お久しぶりであります。

気がつけば、ブログを休むこと一ヶ月あまりとなりました。

 

前にも書いたとおり、

『おはよう寺ちゃん活動中』の卒業を機に充電したかったのと

2020年に向けて

生活習慣を〈集中執筆モード〉にシフトさせたかったというのが

このところ休んでいた理由。

 

畏友・三橋貴明さんのような人であれば

充電中どころか休暇でキャンプしていようと

日々、しっかりブログをアップするわけですが

そこはそれ、

「人は自分の限界をわきまえるべきだよ」(クリント・イーストウッド)

というやつであります。

 

むろん私も、何もしていなかったことはない。

新たな本の執筆はもとより、

台風19号直撃のさなかに札幌に行って講演したり、

「FRONT JAPAN 桜」 saya さんとやったり、

「表現者クライテリオン」に寄稿したり、

中野剛志・柴山桂太・施光恒・島倉原のみなさんと行ったMMTをめぐる座談会

東洋経済オンラインで配信されたりと、

それなりに活動しておりました。

「FRONT JAPAN 桜」をご覧になりたい方こちら。

MMT座談会を読みたい方こちら。

 

とはいえ、10月後半の最も大きな仕事だったのはこれ。

経営科学出版のオンライン講座

『痛快! 戦後ニッポンの真実』第3巻

「戦後日本人のカラクリ」の仕上げ作業。

 

 

なんせ今回は分量が10時間あるんですよ。

通常の講座の2〜3倍。

 

全編にわたって内容をチェックするだけで

けっこう手間がかかります。

そのうえで、編集の細かい点にいたるまで

技術スタッフと相談して詰めてゆくのです。

 

真面目な話、

画面の切り換えやフェイドアウトのタイミングなどは

秒単位で調整しましたからね。

 

おかげで発売が多少遅くなってしまいましたが

「戦後日本人のカラクリ」、

第一巻「右翼左翼のカラクリ」

第二巻「貧国弱兵のカラクリ」と比べても

分量・内容ともに充実した仕上がりになりました。

 

真面目な話、〈物語〉の構造を数理的手法を使って解析し、

それをもとに戦後日本人の精神構造をさぐるという

今回の方法論「物語モデル分析」

私の知るかぎり、今まで誰もやったことのないもの。

 

というわけで、自信をもってお勧めする次第ですが・・・

本日より講座完成記念キャンペーンが始まりました!!

こちらの特設サイトにアクセスしていただくと

特別インタビュー動画がご覧になれます!!!

 

インタビューのテーマは

「物語モデル分析の手法で安倍内閣の人気を読み解く」。

 

ご存じのとおり、

安倍内閣は内政・外交の両面において

決して成果を挙げているとは言えない。

というか、

・デフレ脱却の失敗

・対米従属の促進

・周辺諸国(露・中・韓・朝)との関係悪化

・失敗を成功と言いくるめるための〈爽快〉への突入

などなど、

系統的に国益を損なっていると形容しても過言ではないでしょう。

 

ところが安倍内閣、

政権に返り咲いてから7年近く経っても

あいかわらず支持率が高い。

 

最新の数字は

47%(NHK、11月11日)

44.2%(時事通信、10月11日〜14日)

44.4%(テレビ朝日、11月9〜10日)

などとなっています。

 

消費増税直後、

しかもNHKとテレビ朝日の場合

閣僚2名の連続辞任(菅原経産相10/25,河合法相10/31)が

起きたあとでの調査であることを考えれば

十分に立派な数字。

 

とはいえ、成果を挙げていない内閣が

どうして支持されるのか?

 

「表現者クライテリオン」はこれについて

「安倍総理〈器〉論」なるものを提唱し、

その特集まで組みました。

 

簡単に要約すれば以下の通り。

1)安倍総理は空っぽの器のような人物だが、

そこにさまざまな勢力が自分に都合の良い主張を吹き込む。

2)その結果、安倍内閣の政策は支離滅裂になるが

上記の諸勢力はそれなりに利益を得る。

3)よって「これならもっと利益が得られるだろう」と期待し

総理への支持が続く。

 

・・・しかしですな。

やはり畏友の藤井聡編集長には悪いのですが

この議論はおよそ説得力に乏しい。

なぜか。

 

自分の主張を総理に吹き込み、それによって利益を得る勢力とは

要するにレント・シーキング一派。

だが一体、日本人の何割がそれに該当するというのか?

 

レント・シーキング一派が安倍内閣に満足すれば

国民一般も安倍内閣を支持するというのは

理屈として成立しません

 

なにせ安倍内閣は国益を系統的に損なっているのですぞ。

ならば安倍内閣のもとでデメリットをこうむった国民のほうが

メリットを得た国民より多いはず。

で、なぜ支持されるわけ?

 

さらに。

「器」論にしたがえば、安倍内閣の政策は支離滅裂なはず。

ところが現実には

系統的に国益を損なっている。

 

系統的にですぞ、系統的に。

ならば支離滅裂とは言えない。

望ましくない形ではありますが、首尾一貫しているのです。

 

ゆえに「政策は支離滅裂になるが、意見を吹き込んだ勢力は利益を得る」という認識は

事実に照らして正しくありません。

 

だいたい「器」論、

いくら何でも総理をバカにしてはいないか。

安倍総理は周囲から何か言われたら

「おお、そうか」と鵜呑みにして政策に反映させるだけで

自分の考えや主体性などまるでないということになりかねません。

 

だったら、ほかならぬ藤井さんの提唱した国土強靱化や

消費増税中止だって

しっかり実現しそうなものですが

現実はそうなっていない。

 

藤井さんが内閣官房を去らねばならなかったこと自体、

「器」論では安倍内閣の人気を説明できないことの証明なのです。

 

ならば、安倍内閣はなぜ支持されるのか?

これについてはインタビュー動画をご覧いただきたいのですが、

「物語モデル分析」との関連で言えば、

ポイントとなるのは〈インコヒーレント・テクスト〉の概念。

日本語に訳せば「ツジツマの合わない物語」。

 

当たり前の話ですが

いわゆる学問的分析は

論理的な整合性や一貫性を重んじます。

 

論理的にツジツマが合わない分析は、

要するに破綻しており出来が悪いのです。

 

ところがお立ち会い。

〈物語〉においては

ツジツマは(十分)合っていないけど面白い

とか

ツジツマが(十分)合っていないからこそ面白い

ということが

往々にして成り立つ。

 

カナダの評論家ロビン・ウッドは

そういうタイプの作品(とくに後者)について

「インコヒーレント・テクスト」と規定しました。

 

しかるに安倍内閣についても

成果を挙げておらず、

それどころか国益を損なっているのに

安定した支持を誇る

という特徴が見られる。

つまりはツジツマが合っていないのです。

 

「器」論はこれを説明しようとして失敗したわけですが

その背景には

成果を挙げておらず、

それどころか国益を損なうような内閣が

安定した支持を得るはずがない

という論理的整合性重視の発想がなかったか。

 

表現を変えれば藤井さんたちは

どうして安倍内閣は

成果が挙がらず、国益を損なっているにもかかわらず支持されるのか

と考えたわけです。

 

だがインコヒーレント・テクストの発想を踏まえると

別の可能性が見えてくる。

すなわち・・・

安倍内閣は成果が挙がらず、

国益を損なっているからこそ支持されるのではないか?

 

そしてこう考えると

安倍内閣の人気をスッキリ説明できるばかりか

戦後日本のあり方について新たな洞察が得られるのですよ!!

これぞ「物語モデル分析」の威力。

 

経営科学出版のスタッフも、動画の下でこう書いています。

いかがでしたでしょうか?

日本を売り続ける安倍政権が、なぜ未だに高い支持率を維持しているのか…

その理由がわかったのではないでしょうか?

 

『痛快! 戦後ニッポンの正体』第3巻

「戦後日本人のカラクリ」

この機会にぜひご覧下さい!!

 

そしてもちろん、

第1巻「右翼左翼のカラクリ」

第2巻「貧国弱兵のカラクリ」も。

「戦後日本人のカラクリ」は最後で、

「右翼左翼のカラクリ」の冒頭に回帰する構成になっていますからね。

 

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・・・そう言えばここ数日、

安倍内閣は例の「桜を見る会」をめぐる問題で揺れている模様。

つい先ほど、こんな報道があったくらいです。

 

「桜を見る会」来年度は中止 官房長官が発表

菅義偉官房長官は13日の記者会見で、

首相主催で毎年春に新宿御苑で開かれる「桜を見る会」を来年度は中止すると発表した。

 

「さまざまな意見があることを踏まえ、政府として、

招待基準の明確化や招待プロセスの透明化を検討していく」と話した。

 

また「長年の慣行」として首相官邸や与党に対して

招待者の推薦依頼を行っていたことも明らかにした。

 

「長官、桜は散るものですわ」(※)お姉さまをお忘れではないでしょうな。

 

中には「避けられぬ電撃辞任」などと

いささか気の早い(としか思えない)観測をする方もいるようですが

面白いツイートがあったのでご紹介しましょう。

簡潔に一言。

 

では、解散すればいいですね。

 

なるほど、その通りだ!

解散総選挙となれば、ほぼ間違いなく、与党で過半数を確保できる。

しっかり「禊」を済ませられます。。

いかなる国民も、良きにつけ悪しきにつけ、

自分たちのレベル(つまり「身の丈」)に合った政府を持つしかないわけで。

 

しかし現状では、与党で2/3となると難しいだろう。

つまり憲法改正の悲願があえなく散ることに。

 

「爽快だわ、なんて爽快なの! もうイッちゃいそう!」(※)お姉さまのお言葉です。

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sayaさんも同感の様子。

 

とはいえ、いいんじゃないか?

どのみちテキトーとしか言いようのない改憲案しか出ていないんだから。

改憲とひきかえに花見を守る、悪くない話だ!

 

ひとつ解散行くか、解散!!

いや、2019年はマジで総崩れのうちに終わりそうだぞ・・・

 

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ではでは♬(^_^)♬

(おまけ)sayaさんとの画像をもう一枚。