東京を廃墟にしたうえ

なお去ろうとしないゴジラ。

 

この怪獣を倒すことができるのは

隠遁生活を送る天才青年科学者

芹沢博士の開発した装置

オキシジェン・デストロイヤーしかありません。

 

しかしデストロイヤーの軍事利用を恐れる芹沢は

ゴジラ撃退のためであろうと

装置の使用を拒否します。

 

そんなこと言ったって

現にゴジラ来襲で犠牲者が出ているんだぞ!

使うしかないだろうが、おい!!

 

・・・とツッコミを入れたくなるところですが

1954年当時、

人々の厭戦(えんせん)感情はそれほど強かったのですね。

 

けれども芹沢がデストロイヤーを使わなければ

映画のクライマックスが成立しない。

よって当然、彼は考えを変えることになるのですが、

そのきっかけとなる場面が興味深い。

 

芹沢の研究室に置かれていたテレビに

どこかの講堂に整列した少女たちが歌う様子が映るのです。

アナウンサーいわく、

 

安らぎよ、光よ、

とく(=早く)還れかし。

本日、全国いっせいに行われました平和への祈り。

これは東京からお送りする

その一コマであります。

しばらくは、命こめて祈る

乙女たちの歌声をお聴き下さい。

 

歌詞はこちらです。

 

やすらぎよ 光よ

とく 還れかし

命こめて 祈る我らの

このひとふしの あわれに愛(め)でて

やすらぎよ 光よ

とく 還れかし ああ

 

少女たちの歌声に心を動かされた芹沢は

デストロイヤーの使用を決断するのですが・・・

 

この場面、ずっと納得がゆかなかったんですよ。

 

ゴジラ来襲は、日本存亡の危機だろうに!

全国各地で女の子を集めて、歌わせているヒマがあったら

撃退の方法を検討するか、

避難したほうがいいんじゃないのか?!

 

ところがこの夏、

そうとばかりも言えないことが分かったのです。

つづきはまた明日。

 

ではでは♬(^_^)♬