5月23日の記事につづき、

【イブセキヨルニ・ギャラリー】

第二弾まいります。

 

前回の記事については、

平松監督がツイッターでこうおっしゃって下さいました。

 

ボクも映画では様々深読みを楽しみますが、

自分の作ったものが深読みされる楽しさもまた格別…

 

全文はこちらをどうぞ。

 

監督公認でございますので、

ガンガン深読み行きたいと思います!

 

まずはこちら。

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© さかき漣 © nihon animator mihonichi LLP.

 

GKの回想シーンです。

それにふさわしく、背景が水彩風。

 

かつて手塚治虫さんが、

「マリン・エクスプレス」というスペシャルアニメ(1979年)で

オール水彩の背景という技法に挑戦したことを、

ちょっと思い出したりします。

 

GK憧れの美少女、丹沢なお子が

屋敷のバルコニーでヴィオラを弾いている。

(注:当初、バイオリンと書きましたが、平松監督のツイートによると

ヴィオラとのことでしたので、訂正いたします)

 

若者の恋にバルコニーというのは、

「ロミオとジュリエット」以来の定番というか、

もはや宇宙の法則のようなもの。

 

たとえば、かの「タイタニック」における

一等船室と三等船室の区分だって、

〈男と女の間に垂直な空間があって、女のほうが上にいる〉 という点では

まったく同じ構造をしています。

 

しかし!!

 

ここで思い出してほしいのが、この画像。

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© さかき漣 © nihon animator mihonichi LLP.

 

GKはどこにいる?!

バルコニーです!!

 

もしかしたらGK、

なお子にアピールしたかったのではなく

自分がなお子になりたかったのではないでしょうか?

 

となるとGKにとって、

自分を見上げる群衆は

かつての自分の分身の集団ということに。

 

つまり、なお子への憧れは

一種の自己愛だったという次第。

GKにとって政治は

〈自分と自分の間で展開されるコミュニケーション〉なのかも知れません。

 

すでに提起した「GKインポ説」も、

こうなるとさらに説得力が強まりそうです。

 

ヴィオラを弾くのと、政治をするのは違うだろうと言われそうですが

そうでもありませんよ。

 

1984年のアメリカ大統領選挙に際して

現職のロナルド・レーガンが何と言ったかご存じですか?

「過去4年間、われわれの統治は美しい音楽を奏でた」

マジです。

 

そして「かつての自分(の分身たち)が、今の自分を見上げる」という

みごとな堂々めぐりを補強するのがこれ!

 

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© さかき漣 © nihon animator mihonichi LLP.

 

「改革を改革しよう!」

・・・どうやるんでしょうか。

 

そう言えば星新一さんのエッセイ集

「できそこない博物館」には

 

「趣味の革命」というアイディアの走り書きをしたのだが

革命が趣味扱いされるということなのか

趣味のあり方が革命的に変わるということなのか

今となっては自分にも分からない

 

という趣旨の記述がありました。

「改革を改革しよう」も、これに並びそうですね。

 

・・・って、まだ画像が2点残っているんですよ!

これはどうも、第三弾が必要なようです。

 

ではでは♬(^_^)♬