いわゆる「大阪都構想」をめぐる住民投票が
いよいよ迫ってまいりました。
各種世論調査では目下、
反対が多少リードしている様子。
ここ数ヶ月、まさに獅子奮迅の活躍ぶりを見せた
畏友・藤井聡さんの功績によるところ大でありましょう。
(↑)京都大学教授にして、同学非公式100days総長©の藤井聡さんです。
ちなみに現地では
「(都構想に)賛成なら投票に行かなくてよい」という
怪しげな違法録音電話がかけられているとの情報も。
かなりヒートアップしている様子です。
しかるに注目されるのは
この住民投票をめぐって、
自民党と共産党が反対で共闘するという現象が起きていること。
なにせ共産党の宣伝カーに
自民党の参院議員が乗って演説したのですぞ。
以下、報道より。
「この車であいさつするのは初めて。気持ちがいい」。
自民の柳本卓治参院議員は10日朝、
中央区の南海電鉄難波駅前で共産の街宣車の上から聴衆に語りかけ、笑いを誘った。
「立場の違いを離れ、心は通じている。大阪市はなくしたらあかん」と訴えた。
共産書記局長の山下芳生参院議員も
「みんなで大阪市を守る」と自民との共闘をアピールした。
自民の街宣車に乗り込んだ民主大阪府連代表の尾立源幸参院議員は「一致団結してこの場にいる」と強調した。
別の報道によれば、柳本議員は
共産党について「兄弟分のような感じだ」(!)とまで語ったそうです。
ツイッターでは
#自民党共産党民主党合同街宣
というハッシュタグが登場、
前代未聞のスゴいタグと評判に。
私はもともと、
「右か左か」という区分は決定的に時代遅れである
と思っているのですが
ここからうかがわれるのは
共同体への愛着を媒介とするとき、
この点はとくに際立つのではないか、ということ。
事実、民主党や共産党との共闘に踏み切った
自民党大阪府連にたいして
党中央は必ずしもいい顔をしていないようです。
安倍首相は都構想に一定の理解を示し
「反対」明言を求める党大阪府連にも首を縦に振ってこなかった。
今後の憲法改正を見据えれば、
「憲法改正は必要だ」と主張する橋下氏ら維新の党との連携は欠かせない。
そうした状況で、首相を敵視する辻元、山下両氏らと共闘する党大阪府連には
「みっともない」(党幹部)との声も上がっている。
(前掲記事。文中の「辻元」は、民主党の辻元清美衆院議員のこと)
むろんポイントは、
大阪府連のように構えるのと
党中央のように構えるのと、
大阪や日本の保守(=できるだけ良い状態を達成・維持すること)に貢献するのはどちらか?
という点。
とまれ今後の日本では、
「共同体への愛着」をキーワードとする政界再編だってありえるかも知れませんよ。
というわけで、こちらをどうぞ!
ではでは♬(^_^)♬
4 comments
たかゆき says:
5月 12, 2015
みっともない(のは 党幹部)♪
既成政党にこそ
「規制」改革が必要かと。
癌化した「政治家」に
apoptosis(アポトーシス)が機能しない状態は
国家を存続させるにおいて
致命的欠陥と存じます。
カインズ says:
5月 12, 2015
自民党、共産党、民主党が協力というのを最初に目にしたときは驚きましたが、考えてみれば他党のやることに何でも反対するのではなく、是々非々の態度をとって協力するのが常識的な対応というものですよね。まぁ、このような論外な政策で一致団結するのではなく、もっと重要な所でまとまってほしいものですが。
気になるのは「安倍首相は都構想に一定の理解を示し」ていることでしょうか。このような論外の政策に理解を示す、さすが地方創生の新型交付金に較差を付けようとする方は、共同体に関する考え方も一味違うようです。
憲法改正にしても、論外な政策を推し進める政党と、総理がその政策に理解を示す政党とが協力したところでマトモな仕上がりになるか甚だ心許ないですね。9条いじらず、環境権と財政均衡条項を追加でお終いというオチが待っているのではないでしょうか。
akkatomo says:
5月 12, 2015
根本的な問題として、常識と認識が怪しい方々には絶対に根本規範をいじらせてはいけないのですよ。
彼らは自分達の妄執が絶対に正しいと思い込み、如何なる反論も認めませんから。
憲法によって制度化した全体主義なんて真っ平御免こうむります。
頓珍漢 says:
5月 13, 2015
安倍総理だって、”日本を根っこから買える・・・誤、変える保守の会”なんちゅう会の、塩崎厚相を任命した意味が皆目解かりません、私には。
ある意味、隠して共闘しないだけ正当性があるっちゅうもんです。隠してる党内の方が汚過ぎる。
またも頭に、漫画”AKIRA”(の単行本化の際の最後の加筆部分)が想起されてきてしまいました。
鉄雄がつくった大東京帝国の名称をそのまま使って金田が米国に反旗を翻した場面が・・・。