寄せられました。
「まあ、愚かさは底なしって本当ね」(※)お姉さまのお言葉です。
これらの爽快コメントの内容は、
以下の二つに大別されます。
1)トランプの発言に関する産経訳は間違っていない。
2)NYPの記事でも、トランプは特攻隊員の話に感銘を受けている。
お気づきとは思いますが、(2)は完璧に論外。
だったらなぜ、NYPの見出しはこうなっているのかね?
Trump cracks jokes about Equinox scandal, kamikaze pilots at Hamptons fundraiser
(※)記事の内容と直接の関係はありません。
というわけで(1)です。
ほう、そうかい。
あの訳で間違っていないのかい。
なら、NYPの記事は取り上げ方が間違っていたということだな。
他方、産経の記事は取り上げ方を変えた。
つまり産経の記者は
NYPの記事はおかしいと最初から思っていたことになる。
一体どこの世界に
おかしいと思っている記事を唯一のニュースソースにして
自分の記事を書く新聞記者がいるのかね?!
ついでに、そんな記事を載せる新聞が信用できるか?
「ほら、コメントを削除するなら今のうちよ」(※)お姉さまのお言葉です。
ついでにだめ押し。
NYPの記事には
トランプが特攻隊員だった総理の父上にたいして
たいそう fascination(魅惑)を持っているという記述が出てくる。
思考能力や英語力が不自由なうえ
不都合な真実を突きつけられて感情が制御できなくなっていると
これが「トランプが安倍晋太郎さんに敬意を持っている証拠」
ということになるらしい。
(※)私の記憶が正しければ
自称「在米数十年の邦人」(諸君、ふたたび笑いをこらえたまえ)までそう主張する始末。
きっとアメリカ51番目の州に住んでいるのでしょう。
ほう、そうかい。
だったらどうして、
respect (尊敬)や awe(畏敬)といった言葉が出てこないんだ?
ついでに記事の見出しをよく見てみろ。
Trump cracks jokes about Equinox scandal, kamikaze pilots at Hamptons fundraiser
「蔑まれてもいい、ご主人様の愛を信じたいの!」(※)お姉さまのお言葉です。
だいたい fascination と、敬意のあるなしは基本的に無関係。
morbid fascination と言ったら、どんな意味か分かるか?
「怖いもの見たさ」だぞ。
それどころか
THE CUT という女性向けニュース/ファッションサイトなど
該当箇所をこう書いている。
bizarre obsession with Abe’s father, who was a kamikaze pilot
(特攻隊員だった安倍の父にたいする奇怪な妄執)
・・・これが敬意の表れなんだとさ。
どうやら、あの局の視聴者(の一部)にとっては
アメリカから見下されてなどいないと
必死に否認して強弁することこそ
日本を主語にするということらしい。
「爽快だわ、なんて爽快なの! もうイッちゃいそう!」(※)お姉さまのお言葉です。
アニメから sayaさんの熱唱まで、豪華絢爛たるプロモーション動画はこちら!
というわけで
今回の認知的不協和大賞は
トランプおよび産経新聞を擁護したがった者すべてに
謹んで差し上げましょう!
あ、もっとも。
世の中、ちゃんと分かってくれる人はいる。
こんなコメントもありましたよ。
まあ本当の事を言うレギュラーが
私だけだとは思いませんが・・・
ただし世の中、
本当の事には耐えられない、
ないし本当の事にだけは耐えられないという人も
厳然として存在するのであります。
そんな悲惨な、
じゃなかった爽快な末路をたどらないためにも
みなさん、たえず現実を直視いたしましょう。
というわけで、読むべき5冊はこちら。
ではでは♬(^_^)♬
(おまけ)佐波さんの微笑みをもう一枚。
6 comments
国家の一兵卒 says:
8月 20, 2019
佐波さんの微笑みに年上としての罪悪感を無性に覚えますが、安倍応援団のおかげで事なきを得ております。それがまた猫騙しならぬ子供騙しの日本の解き方デンデンやっちゃってますからもうサイコーって感じですね。それから大村知事の一連のゴタゴタも酷いあり様で、これもトップがトップなら各方面に悪い影響が続くのは世の常として多々ありますが、それでも前川氏はダメで大村知事は、許されるっていう謎の力と意味不明の結果論は私にはサッパリ分かりません。それから田母神氏の人生も惨めな政治家の先生の保身により天国から地獄に落として未だに非難してますし、選挙でも肝心の安全保障も問わないで保身の選挙が出来るのですから中曽根首は、とっくに越えちゃいました。だから国際政治からも歓迎されているのでしょう。なので私の落胆も酷く最近の保守派の安倍応援団には疑念と軽蔑しか見出せません。最後に日本を主語にするなら安全保障も問わない安倍政権の姿勢は酷評するべきと思います。
マゼラン星人二代目 says:
8月 20, 2019
>今回の認知的不協和大賞は
>トランプおよび産経新聞を擁護したがった者すべてに
>謹んで差し上げましょう!
はい。認知的不協和大賞、謹んで頂戴します。
というのも、産経新聞はともかく、トランプさんの言うことには一定の理があると思っているからです。
「クスリでもキメてなきゃ、あんな無茶できるか」
実にまっとうな発想ではありませんか。
発言の根底に差別意識があろうとなかろうと、正しいものは正しい。間違ってるものは間違ってる。
SATOKENJI says:
8月 20, 2019
ここで言うトランプ擁護とは
「彼は特攻隊(および安倍晋太郎さん)を笑いものにしたわけではない!」
と強弁したがる見解を指します。
よって残念ながら、マゼランさんには授与できません。
ご了承下さい。
しろくま says:
8月 23, 2019
トランプが人種差別主義者と言われてますが
トランプのこういう特攻隊とか日本の戦争を笑いものにする姿勢は
アメリカ人のノーマルな対日史観なのかもしれませんね
というか原爆投下も大量空襲もアメリカ人の日本人に対しての人種差別的な意識が
実は根底にあったのではないかと思ってます。そういうアメリカと同盟を強化する事がこの道しかないとか 日米同盟事の事を希望の同盟だとか言っちゃうのはやはりまずいなと思います
富田師水 says:
8月 23, 2019
主体性が無い属国根性やから、ご主人さまに馬鹿にされてると思うと
ガラスのハートが傷ついちゃうんだよね。
馬鹿にされた事にカチンと来るなら分かるが、
それを認めたくなくて真実を指摘した方をバッシングするのはちょっと理解出来ない。
SATOKENJI says:
8月 24, 2019
人間、精神があるレベルを超えて卑屈・・・
じゃなかった、爽快になると底なしなのです。
局スタッフも呆れていました。