政治などとは無縁のところで

夢の世界を展開している、かに見える宝塚歌劇。

 

とはいえ、昨日ご紹介した

「スサノオ 創国の魁」のような作品の存在が示すとおり

必ずしもそうではありません。

 

それどころか

左翼・リベラル主流の演劇界にあって

宝塚歌劇団は際立って保守的なカンパニーなのです!

マジですよ。

 

たとえば。

宝塚では毎年元旦、劇団員が集まって新年を祝う際、

君が代を斉唱するならわしがあります。

そのような劇団が他に存在するとは

聞いたことがありません。

 

ついでに。

「ベルサイユのばら」の主役オスカルを最初に演じた

榛名由梨(はるな・ゆり)さんの芸名は

帝国海軍の戦艦から来ています(ホント)。

 

名付け親はお父さま(元陸軍軍人とのこと)だそうですが、

「(同じ戦艦でも)大和のように有名にならなくても良いから

立派に務めを果たしてほしい」という意味が

こめられていたとか。

 

宝塚版「ベルサイユのばら」の大ヒットは、

くしくも「宇宙戦艦ヤマト」の初放映と同時期でしたが

これも何かの因縁かも知れません。

 

さらに!

1975年、宝塚はソ連公演を行ったものの

ある役者がプロデューサーに

「ソ連へ行きたくない」と訴えた。

理由は以下の通り。

 

父が、「あの戦争の後で大勢の日本人を抑留したり、

北方領土を返さないような国へは行くな・・・」と言うのです。

(橋本雅夫「すみれの花は嵐を越えて 宝塚歌劇の昭和史」より。読売新聞社、1993年)

 

シベリア抑留については、

のちに劇団四季「異国の丘」というミュージカルをつくりますが

元旦の君が代斉唱はやっていないのではないでしょうか。

 

日本の保守に関心のあるみなさん、

時には宝塚もご覧になると良いかも知れませんよ。

 

ではでは♬(^_^)♬

 

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(↑) これも東京宝塚劇場にて。