ツイッターで素晴らしいアカウントを発見。
その名も・・・
プロフィールには
日本映画を馬鹿にしているのではなく馬鹿にされています。
とあります。
してみると、
スタッフとして日々、苦労されている方が
業界への愛をこめて文句をつけていると察せられるものの
それはともかく。
ここで
【日本映画をマシにする方法】
というシリーズが展開されています。
日本映画が陥りやすい安直なパターン(台本、演出、演技、宣伝その他)を
バシバシからかっているのですが
これが最高!!
いくつかご紹介しましょう。
体当たり演技と場当たり演技を混同するな
(傍白:政治についても言えそうです)
近未来の歌舞伎町で新型の麻薬を流通させない
(傍白:よほどの幻覚シーンでもあれば別だが・・・)
「彼女への気持ちをこの歌に」みたいなラジオのリクエストをたまたま彼女が聞いてるな
(傍白:「アメリカン・グラフィティ」がヒントか?)
デジタル時代なのにまだ電波障害の描写が「砂の嵐」なのを何とかしろ
(傍白:某SFアニメでは、地球を侵略・制圧した宇宙人のレーダーが、悪天候で機能しませんでした)
キャリア官僚に光を反射してキラーンと光るような安物眼鏡を使わない
(傍白:東田剛さんのコメントが待たれます)
万年筆のアップがあるにもかかわらず「ハイ、万年筆」と言わない
(傍白:「ブレードランナー」のリドリー・スコット監督は、こういう台詞を見ると「また説明屋がしゃべっている!」と怒るとか)
嘘の証言を映像として描かない
(傍白:ヒッチコックがやってもヒンシュクを買ったほどの反則技。平松禎史さんのコメントが待たれます。ちなみにヒッチがこの手を使ってしまった作品は「舞台恐怖症」)
そんなに「人間の内面」が見たいなら胃カメラで映画を撮れ
(傍白:そりゃそうだ)
しかし!
私に言わせれば、ベストはこれです。
激動の時代をひたむきに生きない!!
いや、まさにその通り。
とくに昭和前半期、
いわゆる「戦争の時代」を舞台にした作品で
このフレーズが出てきたら最後、
ハッキリ言って、
通り一遍の歴史観に基づく紋切り型の描写が繰り広げられること確定です。
敗戦から70年にもなるんだから、
たまには激動の時代をいい加減に生きた人間像を描いたらどうですかね?
そちらのほうが
よほどリアルかも知れませんよ。
とまれ日本映画ダメ絶対bot さんには、今後もぜひ
ワサビの効きまくったツイートをお願いしたいところです。
ではでは♬(^_^)♬
7 comments
平松禎史 says:
6月 28, 2015
「舞台恐怖症」はヒッチコックが不調だったと自ら仰っていた時代の一本ですね。
「嘘の証言を映像として描かない」
台詞で語っただけならその人物が嘘をついてたと映像をとともに証明すれば観客も納得しますが、嘘の証言を映像で観せてしまったら、今観ているどれが本当なのか、監督他スタッフにはわかっていても観客にはわかりません。
そうなると登場人物の全てが疑わしく思えて感情移入できなくなる、というわけです。
監督他スタッフにはわかっていても観客にはわからない。
これは作り手が陥りやすい罠なのです。
制作現場という閉鎖空間で皆わかっているはずという人たちだけと日々会話し仕事していると、何が欠けているのかわからなくなりやすいのです。
(政治経済論議でも陥りやすい罠ですね。)
SATOKENJI says:
6月 28, 2015
ありがとうございます!
「監督他スタッフにはわかっていても観客にはわからない。
これは作り手が陥りやすい罠なのです」
高畑勲さんの「おもひでぽろぽろ」が思い出されます。
全編そうなのですが(有機農法をめぐる話はどこから出てきたのでしょう)、とくにラスト。
akkatomo says:
6月 28, 2015
激動の時代をひたむきに生きない!
実はコレ、古くからあるアジアにおける乱世の生き方の一つではないでしょうか
マゼラン星人二代目 says:
6月 28, 2015
>近未来の歌舞伎町で新型の麻薬を流通させない
『ロボコップ』の第二作目。
マゼラン星人二代目 says:
6月 28, 2015
>激動の時代をひたむきに生きない
これなんか、案外、いい線いってると思うのですが、
いかがなものでしょう。
参照:
https://www.youtube.com/watch?v=1dmlwhaEEgE
JIROU says:
6月 28, 2015
激動の時代をひたむきに生きる⇒大変な状況で思い詰めて突き進む⇒視野狭窄による自己破滅
激動の時代をひたむきに生きない⇒大変な状況でもどこか醒めて、又は笑い飛ばす形で進む⇒柔軟な方向転換の可能性 何て思っちゃいました(笑)
マチコ says:
7月 3, 2015
いい加減は、良い加減(ある人の受け売りです。)
激動の時代を良い(いい)加減で生きられるといいですよね!!