中野剛志さんが
「左亡右売という四文字熟語を思いついた」
旨をコメントし
水島社長も
「ぜひ読んでほしい」
旨を語った
『右の売国、左の亡国 2020年、日本は世界の中心で消滅する』。
本の目玉の一つとなっているのが
巻末に収録されている「政治経済用語辞典」です。
昨今のわが国においてよく用いられる
政治・経済・社会関連のさまざまな言葉について
その本当の意味を暴露、
もとへ定義したもの。
しかるに現在は
内外の状況がやたらと流動化*している
いわゆる「激動の時代」です。
「流動化」に「*」マークがついている理由は
むろんお分かりと思いますが
こうなるとわが辞典も
定期的なアップデートが必要と判断しました。
というわけで、
いくつか新しいエントリーをまとめておきましょう!
【アマチュア市民】
報酬を受け取らずにデモに参加する人。プロ市民*も見よ。
【否だ】
都合の悪い事柄を否認するときの言葉。ただし最近は、異なる漢字が使われることも多い。
「大臣は辞任するか? 否だ!」
【隠蔽】
1)何かを意図的に隠すこと。
2)自分が何かを意図的に隠したという事実を否認すること。
「隠蔽の意図はございませんでした」
【裏】
1)必ずあるもの。
2)取らないもの。その代わりに持ち出されるのが記憶*である。
【記憶】
よくウソをつくので、よりどころにしてはいけないもの。
【共鳴】
一方的に思い入れたあげく、相手に迷惑をかけること。
「彼は私の考えに深く共鳴している」
【正念場】
人々の不満をどこかに逸らさねばならない状況。
「現政権はまさに正念場を迎えた」
【左亡右売】
保守と左翼・リベラルが、そろって右往左往し、かつ右顧左眄(うこさべん)すること。
【真の隷従】
隷従しているにもかかわらず、自発的に共鳴しているだけだと錯覚すること。
【破棄】
「隠蔽」を美化した言い方。
「申し訳ありませんが、資料はすでに破棄されています」
【ハキハキ】
発言が歯切れ良く明瞭であること。ただし、内容の真偽は別の話。
「記録の有無について、担当者はハキハキと答弁した」
【ハッキリさせる】
隠蔽、もとへ破棄したかどうかを確かめること。
【プロ私人】
世を騒がす自由を与えられ、かつ責任は取らなくてもすむ特権的存在。
【プロ市民】
プロであるにもかかわらず、報酬を受け取ると非難される不幸な人々。
アマチュア市民*の反対概念。
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』というのですよ。
ではでは♬(^_^)♬
4 comments
ホワホ says:
3月 20, 2017
稲田。否だ。
うーん何も思いつかない
何も思いつかなかった貴方は私の同類です(繰り返しなので当たり前)
福岡ワマツ says:
3月 21, 2017
『用語辞典』の試みはおもしろいですね。
言葉がその意味を混乱して用いられる社会状況にあっては、尚更です。
言葉の本来の意味を吟味することに加えて、言葉を混乱させている方々への揶揄に込められたユーモアが素敵に感じます。
私も見倣いたくなりまして、拙いながら一つ頭をひねってみました。
【プロレス】
①興行を目的として催されるショー的なレスリング。
②「馴れ合い」の隠喩。
③和式(=相撲)における「馴れ合い」は「八百長」として非難の対象となるが、洋式におけるそれは賞讃の対象となる。
④人物を評価する際に用いる場合、その者による妥協や譲歩等の疚しさを少なからずも伴い得る行為ですら、その者の強かさや有能さに由来する優良さだと印象づけることができる。
〔用例〕
▷彼はーーのできる男だ。
▷彼のようなーーをできる者は他にいない。
メイ says:
3月 22, 2017
チャンネル桜の討論、拝見しましたよ。
討論で、佐藤さんが仰ったご意見全て、共感できるなあ、と感じました。
「根本的な変化が起きるというのは、理屈を超えた現象じゃないだろうか。しかし、理屈と関係無いのではなくて、理屈は詰める所まで詰めないといけない。その上で起きるかもしれない事」「理屈で詰めたら絶望的だから、絶望しかないというのは、理性に対する過信ではないか」とのご発言がありましたが、不思議な内容だけど、凄く解ります。
討論の二部で佐藤さんが、中野剛志さんの「経路依存性」について触れた時、社長が少し感情的になって「それは解釈なんだよ。ならば、どうするんだ。解釈ばかりでなく、どうするかが大事なんじゃないか」と仰られましたが・・理解できる面はあるのですが、やはりそれは、性急な感じを受けます。
それに誰かが具体案を提示したらその通りにする、という程、社長も単純ではないでしょうし、それに端的に対策を答えられるほど、単純な状況でも無いと思いますし・・。
「ならば、どうする」というのは、皆で議論する時の題材なら良いかもしれないですが、人に問いかける言葉としては、少しシンプル過ぎるかもしれないですね。
国家の指針というのは、そうそう簡単に定められるものでは無いと思いますし、いくつも段階を踏んで、分析を分析して、たくさんの人の合議で、ようやく「定める」というか「定まる」ものなのではないかと思うのです。
だから、中野さんの新著「富国と強兵」は、凄く厚いんじゃないでしょうか。
時代の変化に焦りを感じてしまいますが、なおのこと慎重に、道を誤らないように、道がどうなっているか調べて分析する事にエネルギーをかける事は、私は正しいと思う。
中野さんがエネルギーをかけて本を書いて下さった事を、ありがたいと思います。
分析が不十分なまま行動してしまっては、時節とタイミングがズレてしまう、という事もあるような気がしますから。
玉田泰 says:
4月 7, 2017
新しいエントリーの最初から笑ってしまいました。「アマチュア市民」ってw。鋭いセンスを感じます(先生の造語ですか?)でも笑い終えて空恐ろしいとも思いました。
民主主義社会におけるアマチュア市民?
そして、アマチュア市民に選ばれるただ有名な人(アマチュア議員?)
アマチュア市民ってプロ市民より根深いのかも?