アヴェンゲリオン初号機、
およびパイロットのシンゾウが制御不能となったことを受けて、
日本補完計画®の推進者たちは
シンゾウのクローン、アベター®を繰り出しました。
ところが、であります。
アヴェンゲリオン弐号機にアベター®を乗せて、
ただ出撃させるだけではすまされない。
その場合、
戦後体制の使徒と戦う前に
アヴェンゲリオン弐号機が、
アヴェンゲリオン初号機と戦ってしまう危険があるのです!
(注:映画版「ジ・エンド・オブ・エヴァンゲリオン」では、
エヴァンゲリオン同士の戦いが描かれました)
もっと困るのは、
アベター®の乗った弐号機が、
シンゾウの乗った初号機とシンクロし、
やはり制御不能となるリスク。
だってアベター®はシンゾウの遺伝子からつくられているんですよ。
そうなって、むしろ当然じゃないですか?
「残酷な愛国のテーゼ」、まだまだ続いているわけです。
こうして、
日本補完計画®の推進者たちは決断します。
アベター®や弐号機を、
実戦投入してはいかん!
われわれの脳内深くに隠して保護するのだ!!
その場合、
現実の日本、および日本人は
戦後体制の使徒、
および使徒とシンクロした初号機のせいで
ほとんど滅んでしまうかも知れぬ。
だが国家や国民が滅ぼうと
愛国的思考形態さえあれば
国は本質的なところで生き残る。
時が来れば、
この愛国的思考形態から
アベター®の乗った弐号機が姿を現す。
そのとき生き残っている日本人はすべて
愛国的思考形態に導かれて弐号機と融合、
巨大シンゾウを作り上げるだろう!!
これを約束の日(笑)と呼ぼうではないか!
あまりのことに
足下の手袋すら拾う気力がなくなっても構わぬ、
戦後体制の使徒を倒すには、もはやこの方法しかないのだ!
だがそのためにも、
アヴェンゲリオン、
およびシンゾウを否定してはならぬ。
いかに初号機が、使徒ともども破壊のかぎりを尽くそうと、
断固として支持すべし!!
こうして
アメ(リカ)にも負けず、(消費)課税にも負けず
事実にも論理にも負けずの擁護論が始まるのでありました、ジャンジャン♬
・・・だから、
政治の現実を理解するには、
ポップカルチャーを知らねばならないと言っているでしょう?
何もかも、説明がついちゃったじゃないですか。
というわけで、この本をどうぞ。
明日のブログでは
この話からSF的な理屈を抜いたら、
どうなるかを検証してみましょう。
最後にクイズです。
「愛国的思考形態」をめぐる設定は
「新世紀エヴァンゲリオン」ではなく、
アメリカのあるSF小説にちなんだものです。
そのタイトルと、著者名(共作なので二人)が分かる方、どうぞ!
最初の正解者には、運営からプレゼントを差し上げます。
ではでは♬(^_^)♬
2 comments
YOTSUBA says:
8月 1, 2014
神の目の小さな塵 / ラリー・ニーヴン, ジェリー・パーネル
ですかね
YOTSUBA says:
8月 1, 2014
違いましたかじゃあ
ガニメデ支配 / フィリップ・K・ディック&レイ・ネルスン
かな