こう言っては何ですが、
ここ数日の経緯は
今年出した2冊の本
『右の売国、左の亡国』
『対論「炎上」日本のメカニズム』が
私自身で思っていた以上にタイムリーであることを
示してくれた感があります。
まずは「希望の党」旗揚げによって
昨年の豊洲移転などをはるかにしのぐレベルで
新たな小池劇場が開幕!
しかも開幕直前(9月25日)、
舞台裏では小泉純一郎元総理まで
動いていたというのですぞ。
帯に並んだ三人のうち
二人がすでに登場しているのです。
残る橋下徹さんも
いずれ何らかの形で
この劇場に姿を見せるのではないでしょうか。
しかも、もともと自爆崩壊気味だった民進党が
希望の党に合流する形で本当に自爆。
おまけに希望サイドが
合流希望者について選別の意向を示したせいで、
野党第一党が、旗揚げしたばかりの新党に牛耳られる
というトンデモな事態と相成りました。
いやはや、
小池劇場の突破力、
ないし現状に風穴を開ける力には
まことに圧倒的なものがあります。
(※)太字の語句の意味合いについては、
『右の売国、左の亡国』の「政治経済用語辞典」を参照のこと。以下同様。
とまれ、
自民党に有利な展開になるのでは
などと言われていた状況は
これにより一気に流動化。
希望の党と民進党の野合を批判しつつも、
みなさん、内心ではかなり焦っている模様です。
以下の記事をどうぞ。
自民幹部「まさか、強敵だ」 民進解党・合流へ
(毎日新聞、9月28日配信)
小池氏が前面に出る前、与党は新党について「寄せ集めだ」と軽視していた。
しかしそれは一変。
メディアを席巻する手法について、自民ベテランは
「盛り上がりを作って一気にいく。2005年の郵政選挙に近い感じだ」と語った。
7月の都議選で自民が歴史的惨敗を喫した記憶は生々しい。
都選出議員は「自民党は東京で全滅しかねない」と不安げだ。
閣僚経験者も「共産党が候補者を絞り込んだら自民党の単独過半数も危うい。
そうなれば公明党も小池氏になびくかもしれない」と顔をしかめる。
自民重鎮は「『策士策におぼれる』ではないが、小池氏の動きを見誤った。
解散の理由をもう少し練った方が良かった」と首相の判断に疑問を呈する。
小泉元首相が動いているのを思えば
2005年の郵政選挙に近い感じで当たり前なのですが
単独過半数も危ういとはスゴい話。
自民党の現有議席は286なのですぞ。
で、過半数ラインは233。
つまりは50議席以上減らす恐れがあると言っているのです。
安倍総理自身、勝敗ラインについて、
与党で過半数というところまでハードルを下げている。
これには公明党の議席(現有35)も入りますから、
自民党の議席は下手をすると200以下!!
これが「国難突破解散」なのですから
どうやら国難突破とは
せっかく与党で議席の2/3を占めていたのに
当の政権担当者が
それを1/2まで後退させるリスクをわざわざ冒すこと
と定義されるのでしょう。
ねえ、国難を突破しようなんて
考えないほうがよかったんじゃないの?
(↓)「革命派の政策は信じがたいまでに自滅的だ」(エドマンド・バーク)
とはいえ私が気に入っているのは
毎日の記事に出てきた次の一節。
首相は25日の会見で消費税率を10%に引き上げる際、
増収分の使途を幼児教育無償化などに変更する意向を表明。
民進の前原誠司代表の政策への「抱き付き戦術」(民進議員)とも評されたが、
民進の事実上の解党でハシゴを外された形だ。
そうです。
この国では、
一強と謳われる与党が
自爆崩壊の道をたどっていた野党に依存したあげく、
同党の自爆によってハシゴを外されるという事態が
本当に起きるのです!!
W(^_^)W\(^O^)/だから日本は宇宙のジョーク\(^O^)/W(^_^)W
これはもう、大炎上選挙じゃないかなあ。
ではでは♬(^_^)♬
9 comments
フルート says:
9月 30, 2017
希望の党の結党会見時の小池代表の発言を、書き起こしメディアのログミーから短く引用させて頂きます。
小池氏「みなさま、おはようございます。希望の党代表の小池百合子でございます。しがらみのない政治、そして大胆な改革を築いていく新しい政治。まさに日本をリセットするために、この希望の党を立ち上げます。リセットするからこそ、しがらみがない。いえ、しがらみがないからリセットができる。(中略)日本にはありとあらゆるものがあります。物が溢れています。でも、今、希望が足りない。私はそう思っています。みんなが不安を抱くからこそ、「これからの日本はどうなるんだ?」「老後はどうなるんだ?」「この子はどうなるんだ?」。そんな不安の中で、私たちは希望の党をつくり、しがらみのない政治を作り上げることによって、国民のみなさんに希望を届けていきたい。(後略)」
引用おわります。
{「しがらみのない政治、そして大胆な改革を築いていく新しい政治」の為に、「まさに日本をリセット」します。この「リセット」を実現する為に、「希望の党を立ち上げます。」}というすでにすごい内容の冒頭の話しが、“「しがらみのない政治、そして大胆な改革を築いていく新しい政治。まさに日本をリセットするために、この希望の党を立ち上げます。」”に縮んでいる所に怖さを感じます。“日本の「リセット」”という目標、目的でもある手段の行使が(というか“「日本をリセット」する事”が)、かなりの量、「希望」として持たれている可能性を感じます。また“「しがらみのない政治、そして大胆な改革を築いていく新しい政治」”という対象として希望の党自身が想定される場合、希望の党の為にまさに日本が「リセット」される部分も当然出てくるんだと思います。
また後ろに続く“「リセットするからこそ、しがらみがない。いえ、しがらみがないからリセットができる。」”という所にも、{「リセットするからこそ、しがらみがない」状態になるのだ(?)し、(←“日本の「リセット」”はまだ起きていない筈ですが、希望の党内サイズの「リセット」ならばいつも常に起き続けているという認識なのでしょうか..)自分たちには「しがらみがないから」、日本の「リセットができる。」}みたいな変な前のめりさを感じてしまいます..。
また「日本にはありとあらゆるものがあります。物が溢れています。でも、今、希望が足りない。私はそう思っています。みんなが不安を抱くからこそ、「これからの日本はどうなるんだ?」「老後はどうなるんだ?」「この子はどうなるんだ?」。そんな不安の中で、私たちは希望の党をつくり、しがらみのない政治を作り上げることによって、国民のみなさんに希望を届けていきたい。」という所なのですが、日本に足りていない「希望」が希望の党から日本国民に届けられる為には、「しがらみのない政治を作り上げること」が必要で、「しがらみのない政治」の“証明の為に”、“日本の「リセット」”が求められ出されている部分もある様に感じます。
また何より、“「しがらみがないからリセットができる。」”と言うのなら、そもそもその「リセット」が、どれそれは「しがらみ」なのだとの想定が先立っていて初めて成立し得るものである可能性こそ考慮すべきです。この場合、常に先立って発生しているのは、“自分たち希望の党にはなく、どこそこには在る「しがらみ」”という想定だったり、“どれそれは「しがらみ」であり、「しがらみ」こそが悪い”という確証を得たいが為の脳の活動という話しにもなってきます。「分断」は当然ここからも発生し得て、また更に悪化し得る可能性のあるものである事を小池代表はちゃんと考えられているのか(※希望の党の綱領の1は『我が国を含め世界で深刻化する社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す。』となっているのですが..)訝しんでしまいました..。
(※中山恭子先生は、拉致事件、日本の国防、日本の経済(や格差)、日本の文化の事などをお話しされて、消費増税の凍結の必要性も、具体的に訴えられていらっしゃったのですが、後に質問するグシケン記者(※漢字が不明です)への若狭氏の発言などに、根強い緊縮財政思考は表れていて、消費増税が必要なのだとの考えのリセットに希望の党が至れるのかどうか等についても、やっぱりかなり怪しいものがあると感じてしまいました..。※凍結を公約にして戦って頂く事自体には大きな意義がある筈ですけど..長文すみません..しばらく自重いたします..。)
shun says:
9月 30, 2017
国難さん・・じゃなくて安倍首相は何か色々「軽い」ですよね。
さすが戦後最高の宰相です。
日本国民もこんな統治者を持てて幸せです。
しかし小池さん、政局を読む能力と胆力は凄まじいですね。
ロシアや中国の政界でもやっていけそうです(笑)
実際の内政能力はよく分かりませんが(´・ω・`)
マゼラン星人二代目 says:
9月 30, 2017
>希望の党と民進党の野合
かりそめの中道ポピュリズムではなく、いきなり右派純化路線でいくようだから、少なくとも、野合にはならない。
かくなるうえは、自民党からも取りこむべきもの(たとえば安倍さんとか杉田某とか)を取りこんで旗幟を鮮明にして学会票をもらわずに勝てる人だけでガッチリ固まって欲しい。自分は与しないが、そういう政治勢力が一定規模で可視化されること自体は悪いことではないと思う。
来るべきものがついに来たということなのでしょう。(排除されると噂されてる人達で新党が結成されたら大絶賛)
>取りこむべきものを取りこんで旗幟を鮮明
ところで、論壇を見ると、維新には好意的、それでいて小池さんには厳しいという人もいるんですけど、これだけはよくわからん。
マゼラン星人二代目 says:
9月 30, 2017
>そういう政治勢力が一定規模で可視化される
加之、場合によっては早くも今回政権を奪取する。そうなったら、それは国民の総意なのだから、とやかくは言えない。
マゼラン星人二代目 says:
10月 1, 2017
国民に信を問わないまま、「大連立」でも大して変わらない。
さすがにもう一回くらいは衆院選があるだろうから、その時は、その枠組みで国民の審判を受けることになる。
momo says:
10月 1, 2017
全日本売国奴支援協会(グローバル投資家)が支持していますから、小池さんも偽物でしょう。売国奴から「ポピュリスト」「極右」「極左」「レイシスト」などと罵られるくらいの人物でないと。
poti says:
10月 1, 2017
き……狂気
ぼ……暴挙
う……うっぷん晴らし
の党に相応しいグダグダぶり担ってまいりました。
メイ says:
10月 1, 2017
自民党は議席を減らしても大丈夫なんじゃないでしょうか。
選挙後は、同じ思想の「希望の党」と手を組む気がしますし、「希望の党」が大勝すれば「戦争によってグローバル企業にビジネスで貢献したい壊国主義の人々?」の力が盤石になるだけなのかなあ、と、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、正直、そんな印象です。
そういう方たちは戦争の大義に「天皇陛下」を利用するんじゃないかしら、と邪推してしまいます。
たまらなく嫌だ・・。
左派リベラルが力を増していかなければいけない状況になったと思います。
右には反グローバリズムの政治家は見当たりませんし・・。
玉田泰 says:
10月 8, 2017
突然、ブログが更新されなくなったので、先生の身に何かあったのでは?と心配でしたが、政局のような急変ではなかったようなので安心しました。とは言え、やはり痛かったりするのでしょうね。治癒されることを願っております。
それで、記事本文とは直接関係ないですが、選挙運動の雑感を書き込みます。
僕は、子供の頃から、社会の醜い面を見せつけられているようで、あの騒ぎが嫌でした。子供心に、車で移動しながら名前を連呼して、握手して、頑張りましたと言える人は、そんな価値観を持てるだけで普通に駄目な人なのでは?と思っていました。タレントなら名前を憶えていただければ、で済むのかも知れませんが、連呼と握手の強制は、馬鹿にされている気しかしません。
でも、実際に、旬の過ぎた芸能人の再就職先だったりするんですよね。
わざわざ投票所に行って、取り敢えず知っているからと投票する人がいるならその人の行動が理解できません。別に蔑んでいるのではなく、本当に分かりません。なぜそんな気分で出かけられるのでしょう?
そして、選挙運動するにも、ネットなどを活用する方が効率的とならないのでしょうか?もし法律があるなら、法律がおかしいのでは?ネットを通じて候補者に質問できるとかうれしいじゃないですか。逆手に取った選挙妨害があったりするのかな?
それから、選挙中にマスコミが自主規制するのも呆れる話です。その時こそマスコミが自分を証明するところなのだと思います。
なんだか打ち込んでいるうちに暑苦しくなってきましたが、選挙の全てがぬるいです。から騒ぎだけで選挙戦だと感じられません。誰も政治を語りません。その空気こそ日本の政治が駄目な根本的な理由なのではないでしょうか。
以前、イギリスのブレグジットの時、一般の人同士が街角で熱く論戦しているのをTVで観ましたが、日本でやろうとしたら、下手をすると逮捕されるかも知れませんね。少なくとも空気を読めないヤツと後ろ指さされますね。
この国では、一方的か、こっそりしか通用しないのかも?双方向や一本立ちは恥ずかしいのかも?
なぜ、選挙という常識が通用しない世界が、当たり前に突然日常を振り回すのがお約束なのか、誰か説明して欲しいです。
思いつくまま書き込みました。乱文失礼しました。