4月15日の記事

「国民戦線と家具販売会社」で、

フランスの偉大なミュージシャン

セルジュ・ゲンスブール

右派政党「国民戦線」創設者ジャンマリ・ルペンの娘に

ルペンをめぐるジョークを披露したと書きました。

 

その後、ゲンスブールの伝記

「ゲンスブール、または出口なしの愛」

(マガジンハウス、1993年)で確認したところ

正しくは

 

ルペンをネタにした小咄をテレビで披露したところ、

ナイトクラブでたまたま出会ったルペンの娘

(たぶん国民戦線の現党首マリーヌ)が

「父が笑い転げていましたわ」と言って

ゲンスブールにべったりだった

 

ということだそうです。

 

ゲンスブール、明け方まで彼女を連れ歩いて飲んだらしいのですが、

ジャンマリ・ルペンにウケまくったという小咄をご紹介しましょう。

なおこの小咄、1985年のものですので、

出てくる通貨が「ユーロ」ではなく「フラン」になっています。

 

外国人移民の労働者が

ミッテラン大統領(当時)のところに行って聞いた。

「オレがこの国から出て行くなら、どれくらいくれますかね」

ミッテランいわく、「10万フラン出そう」。

 

この労働者、

つづいてレイモン・バール元首相(ミッテランより右寄り)に同じ質問をした。

答えは「50万フラン」。

 

で、次はジャック・シラク元首相(さらに右派)に聞いた。

答えは「75万フラン」。

 

というわけで、最後にルペンに聞いた。

「オレが国を出るのに、どれくらいくれますか?」

ルペンいわく、「5分間だけやろう!」

(「ゲンスブール、または出口なしの愛」、325ページより。文章を一部アレンジ)

 

ちなみにゲンスブールのアルバムには

ナチスをテーマにした

「ロック・アラウンド・ザ・バンカー」(地下司令部で踊れ)

というものもありますが、

タイトル曲はなんと、ヒトラーの視点から歌われています。

 

もっとも彼の最高傑作は

美少女への破滅的な愛を描いたアルバム

「くたばれキャベツ野郎だと思いますよ。

 

ではでは♬(^_^)♬