日本が豊かだなんて言っていられるのも、あと十年だね。
1992年、あるラブホテルのフロントさんが
そう言い切ったわけですが、
この人は何を根拠に、ここまで的確な予想を立てたのでしょうか?
じつはホテルにやってくる若者、
とくに高校生たちの行動なのです。
フロントさんの言葉によれば、
どんどん変になっていたのだそうで。
そこで挙げられていた例をご紹介しましょう。
1)学生服姿でホテルにやってくる。
フロントさんいわく。
高校生がセックスしてはいけないと言うつもりはない。
だけど制服姿でやってきたら、
追い返さなければならないのは明らかじゃないか!
私服なら、年齢が分からなかったということで入れてもいいんだ。
どうしてそれが分からないのか?
・・・とのことでした。
2)部屋のビデオサービスに、ロードショー中の映画がないか聞いてくる。
たしか「ネバーエンディング・ストーリー3」だったと思いますが、
これだって、ちょっと考えれば
あるはずがないのは明らか。
どうして「ありませんか?」と聞いたりするのだろう、というわけです。
つまりは当然の論理が
当然と理解されなくなっている。
ところが17歳の高校生だって、十年たてば27歳になります。
社会人になるんですね。
つまり高校生の論理的思考能力の低下は、
十年後には社会人の論理的思考能力の低下に変貌する。
だから「あと十年」という次第。
・・・未来予測の方法論として考えた場合、
「ラブホテルにやってくる高校生の振る舞い」は
むろん印象論ではあります。
統計的な裏付けは存在しません。
論理的な因果関係も、あまり厳密に想定することはできません。
1992年X月X日、ラブホテルに来た高校生の言動がこうだったから、
十年後の日経平均はこうなる!
などと論じるのは明らかに無理。
しかし結果的に、フロントさんの予想は、
下手な専門家よりも正しかった。
これはなぜなのでしょう?
偶然と見なすこともできますが、私はそうは思いません。
このフロントさんにとって、
ホテルに来る高校生の行動は、国の未来を象徴的に表すものだったに違いない。
いわば水面に出ている氷山の一角。
フロントさんはそこから、直感的・詩的な連想によって
社会全体の論理的思考能力が低下し、機能不全をきたす21世紀の日本
を見通したのです。
このような「詩の論理」とも呼ぶべきものが、
いわゆる分析的な論理よりも
ときとして深い真実を語ることは、
古今東西の芸術作品が立証するとおり。
余談ですが、私のポップカルチャー評論も、
そういった詩の論理の解明が大きなポイントとなっています。
ついでにセックスの場では、人は(文字通り)裸になる。
良くも悪くも、その本質をあらわにするのです。
ラブホテルにやってくる若者の行動を通じて、国の未来を見る。
詩的な未来予想として、これは「あり」と言えるでしょう。
片や政治は、やはり良くも悪くも、人の本質があらわになるところ。
まずは個々の政治家の本質が明かされますが、
それは回り回って、国民全体の本質をも浮き彫りにします。
そして政治のあり方は、文字通り国の未来を左右する。
政治とセックスの間には、やはり深いつながりがあるのです!
国民性とは、つまり国民の性である、そんな言い方もできるでしょう。
永田町から未来を見るか、
ラブホテルから未来を見るか。
というわけで、女性閣僚と風俗嬢を対置させたのですが、
そこから導き出される結論はどのようなものか?
・・・すみません。
あとは「踊る天下国家」をご覧下さい。
今回は音声ファイルが、約30分ずつの二部構成となったので、
さらに聞きやすいですよ。
ちなみにフロントさんが文句をつけた高校生たち、
今では40歳前後となっているはず。
日本の混迷が深まるのも、仕方ないのかも知れません。
ではでは♬(^_^)♬
13 comments
マゼラン星人二代目 says:
10月 31, 2014
>というわけで、女性閣僚と風俗嬢を対置させたのですが、
なぜ、風俗嬢と対置されるのが女性閣僚なのかが、未だによく呑みこめません。
論題は、「政治」(「政治には清濁ある」)であって、「女性」(「これだから、女は」)ではないはずです。
だとすると、従来、政治を担い続けてきたのはその大半が男性なのだから、性産業の従事者と対比させるべきは、安倍さんや麻生さんといった、男性閣僚の方なのではないのでしょうか。
マゼラン星人二代目 says:
10月 31, 2014
P.S. しばらく、自分でも考えてみます。
カス人間 says:
10月 31, 2014
コインの裏と表を見て別の物体だと思うのは精神の錯乱でしょう。
コメントを書き込んでいる場合ではないと思われます。
きついコメントで失礼致しました。
もう書き込まない積もりでしたが、ちょっと心配なもので。悪く思わないで下さいまし。
マゼラン星人二代目 says:
10月 31, 2014
見ず知らずの人間についてまるで我が事のように心を痛めていただき、深謝。
ところで、ご自身の生活は疎かになっていませんか。人様のことながら、少々気にならないでもありません。
マゼラン星人二代目 says:
10月 31, 2014
繰りかえしになりますが、政治と性産業は、「清濁両面ある」という点が共通しているのであって、「女性に担われる」という点ではないはずだ、と言ってるのです。
事実、政治の方は女性に担われてきたとは到底言いがたい来歴を持っているではないですか。
「コインの表と裏」と言いさえすれば何でも癒着できるという思いなしこそ、認知の異常を疑ってしかるべきでしょう。
もー says:
11月 1, 2014
私は、最近優遇政策等で女性が目立っているから女性を例として取り上げたのだと思いました。深く考えませんでした。
この記事では、政治も性別も国民の性も同じ重要度ではないでしょうか。政治と男性の関わりをそこまで強調する必要性はないと思いました。
マゼラン星人二代目 says:
11月 2, 2014
>政治と男性の関わりをそこまで強調する必要性はないと思いまし
>た。
私の発言は、「政治と男性の関わりを強調」しているように見えましたか。
では、表現を改めてみましょう。
私の発言の意図は、(政治と性産業の対比を試みるにあたって、)政治と女性の「関わりを強調する必要性はない」、ということです。
マゼラン星人二代目 says:
11月 2, 2014
>男性が輝けていない時に女性だけは輝けるかの様に思い込む思考
先日のコメント欄のこのフレーズがキーだと思いました。
私なりに言いかえてみると、それは、
女性を抜擢してみたところで別段面白いことがあるわけでもないというのは、
入閣したのが安倍さんの取りまきなら、男でも女でも、安倍さんが「輝く」以上には「輝」きようがないからだ、
ということになるでしょう。
そりゃ、そうだよな、それならわかる、と思いました。
というより、それ以外のことは考えられないし、この先時間をさらにかけてもそれ以上のことは考えられそうにありません。
太郎 says:
10月 31, 2014
今の高校生が禿ヅラ被って背広を着てラブホテルに入り浸るようなれば
日本の未来はとても明るいですね (*´∇`*)
たかゆき says:
10月 31, 2014
セイジかは春を鬻ぐ(ひさぐ)♪
予算委員会の代表質問において
佐藤栄作首相に対し
『総理は財界の男妾だ!』と
青島幸男氏は述べたそうです。
現総理も男妾でせうか、、
お相手は財界ばかりでは無いやうな、、、
首相官邸を眺めるたびに
ご立派な娼館であることよ と
思い一入でございます。
ちなみに
官邸の「フロントさん」は
十年後の日本をどのように
感じておられるのか しら ん。。。
せい says:
10月 31, 2014
ただの感想ですけど、メルマガで適菜収さんと中野さんの対談を思い出しました。
【適菜収】特別篇・東田剛氏との対話
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/08/
東田◎結局、権力欲と性欲は一緒なんだよ。権力欲が旺盛になると、かならず、「オレは女と何人寝た」とか「オレはモテたんだ」と自慢しだす。ザリガニのオスがメスをひきつけるためにハサミの裏を見せつけたり、孔雀が羽を広げるのとまったく同じ。
東田◎「英雄色を好む」と昔から言われているように、会社の社長でも財界の親分でも、女を抱えているのは、そういう野蛮な部分を残しているからでしょう。だから、言っては悪いけど、そういう世界に進出する女性は普通ではない。
マゼラン星人二代目 says:
11月 2, 2014
>そういう世界に進出する女性は普通ではない。
逆を言えば、「普通の女性」がそういう世界にさまよいこんだ時、世界のほうが変容することもあり得る、ということですよね。
もうもう says:
10月 31, 2014
さっぱりわかりません
童貞だからでしょうか。。。