『対論「炎上」日本のメカニズム』

おかげさまで好調なスタートを切りました。

ありがとうございます。

 

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そして今日はトークライブ

「歴史に筋を通す〜勝手にしやがれ、天下国家!」の開催日。

 

宣伝用チラシ画像

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予約なしで会場にいらしていただいても大丈夫ですので

みなさん、ぜひどうぞ。

 

藤井聡太さん・・・

じゃなかった藤井聡さん

会場に見えるはずですよ。

(※)官邸から急用で呼び出されなければ。

 

もしかしたら

中野剛志さんも来てくれるかな?

(※)これは私も分かりません。来てのお楽しみです。

 

ただし残念ながら

平松禎史さん

予約までして下さったのですが

都合により来られないようです。

昨晩、そのようにツイートしていました。

 

会場となる新宿レフカダの外見はこちら。

外観2

 

観客入り口

 

さて。

 

本日のトークライブの重要なキーワードになりそうな言葉を

ここで紹介しておきましょう。

これです。

敵対関係者。

私の知るかぎり、アニメ業界用語です。

 

それって、敵のことじゃないの?

 

・・・重要な質問ですね、これは。

 

敵対関係者というのは

対立相手とか

敵とかと

一見、変わるところがないように見えるものの、

じつは大きく違う概念なのですよ。

 

関連して参考になるのが

『機動戦士ガンダム』の富野由悠季監督が

1981年に発表した自伝『だから僕は・・・』。

 

同書250ページで富野さん、

初の総監督作品『海のトリトン』(1972年)について回想しているのですが

そこには、こう書いてあります。

 

(総監督の話を受けたあと)

十分ほどのパイロット・フィルムの再編集をしたり、

タイトルの新作などをしたりして、

“トリトン”の構想を練った。

 

しかし“トリトン”の原作

(注:手塚治虫の漫画『青いトリトン』。後に『海のトリトン』と改題)は

話のイントロダクション部分を追いかけているという作劇で

完結に至っていなかった。

 

しかも、完全な続き物形式であったために、

週一話完結のスタイルを作ることも、

俗に言う「敵対関係者」としての悪人

設定することもできないと知ったときは愕然とした。

 

俗に言う「敵対関係者」としての悪人

という表現にご注目。

ここには以下の含みがあります。

 

1)「俗に言う」と前置きされている以上、

「敵対関係者」とは悪人の正式な呼び方ではない。

2)「『敵対関係者』としての」とも前置きされている以上、

悪人ならば敵対関係者」というわけでもない。

 

ついでに注目したいのは

富野さんが「悪役」とか「敵役(かたきやく)」といった

由緒正しい言葉を使っていないこと。

 

すなわち敵対関係者とは

1)業界用語が生まれるほど、テレビアニメにしばしば登場する人

2)主人公と敵対する悪人であるにもかかわらず、

3)「悪役」「敵役」という通常の用語では表現できない性格を持つ存在

ということになります。

 

それは一体、どういう存在だ?

 

この先はトークショーでじっくりお話ししますが

肝心なのは

「対立相手」や「敵」と

「敵対関係者」を混同する者は

現実を正しく認識することができず、

ゆえに現実への対処にも必ず失敗するということ。

 

そしてここに

戦後日本のしょうもなさを理解するカギがあるのですよ。

では、新宿レフカダで19:00にお会いしましょう。

 

あ、そうそう。

アニメ版『海のトリトン』のプロデューサーは

なんと西崎義展さんです。

 

1974年、かの『宇宙戦艦ヤマト』を製作、

初放送当時の不振にもめげず

1977年に映画版を大ヒットさせて

アニメブームの仕掛け人となった男。

 

『トリトン』は西崎さんのプロデュースした最初のアニメ作品ですが

それが『ガンダム』でアニメブームをさらに盛り上げることになる

富野さんの初総監督作品でもあったのです。

歴史はこうやってつながるんですね。

 

ではでは♬(^_^)♬