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先週の土曜日(20日)、

三橋経済塾でゲスト講師をやってきました。

おかげさまで大好評でしたが、

三橋さんがご自身のブログ(21日付)で、こうコメント。

 

佐藤先生が、例の「財務省のMMTに対する反論資料」で、

とんでもない大ネタを解説してくれました(本当に大ネタ)。

というわけで、今週収録の三橋TVは佐藤先生が元々ゲストでしたので、

番組内で取り上げて頂くことになりました。

物凄いネタなので、お楽しみに!

元の記事はこちら。

 

私がゲスト出演する「三橋TV」の配信は、

次週とのことなので

ちょうど10連休中になりそうです。

 

だとしても、三橋さんが

「とんでもない」

「もの凄い」

と興奮するネタとは、いったい何なのか?

 

三橋TVを見てのお楽しみですが

戦後日本の財政状況、

ないしそれに関する財務省の説明が

根底からひっくり返るネタとだけ言っておきましょう。

これに気づいたときには、

あまりの爽快さに私も圧倒されましたからね。

 

「先にこの本を読んで、衝撃に備えたほうがいいわよ」(※)お姉さまのお言葉です。

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しかもこのネタ、

なんと財務省がみずからネットで公表しているもの。

やはりこの世は宇宙のジョーク!

 

それはともかく。

こんな記事がありました。

英語力水準到達、中3は42.6%、高3が40.2% 上昇傾向も目標の50%に達せず

(毎日新聞、16日配信)

 

政府は2003年、

「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」なるものを策定、

「中学校・高等学校を卒業したら英語でコミュニケーションができる」をスローガンに

中学校卒業時には卒業者の平均が英検3級程度、

高等学校卒業段階では、卒業者の平均が英検準2級~2級程度

になることを目標としました。

文科省の関連文書こちら。

 

つづいて2013年、

「第2期教育振興基本計画」を閣議決定。

英語教育の成果指標として、中学校卒業段階で英検3級程度以上、

高等学校卒業段階で英検準2級程度~2級程度以上を達成した中高生の割合を50%とすること

を定めます。

 

2003年と言えば小泉内閣、

2013年は安倍内閣ですから

「小泉→安倍」の明確なラインが見て取れますが

それはともかく、

この目標がどれだけ達成されているか、

文科省が調査しているんですね。

 

で、2018年度の調査結果が公表されたのですが。

 

政府が示す英語力の水準に達した生徒は

中学3年が42.6%(前年度比1.9ポイント増)、

高校3年が40.2%(同0.9ポイント増)と上昇傾向が続くが、

いずれも目標とする50%には達しなかった。

元の記事こちら。

 

いわく。

調査は中学校9374校、高校3354校の全公立校を対象に実施。

中学は語学力の国際指標「CEFR(セファール)」の

A1レベル(中学卒業レベルとされる英検3級に相当)以上、

高校はCEFRのA2レベル(高校中級程度とされる英検準2級相当)以上の

資格を取得しているか、

または教員が「相当の能力がある」と判断した生徒の割合を調べた。

 

政府は13年、卒業段階の中高生が身につけるべき英語力の基準を設け、

それぞれ17年度までの50%を目標にした。

17年度までに達成できなかったため、期限を22年度に先延ばしにした。

 

のみならず。

 

調査では英語担当教員の英語力も調べた。

CEFRのB2レベル(大学中級程度とされる英検準1級に相当)以上が

中学は36.2%(同2.6ポイント増)、

高校は68.2%(同2.8ポイント増)で、

いずれも政府目標の中学50%、高校75%を達成できなかった。

 

Awkward, ain’t it? (みっともないねえ)

 

記事には都道府県、

および政令指定都市別(こちらは中学のみ)の結果も出ていますが

50%超えを達成できたのは以下の通り。

 

都道府県/中学

千葉県(52.3)

東京都(51.3)

石川県(50.0)

福井県(61.2)全国トップ

徳島県(52.3)

 

政令指定都市/中学

横浜市(55.9)全国トップ

大阪市(52.8)

福岡市(50.9)

熊本市(51.6)

 

都道府県/高校

秋田県(53.3)

富山県(54.8)

福井県(56.0)全国トップ

 

日本で一番、英語に強いのは福井県なんですね。

政令市では西日本勢(大阪、福岡、熊本)の活躍が目立ちます。

 

横浜がトップなのは

港町としての歴史的経緯、

および米軍基地のある横須賀との距離からいって分かりますが

意外なことに沖縄が振るわない。

中学で37.4%、高校で46.3%です。

長らくアメリカに統治されたうえ、

今なお米軍基地が多いのに。

 

ちなみに福井は

16年度から中3、高1、2に対して年1回、

民間資格検定試験の受験料を全額補助。

県立高入試でも、英検の級に応じて加点するなど

(注:英検の)受験を推進している。

ということなので、

県をあげて英語化を進めているのであります。

 

けれども、ここで気になるのは

ならば中高生の日本語(国語)力はどうなっているのか?

ということ。

 

ほかならぬ文科省も

「これからの時代に求められる国語力」という文書で

こう述べているのですぞ。

 

国語の果たす役割は極めて広範囲にわたり,

文化の基盤である国語の重要性はいつの時代においても変わるものではない。

その意味で,国語力の向上に不断の努力を重ねることは

時代を超えて大切なことである。

 

現在,国際化の進展に伴って,

自分の意見をきちんと述べるための論理的思考力の育成,

日本人としての自己の確立の必要性,

英語をはじめとした外国語を習得することの重要性が盛んに言われるが,

論理的思考力を獲得し自己を確立するためにも,

外国語の習得においても,

母語である国語の能力が大きくかかわっている。

 

自国の文化や伝統の大切さを真に認識することが,

他国の文化や伝統の大切さを理解することにつながっていく。

このことは,日本に限らず,どの国にも当てはまることである。

各国の文化と伝統の中心は,それぞれの国語であり,

その意味で国際化の時代に極めて重要なのが国語力である。

元の文書こちら。

 

Hey, this actually makes sense! New miracles! New miracles!

(うそ、ちゃんと意味をなすじゃない! 奇跡よ、奇跡!)

 

ならば日本人の英語力を高めるために必要なのは

まずもって国語教育の強化であるはず。

英語学習の達成度について目標を設けるヒマがあったら

まずは国語能力について同じことをすべきでしょう。

 

たとえば中学を卒業した生徒の半分は

『僕たちは戦後史を知らない』について

内容をまともに要約することができ、

高校を卒業した生徒の半分は

『平和主義は貧困への道』について

同じことができるようにする、とかね。

 

文章は読みやすいよ、うん。

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しかし私の知るかぎり

政府がそんなことをしているという話は聞きません。

 

なにせ文科省まで

「今後の英語教育の改善・充実方策について」という文書では

こう述べているのです。

 

社会の急速なグローバル化の進展の中で、

英語力の一層の充実は我が国にとって極めて重要な問題。

これからは、国民一人一人にとって、

異文化理解や異文化コミュニケーションはますます重要になる。

その際に、国際共通語である英語力の向上は日本の将来にとって不可欠であり、

アジアの中でトップクラスの英語力を目指すべきである。

元の文書こちら。

 

まあ一応、

社会のグローバル化の進展への対応は、

英語さえ習得すればよいということではない。

我が国の歴史・文化等の教養とともに、

思考力・判断力・表現力等を備えることにより、

情報や考えなどを積極的に発信し、相手とのコミュケーションができなければならない。

と留保をつけてはいますが、

この記述と、

先に紹介した国語(力)の重要性についての記述は

どうアウフヘーベンされ、インテグレイトされるのか。

 

しかも。

コミュニケーション、コミュニケーションと謳っているくせ

すぐ後にはこう書いてある。

 

我が国では、人々が英語をはじめとする外国語を日常的に使用する機会は限られている。

 

Now this is what I call cognitive dissonance!

(ね、これが認知的不協和ってやつよ!)

 

さすがにまずいと思ったか、

しかしながら、東京オリンピック・パラリンピックを迎える2020(平成32)年はもとより、

現在、学校で学ぶ児童生徒が卒業後に社会で活躍するであろう2050(平成62)年頃には、

我が国は、多文化・多言語・多民族の人たちが、

協調と競争する国際的な環境の中にあることが予想され、

そうした中で、国民一人一人が、様々な社会的・職業的な場面において、

外国語を用いたコミュニケーションを行う機会が格段に増えることが想定される。

などと言い訳していますが、

ちょっと待て!

 

2020年はもう来年だぞ!

この文書が作成されたのは2014年のようだが

6年でそんなに物事が変わるのか?

 

もしそうなら、

2050年になるころには

英語は日本語を押しのけて

わが国の公用語になっているよ、うん。

日本語を話すことのほうが

「外国語によるコミュニケーション」と呼ばれているって。

 

お分かりとは思いますが

この混乱の背後にあるのは

ナショナリズムとグローバリズムの間でどんなバランスを取るのかという

国の基本的なあり方に関する

首尾一貫した認識の欠如。

 

英語力はもちろん、

国語力にしたところで

国のあり方に筋を通さなければ向上しない、

これが本日の結論であります。

 

つまりこれらの本を読むことは、英語力の向上にも結びつくのだ!

 

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ではでは♬(^_^)♬