〈自分の主観的な意図を

どれだけ真っ向から否定する言動ができるか〉

〈自分の首をいかにみごとに絞められるか〉

これを競うスポーツが

ご存じ、墓穴リレー

 

安保法制のみならず

今や経済政策でも花盛りの感がありますが

ファインプレーが出ました!

 

まずはこちらをどうぞ。
護憲学者は「思考停止」 安保法制「合憲」百地教授が明かす憲法学界の実態

 

百地章さんは安保法制合憲派の憲法学者。

かの菅義偉官房長官が

国会で名前を挙げた三人の学者の一人です。

 

で、記事いわく。

 

憲法審査会では、自民党が推薦した早稲田大学の長谷部恭男教授が、

新たな安全保障関連法案について

「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と明言し、

他の2人の参考人も「違憲論」を唱えた。

百地氏がこうした背景を解説する。

 

「憲法学者の中に護憲論者が多いことは否定できない。

憲法の条文だけを眺め、現実離れした『机上の空論』に終始する風潮があるが、

私に言わせれば思考停止だ。国際情勢など、現実的な大局を踏まえようとしていない」

 

(中略)

 

参考人として、「違憲」という立場が明確な長谷部氏を選んだ自民党の判断について、

百地氏は「大失態だ」と憤るが、仮に自身が選ばれたらどうするのか。

「そりゃあ、国会に乗り込んでいって、きちんと『合憲だ』と言いますよ!」

 

・・・その意気やよし。

ところが、であります。

今度はこちらをどうぞ。

 

憲法審、当面開かぬ=自民・船田氏

 

自民党憲法改正推進本部の船田元本部長は

18日のBS日テレ番組で、

衆院憲法審査会について「しばらく休む予定だ」と述べ、

当面開かない考えを明らかにした。

 

船田氏は審査会の与党筆頭幹事。

安倍政権が今国会成立を目指す安全保障関連法案の審議への影響を避ける意図がある。

 

4日の審査会の参考人質疑で、

自民党が推薦した憲法学者が集団的自衛権の行使容認を「憲法違反」と表明し、

人選に当たった船田氏への批判が党内で強まっている。

船田氏は、参考人の見解について「あまり調べていなかった。正直(人選の)ミスだった」と語った。

 

前者の記事は6月11日付のもの。

後者は6月19日付です。

 

つまり自民党は

安保法制を合憲と見なす立場の人物だろうと

もはや憲法学者の話を国会で聞く気はないのであります!

 

梯子を外された形となった百地教授には

心よりご同情申し上げますが、

じつはここに、現在の安保法制をめぐる問題がある。

 

合憲か違憲かという以前の問題として

そもそも政権は周囲の主張を聞く意思がないのですよ。

たとえ当の主張が、

自分たちに賛成するものであったとしても、です。

 

かくして、

自分たちの政策に反対する学者をわざわざ国会に呼んだあと

自分たちの政策に賛成する学者

(せっかく名乗りまであげたにもかかわらず!)

国会から閉め出すという楽しい顛末になるのでありました。

 

これぞ、パラドックス花盛り!!

というわけで、花盛りの君たちに。

 

「愛国のパラドックス」

 

 

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ではでは♬(^_^)♬