ネットにすごい漫画が出ています。
その名も「ECONOMIX」(マイケル・グッドウィン作、ダン・E・バー画)。
経済がどう機能するか(そして、どう機能しないか)を
文章と絵で解説する!
というのが触れ込み。
アメリカでは単行本が出ているようですが
ネットにアップされたのはTPP特集(全27ページ)。
文章は英語ですが、メチャクチャに面白い!!
畏友・中野剛志さんすら、これには脱帽することでしょう。
なにせ、のっけからこんな調子。
目下、交渉は秘密裏に行われている(注:この漫画は2014年に発表されています)。
しかし物事がどう展開するか、予想するのは難しくない。
最終的な条約は、普通の人間には理解しがたい内容となるだろう。
そして反対意見は、
政治家、国際金融資本、および経済学者がひけらかす絶対的自信の前につぶされる。
条約は批准され、
われわれは自由貿易の徹底が経済に与える良い効果を待ち受ける。
待ち時間はどれくらいか? ずばり、永遠だ。
さらにグッドウィンさん、
TPPの推進を〈政治的機能不全〉の産物と言い切ります。
・・・って、何のこと?
政治的機能不全とは、アメリカの政府が
富裕層にひたすら奉仕し、それ以外の者を無視するようになったことの
婉曲な言い方である。
1970年代以来われわれは
金持ちにたいし減税し、大企業の規制を緩和し、とりわけウォール街の規制を緩和した。
そして、それがもたらすはずだったメリットは・・・
すべて幻だった。
この歯切れの良さは最高ですね。
というわけでTPPの内容についても
多国籍企業がいっそう利益をあげるために、われわれの国家主権を売り渡すもの
と断定されます(そう発言した議員がいるそうです)。
おまけに素晴らしいのは
TPP阻止のためのアドバイスまでついていること。
要約して紹介しますと・・・
1)地元選出の議員に、自分たちはTPPに関心を持っていると知らせる。
公表できない内容だから秘密になっているのだ。だが国民には知る権利がある。
2)「早期批准の達成」に反対する。
外国とどんな条約を結ぶかは重大な事柄だ。じっくり議論されて当然ではないか。
3)TPPの問題点を広める。
4)「自由貿易なら物が安く買える」というのは、実質賃金が上昇しないかぎり無意味である点を押さえる。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
WAK2 says:
11月 11, 2015
TPPの悪影響を羅列して指摘した画像や漫画はネットで見たことがありますが、経済理論から語られているそれは初めて見ました。
是非和訳されたものが読みたいです。