22日に行われた総選挙の結果は
自民党が大勝、
立憲民主党が躍進、
希望の党が大敗
という線に落ち着きました。
同時に自民・公明で全議席の2/3をしっかりキープしましたので
憲法改正についても
少なくとも発議にいたる道筋は
あらためて現実味を帯びてきそうです。
7月、都議選で歴史的大惨敗を喫したときは
内閣支持率が急落したこともあって
これで憲法改正も封印せざるをえなくなるのでは?
と思われたのですが、
かなり議席を減らすことも覚悟で臨んだ選挙戦ですら
野党側のオウンゴールによって大勝してしまうのですから
安倍総理の強運ぶりには驚嘆のほかありません。
それはともかく。
今回の選挙結果について、
こんな記事が出ていました。
希望の党 離党者続出で崩壊し“55年体制”復活か
(NEWSポストセブン、10月23日配信)
いわく。
これから出現するのは、
国会に圧倒的勢力を持つ万年与党と
絶対に過半数を持てない万年野党が定着し、
有権者が政権を選択することができない政治システムだ。
大敗した希望の党は、あっさり崩壊状態になる恐れが強い。
離党者は立憲民主党への合流をめざすだろう。
しかし左翼・リベラル色の強い同党では、政権獲得は狙えない。
ゆえに「保守」の万年与党(=自民党)と
リベラルの万年野党(=立憲民主党)が対立する
55年体制の再来のような事態になるのではないか・・・
という話です。
今の自民党は、本当のところ前衛的改革主義政党なので
保守にはカギカッコをつけましたが
それはさておき。
希望の党が崩壊状態に陥るというのは、何ともありそうな話。
「小池劇場」は今回、まったく不発だったわけですからね。
大コケした芝居の楽屋では、しばしば内輪もめが始まるものです。
(↓)舞台はつねに一発勝負。だから徹底して準備する必要があるのに、「小池劇場」ときたら・・・
とはいえ、仰天したのはその先。
なんと、こう書いてあるのですよ。
「55年体制」とは、
自民党とその半数の議席しかない社会党の
2大政党中心の政治体制を示す言葉で、
1955年の自民党結党(保守合同)から、
小池氏が衆院初当選した1993年の政権交代まで続いた。
38年間もの間、自民党が長期政権を維持した。
政権に不満があっても、有権者は選挙で自民党の議席を減らすくらいで、
事実上、自民以外の選択肢がなかった不毛の時代だ。
ヾ(℃゜)々\(◎o◎)/55年体制が不毛の時代!\(◎o◎)/(゜;)エエッ
ヾ(℃゜)々\(◎o◎)/55年体制が不毛の時代!!\(◎o◎)/(゜ロ)ギョェ
ヾ(℃゜)々\(◎o◎)/55年体制が不毛の時代!!!\(◎o◎)/(゜◇゜)ガーン
この認識にも驚嘆のほかありません。
いいですか、
1955年から1993年までの間に
日本は貧しい小国から
世界屈指の経済大国へと飛躍したのですぞ。
自民党政治が最も良く機能し、
戦後において、
経世済民が立派に達成されていた時期。
政権交代が望めなかったというだけで
それが不毛の時代なんだってさ。
W(^_^)W\(^O^)/だから日本は宇宙のジョーク、あっソレ\(^O^)/W(^_^)W
とはいえ問題の記事は
見方によっては、なかなか良い点を突いています。
つまり2010年代の有権者は
日本の衰退・没落を目の当たりにして
ふたたび経世済民をしっかり達成してほしいと切実に願っており、
だからこそ選挙で自民党を勝たせ続けているのではないでしょうか?
・・・けれども問題は
今や自民党にも、経世済民を達成する力がなくなっているとしか思えないこと。
だ・か・ら、
『右の売国、左の亡国』というのですよ!
だとしても、前衛的改革主義の万年与党と
頑迷なる左翼反動の万年野党の対立という図式は
かのフランス革命をも超えるものかも知れませんよ・・・
ではでは♬(^_^)♬
3 comments
豆腐メンタル says:
10月 25, 2017
おおショック
先生!勝手ながら是非とも御教授ください。
55年体制下の成長は紛れも無い事実。成長し豊かになったことの異論は全くありません。正に経世済民の期間であったと理解しています。
では一方、自民党以外の選択肢が事実上無かったことの”弊害”の大きさはどうでしょう。
効率的に高い成長を実現できる間は、独裁的体制に満足した。経済的には問題なし。
しかし、この独裁的体制への一辺倒な適応が日本の民主主義を、経路依存的な炎上政治の今に至らしめたのではないでしょうか。
これは、しょうがないことと受け入れるべきことなのでしょうか。
いつも長長と申し訳ありません。
御教授のほど重ねてよろしくお願いします。
レギーム作 says:
10月 25, 2017
???「この不毛ー!」
55年体制さんは三角大福ではなく、ICレコーダーを懐に忍ばせておいた方がいいかも・・・
(三角形の大福餅ってホントにあった?みたいですね)。
玉田泰 says:
10月 27, 2017
「小池劇場」の不発は、メディアとその先の有権者にひたすらおもねった結果という感が否めませんが、実際に敗北したのは「大衆誘導」を画策した大マスコミなのではないでしょうか?
彼ら(小池氏・TV・新聞等)は、自分達で簡単に炎上を演出出来ると自惚れていたのかも知れませんね。その自惚れからミスを犯したとも言えるでしょう。
そして、選挙後の混乱を報道しているのもまたマスコミだという「宇宙のジョーク」。
表層的な権力の失墜を見る意味では、今回の一連の報道は見応えがあります。これを切っ掛けに、彼らにはより一層の失速を望みます(笑)。
(財務省の今後の「戦略」も、「大衆誘導」という点では軌道修正を迫られるのかも)