10月7日の記事「いわゆる保守派は保守か左翼か」について
SPIRIT OF CONSERVATIVE (注:「保守の精神」の意)さんから、こんなコメントが来ました。
あなたは保守ではありません。
あなたは朝日新聞を糺す国民会議に参戦していないではないですか。
「朝日新聞の解体」という保守にとって聖戦ともいえる戦いに参戦していない。
・・・。
百の言葉より一の事実というやつです。
むろんこれにたいしては、
KADOKAWA のメルマガ「ちょく論」の1回目
「朝日に塩を送る保守派」を読んでほしいとお返事しました。
ついでに SPIRIT OF CONSERVATIVE さんには、
出直せさんから、こんなコメントも来ています。
改名をオススメします。
次のうちから一つお選び下さい。
spirit of cherry blossom
spirit of water island
spirit of paranoia cookie
改名候補はそれぞれ
「桜の精神」
「水島の精神」
「妄想崛起の精神」
と訳すんでしょうね。
(私が考えついたフレーズではないので、その点よろしく!)
とはいえ問題のコメントで一番気になるのは、ずばり
保守にとって聖戦ともいえる戦い
の箇所です。
聖戦とはつまり、
自分の側に「神」がついており、
相手側は「悪魔」だという認識のもとで行われる戦いを意味します。
首相のフレーズ「日本経済の悪魔を倒す」を
ここから連想するのも容易ですが・・・
だから私はこのところ、保守派に懐疑的なのですよ。
政治運動を宗教戦争気分でやったら、どういうことになるか。
分かりますね。
相手はとことん滅ぼしてよい、
いや、滅ぼさねばならないことになる。
で、この論理を突き詰めるといかなることが起きるか。
百の言葉より一の事実。
以下の記事をどうぞ。
慰安婦報道 元記者の家族も攻撃
慰安婦報道にかかわった元朝日新聞記者が勤める大学へ脅迫文が届き、
警察が捜査を進めている。
インターネット上では、元記者の実名を挙げ、
「国賊」「反日」などと憎悪をあおる言葉で個人攻撃が繰り返され、その矛先は家族にも向かう。
ネットの書き込みには
「自殺に追い込むしかない」というものまであったとか。
SPIRIT OF CONSERVATIVE さん、この記事をどう思いますか?
相手は反日勢力だから仕方ないと主張しますか?
それとも記事自体が虚偽、ないし捏造だと主張しますか?
エドマンド・バークの言葉を聞きましょう。
かかる政治手法は、
きわめて好ましくない副作用をもたらす。
非常事態においては、
ときに非情な振る舞いも必要となるが、
世の中をつねに非常事態と見なしたがる革命派は、
人間を冷酷なものにしてしまうのだ。
(「新訳 フランス革命の省察」、101ページ)
やはり現在の保守派(少なくともその一部)は、
左翼と呼んだほうがいいのではないでしょうか。
ではでは♬(^_^)♬
19 comments
しきしま says:
10月 9, 2014
横レスっぽくなりますが「出直せ」さんって「あの方」もしくは「あの方」かな、とニヤニヤしておりますw
raisondetre of satorumizushima says:
10月 9, 2014
水島さんは朝日解体関連の動画で色々糾弾しています。
「日本を貶めた」
「戦後レジームだ」
「言論テロだ」
確かに朝日は不道徳だったかもしれません。
しかし水島さんの一連の糾弾行為は残念ながら正当性がありません。
1.「日本を貶めた」
従軍慰安婦という架空の存在をでっち上げたのは確かです。確かに「日本を貶めた」と思います。でもちょっと待ってください。あなたなら当然このあとにこう考えるでしょ。(東アジアの安定を望まないアメリカが画策したものだな)と。ならば正確には「朝日新聞は日本を貶めたが、その背後にはアメリカがいたと考えられる」と言うのが筋でしょうよ。
2.「戦後レジームだ」
「戦後レジームは安倍晋三の中にもある。私の中にもある。全ての日本人の中にある。今までこの状況を放置してきた我々にだって責任はあるんですよ」と言ってたじゃないですか。ならば正確には「朝日新聞は戦後レジームだが、我々もその一部であり、責任者でもある」と言うのが筋でしょうよ。
3.「言論テロだ」
朝日新聞をテロ組織だと認定するとは!左翼でもそこまでやる人はいませんよね!(意味深)
臼井善隆 says:
10月 15, 2014
朝日新聞を批判するのは、朝日が南京(大」虐殺に関しても、慰安婦問題に関しても、いや、それ以前にソ聯や共産中国に関する報道においても、全く事実を事実として報じなかったからである。筆者が保守であるか、左翼であるか以前の問題である。つまり、共産主義国、ソ聯や中国の宣伝機関である「新聞」或はミディアと全く同じことを遣っていた訳で、自由主義諸国の、事実を客観的に伝えるべき自由な新聞とは言えないからである。その朝日が世界中に流した誤報で日本の国益のみならず世界中(とりわけ自由主義国)の人々を誤導してきた。その責任を取るべきだという事である。
カインズ says:
10月 9, 2014
私自身も朝日新聞はかなり問題のある会社だとは思っているということを前提とした上で、いわゆる「保守派」が行っている「朝日新聞の解体」に関する問題点を考えてみました。
1・朝日新聞を廃刊させるに足る法的根拠はあるのか?
例えば、刑法の名誉毀損罪や侮辱罪ではそこまでの責任を問うことは出来ません。「法的根拠など不要だ!!」というのなら、日本は人治国家となってしまいますね。
2・朝日新聞を廃刊に追い込むことは、同胞を愛する保守派の態度として矛盾するのではないか?
朝日新聞が廃刊になれば、多くが日本人であろう朝日新聞社員が路頭に迷うことになると思われます。それでも、「朝日新聞であれば、日本人に非ず」と十字軍的な発想で同胞であっても排撃するのでしょうか。
3・保守派は、人間は不完全な存在であるがゆえに、議論によって考えを錬磨することを重視するものである。にも関わらず、言論機関である朝日新聞を廃刊させると主張することは、日本の言論状況を貧困にすることを意味するのではないか?
たとえ朝日新聞といえども、社内にはこれまで培ってきた記事作成能力や取材能力といったノウハウの蓄積があるでしょうから、それを破壊することは大きな損失となるのではないでしょうか。
マゼラン星人二代目 says:
10月 10, 2014
> 3・保守派は、人間は不完全な存在であるがゆえに、議論によって考えを錬磨するこ
>とを重視するものである。にも関わらず、言論機関である朝日新聞を廃刊させると主張
>することは、日本の言論状況を貧困にすることを意味するのではないか?
朝日新聞を擁護すべき理由を特に見いだせませんが、かといって、積極的に吊しあげる必要も感じられません。
大体において、マスコミなんて、所詮はこんなもの。
今回のことで、マスメディアにまつわるある種の権威主義(「三大紙は正義」的な)に一石を投じられれば、それ以上のことは必要ない。
それを、こんな事で、やれ廃刊だ、解体だ、などと騒いでるのは、一体どうしたことか。
朝日新聞なるものに今もってなお無謬性なり完全無欠性なりを期待でもしてるのでしょうか。
それほどまでに、愛が深いの?
信者なの?
私にはまったく理解できない。
カインズ says:
10月 10, 2014
「マスコミなんて、所詮はこんなもの」とのことですが、そのマスコミの多くが日本人で構成されていることを考えれば、それ即ち「日本人なんて、所詮はこんなもの」ということにならないでしょうか?そして、「こんなもの」である日本人が多少なりともマシになるのに必要なのが言論・議論であって、そこにおいては意見の多様性が重要だと私は考えています(もちろん、虚偽・ねつ造等は除きます)。ゆえに、朝日新聞に限った話ではなく、やすやすと特定の言論を排斥するべきではないと思うのです。それこそ、先日のブログで話題になった保守派がその主義を逸脱して急進的になる程の事態でもなければ(今回の場合、朝日新聞を廃刊にせねば多数の死者が出ることが確実な事態とでもなるでしょうか)。
マゼラン星人二代目 says:
10月 11, 2014
おそらく、カインズさんのご意見と私のそれとで、根本的な対立点はないはずです。
ただ、私の「(所詮は)こんなもの」と言う表現を侮蔑的だと問題視されているようなので、弁明させてください。
それは違う、少なくとも本質ではない、とお答えしたい。
「○×なんて(所詮)こんなもの」と言った場合、それは、第一義的には、「○×に多くは求めまい。○×については、現実に望みうる水準で満足しよう」ということを意味するはずです。
その際、当の○×を侮蔑しているかどうか、ということは二の次です。
なお、私が実際にマスメディアを侮蔑しているかどうかについては、ノーコメント。
マゼラン星人二代目 says:
10月 11, 2014
それから、「マスコミなんて、所詮はこんなもの」という文言から、「日本人なんて、所詮はこんなもの」という含意を引きだしておられますが、むしろ、これは、
「人間なんて、所詮はこんなもの」
と言うべきでしょう。
「日本人なんて、所詮はこんなもの」だと、アメリカ人や中国人であればこの命題の適用を免れ得、したがって、人は、アメリカ人(または中国人)の理性の命ずるままに行動すれば誤たない、となりかねないからです。
これでは、政治的にも理論的にもまずいでしょう。
なお、当然のことながら、「人間なんてこんなもの」とか「日本人なんてこんなもの」と言っても、その際、「人間」または「日本人」を侮蔑していることになるとは限りません。
カインズ says:
10月 12, 2014
私が「マスコミなんて、所詮はこんなもの」という文言から、「日本人なんて、所詮はこんなもの」という含意を引き出した理由は、マゼラン星人二代目さんが朝日新聞に関するブログのコメントという場所で書かれているという文脈上、「マスコミ」が日本のマスコミを指しているもので、その社員の多くは日本人で構成されているだろうと判断したためです。この判断からは、「人間なんて、所詮はこんなもの」とまで言ってしまったのでは、抽象化が行きすぎのように思います。
マゼラン星人二代目 says:
10月 12, 2014
先に言ったことの(実質的な)繰りかえしになりますが、
人は、「日本人であること」からではなく、「人であること」によって誤つのです。
よって、朝日新聞の過ちも、人が人であることによって生じたのです。
朝日新聞の構成人員の出自は偶然に過ぎません。
マゼラン星人二代目 says:
10月 12, 2014
もちろん、そのことは、朝日新聞社が朝日新聞社固有の事情を抱えており、それが今回の数々の失態への傾きに寄与した、ということを排除するものではありません。
その際でも、人は「日本人たることによって」間違うのではなく、「人たるが故に」間違うということには変わりはありません。
残念無念上念 says:
10月 9, 2014
【佐藤健志】もはや、どうでもいい!を読みました。内容の濃い記事だったのですが、最後のコメント欄のkanataさんの書き込みが残念でした。簡潔に反論だけを書けばいいのに余計な文言を入れている点が残念でした。大体反論したいなら三橋経済新聞ではなく此処に書き込めばいいのに。わざわざアウェイで書き込む卑劣な根性にも残念無念上念。
SATOKENJI says:
10月 9, 2014
あの人は「自分が賛成したくない主張は、詭弁に決まっている」という面白い思い込みのもとで生きているようですね。
優しい男 says:
10月 9, 2014
>朝日新聞が廃刊になれば、多くが日本人であろう朝日新聞社員が路頭に迷うことになると思われます。それでも、「朝日新聞であれば、日本人に非ず」と十字軍的な発想で同胞であっても排撃するのでしょうか。
先見の明がある奴は朝日新聞を既に退職している。退職せずに未だに在籍している時点で自己責任。それに奴らが路頭に迷うかは本人の能力と努力次第。出来る奴なら同業界に転職すればいい。出来ない奴なら経験不問を謳う職場に再就職してゼロから頑張ればよい。最悪自殺する奴がいても、それはそいつの権利だ。
カインズ says:
10月 9, 2014
優しい男さんのご意見がいわゆる「保守派」の言い分だとしたら、これを一般国民が聞いた際に果たして朝日新聞と「保守派」、どちらが危険だと思うでしょうか?
瀬戸の花嫁 says:
10月 9, 2014
佐藤さん、著書は面白いのでブログを覗きましたが、がっかりしました。
50t近くになって、現場も踏まず机上の戯言ばっかり、ケツ青すぎ(笑)
SATOKENJI says:
10月 9, 2014
(↑)「真実はあなたを解放する。ただしその前に、腹立たしくてたまらなくなることを覚悟せよ」(グロリア・スタイナム)
久しぶりのコメントですね。お見受けするところ、大西洋から瀬戸内海に引っ越されたうえ、性転換までされたご様子(笑)。
いかがお過ごしですか?
9cmマグナムに捧げるチンコン歌 says:
10月 9, 2014
私は貴方が性転換をしてしまったことに、がっかりしました。
私は貴方のマグナムを咥えるのが夢だったのですよ。
もうもう says:
10月 26, 2014
去年の今頃の消費増税騒ぎを思い出します。
財務省?の木下何某が増税の黒幕で、「木下を撃て!」と
シュプレヒコールを挙げていた自称保守派を
私は、強烈な違和感を覚えました。
「聖戦」もそれと同じような違和感を感じますね。
でも、去年のそれもch桜の国民運動としては相当盛り上がったと思います。
本も売れてますし。