1999年7月、人類滅亡!!

 

この物騒なスローガンで世間を騒がせ

1973年に大ベストセラーとなったのが

五島勉先生の代表作「ノストラダムスの大予言」。

私の愛読書(マジですよ)の一つです。

 

翌1974年には東宝が映画化。

とくにストーリーもない予言の解説書を

どうやって映画にしたんだ?

と、思われる向きもいるでしょうが、そこはそれ。

 

江戸時代からずっとノストラダムス予言を研究してきた

物好きな一族が日本にいる!!

という伝奇ロマン的な設定を導入、

その一族をめぐるドラマと、

文明崩壊のスペクタクルを組み合わせる構成になっていました。

 

監督は舛田利雄、音楽は冨田勲、そして主演は丹波哲郎。

丹波さんというキャスティングで、

かの「大霊界」にいたる伏線が張られているのが

まさに歴史の必然(©安倍晋三)を感じさせます。

 

公開当時の同時上映作品は「ルパン三世・念力珍作戦」。

そう、オリジナルの実写版です。

ルパンの目黒祐樹をはじめ、

次元大介に田中邦衛、

銭形警部に伊東四郎という

これまた香ばしい、いや芸術の香り高いキャスティングの作品でした。

 

映画版「ノストラダムスの大予言」、なかなかヒットいたしまして

スピンオフのテレビシリーズ版や

映画第二弾「恐怖の大魔王」なども企画されましたが、

残念ながら実現にはいたっておりません。

 

ただし五島先生は同書の続編をどんどん発表、

予言解読の第一人者としての貫禄を示していたものの、

運命の時がやってまいります。

 

すなわち1999年7月。

 

人類は・・・

滅びなかったんですね。

 

まあ厳密に言えば

「1999年7の月、恐怖の大王、空より来たる」という

あの有名な詩のどこを見ても

人類が滅びるとは書かれていません(笑)。

 

恐怖の大王がやってきた結果、

アンゴルモワの大王なるものが復活し、

その前後、マルスとやらが幸福の名のもとに支配する。

それだけのことなんですから(何のこっちゃ)。

 

裏を返せば、あの年に人類が滅びなかったからといって

ノスさま(敬意と愛着をこめて、こうお呼びしています) の予言が外れたとは

必ずしも断定しえないものの、

世間様はそうは受け取らない。

 

2000年以後、ノストラダムス人気は失墜、

五島先生の本も絶版となってしまいました。

 

しかし!!

天才は不遇のままでは終わらない、

または

天災は忘れたころにやってくる。

 

ルパン三世がふたたび実写映画化された(しかもヒットしている!)2014年、

ノスさまも甦ってまいりました。

祥伝社より Kindle版 が出たのです!

 

おまけに50枚を越える

新たなまえがき・あとがきがついているとか。

 

ノストラダムス、復活!!

 

何かと暗い話題の多い昨今、

久しぶりの心温まるニュースと言えましょう。

 

ちなみに「僕たちは戦後史を知らない」では、

第6章「戦後は終わっても終わらない」と

第7章「螺旋階段の三〇年」で

ノストラダムスを取り上げています。

 

 

ご注文はこちらをクリック!

 

第6章では1973年の「ノストラダムスの大予言」一作目を、

第7章では1981年に刊行された「ノストラダムスの大予言Ⅲ」を論じました。

 

1999年に人類が滅びなかったことをもって

コケにされたりもするノスさまですが、

学者と称する人々など

もっとすさまじい空振りを始終やらかしていることが

これを読めば、お分かりになるでしょう。

 

一流と呼ばれる人でもそうなのです。

二流、三流の連中なぞ、ノスさまの爪の垢でも煎じて飲んだほうがよろしい。

 

なに?

ノストラダムスは約450年前に死んだだろうって?(注:1566年没)

ならば五島先生の爪の垢はどうだ。

御年84歳ですが、元気に新作を執筆中とのことですよ。

 

「僕たちは戦後史を知らない」について嬉しく思っていることの一つは、

ノストラダムスの版元、祥伝社から本が出せたことなのです。

 

しかも!

「僕たちは戦後史を知らない」を担当して下さった編集者は

目下、五島先生も担当中!!

 

ノスさまとのご縁を感じる今日この頃でございます。

ではでは♬(^_^)♬