『戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する』

発売記念キャンペーン、2日目を迎えました。

 

昨日の記事でも書きましたが

Amazon で本をご予約・ご購入いただいたうえ、

特設サイトからお申し込みいただくと、

豪華著者特典をプレゼントいたします!

 

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ちなみに特典は何かというと、

オリジナルの音声講義ファイル(全3本)なのですが

収録時間は計1時間以上。

 

内容は以下の通りです。

1)本質が覆い隠される日本の大問題(約15分)

2)SEALDsは日本に何をもたらさないのか(約22分30秒)

3)日本を消滅させようという「保守」の危険な動き(約28分)

 

キャンペーン期間は

明日、3月4日の23:59までですので、

お早めにどうぞ!

 

・・・というわけで

こぼれ話の2回目まいります。

 

『戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する」の第二章では

ミラン・クンデラの傑作小説

『存在の耐えられない軽さ』が登場しますが

つづいて第三章では

アメリカの作家カート・ヴォネガットの初期代表作

『母なる夜』

が登場します。

 

これも本当に素晴らしい小説です。

ヴォネガットと言えば

20世紀後半のアメリカ文学を代表する作家の一人ですが

『母なる夜』

その中でもとくに感動的。

 

ナチス戦犯として裁判にかけられているアメリカ人

ハワード・W・キャンベル・ジュニアの手記

という形式を取っていますが

笑いと涙に満ちた

優しくも悲惨な物語です。

 

さて。

 

ヴォネガットの小説には

著者によるまえがきがつくのが恒例となっていますが

『母なる夜』のまえがきで

彼はこう語っています。

 

これは私の書いた本の中で

何を言わんとしているのか、

メッセージを自分で要約できる唯一の作品だ。

 

素晴らしいメッセージだとは思わないが、

何だか分かっているから書いておきたい。

 

ずっと仮面をかぶっていると、その仮面が素顔になる。

だからどんな仮面をかぶるか、気をつけて選んだほうがいい。

 

・・・ここで思い出されるのが、

現政権にとって都合の悪いことが起きるか、

あるいは起きそうになるたび、

いわゆる保守派の一部から聞かれる主張。

 

いわく、

安倍総理の本心は違うのだ。

 

これには

「安倍総理は本心では消費税を8%にしたくなかった」

「安倍総理は本心ではTPPに反対だった」

「安倍総理は本心ではアメリカに追従したくない」

「安倍総理は本心では日韓合意を望んでいなかった」

「安倍総理は本心では消費税10%引き上げを延期したがっている」

などなど、

さまざまなバリエーションがありますが

ずばり言い切ってしまいましょう。

 

それがどうした!!

 

ずっと仮面をかぶっていると、その仮面が素顔になるのです。

言い替えれば、

ずっと本心と違う行動をしていれば、その行動が本心になる。

 

とくに政治は結果がすべて(©安倍総理)です。

行動と異なる本心など

塩に埋もれたナメクジも同然。

 

そんなものの存在を考慮する意味はないし、

そもそも存在するかどうかも疑わしいということです。

 

消費税率を引き上げ、

TPP参加を推進し、

対米追従の姿勢を強化し、

日韓合意をまとめた以上、

それが総理の本心と見なされねばなりません。

 

それともみなさん、

村山富市

河野洋平

鳩山由紀夫

習近平

金正恩

といった方々についても

行動とは異なる本心の存在を認めますか??

 

でなければフェアとは言えませんよ。

 

ちなみに『母なる夜』は1996年に映画化されましたが

メインテーマとして使われたのは

現代音楽の俊英、

アルヴォ・ペルトの名曲

「SPIEGEL IM SPIEGEL」。

 

鏡の中の鏡という意味ですが

これもじつに象徴的です。

なぜか。

 

表面に表れないものは、鏡には映りません。

行動とは異なる本心のように。

 

ではでは♬(^_^)♬