さる3月31日、
2015年度税制改正関連法が
国会で成立しました。
これによって
消費税の10%引き上げは
2017年4月からと正式に決定。
2015年10月という
当初の実施期日を延期することが確定したかわり
(傍白:今まで確定していなかったというのは、思えばスゴいことですね)
いわゆる「景気条項」が削除されたので、
2017年4月には
景気のいかんを問わず引き上げとなります。
・・・とはいえ日本経済は
消費税8%引き上げのインパクトからも
まだ回復していないのが現実。
8%引き上げ後の景気の動向については
「大丈夫、V字回復する」
という楽観論が出回りましたが
みごとにハズしたわけです。
ついでに3月の日銀短観でも
景況感は改善しておらず、
3ヶ月先どうなるかの予想も悪化しているとのこと。
日銀の岩田副総裁によれば
「これからは多くの人が景気回復と実質賃金の上昇を実感できる」
とのことですが、
正直、どんなものでしょうか?
まあ、消費税10%にコミットメントした以上
景気回復や実質賃金上昇が実感できなかろうが
引き上げは行われるのですが。
ちなみにコミットメント、
本来は「失敗したら責任を取って退く覚悟で何かをやる」ことを意味しましたが
現在は「結果がどうなろうと開き直る覚悟で何かをやる」という意味で使われる場合が多いようです。
それはともかく。
なるほど、日本の株価は好調な模様。
しかし、これで実質賃金が上昇しない場合、
株価の上昇率と実質賃金の上昇率がどんどん乖離してゆく
とかいう事態にはならないでしょうか?
一般会計税収と一般会計歳出のギャップが拡大してゆくことを
「ワニの口が開く」と申しますが
株価の上昇率と実質賃金の上昇率のギャップも
「新・ワニの口」と形容したら良いかも知れません。
景気回復は本当に実現するのか?
あるいは本当に「この道しかない」のか?
不安の残る新年度でありました。
ではでは♬(^_^)♬
2 comments
マゼラン星人二代目 says:
4月 3, 2015
>株価の上昇率と実質賃金の上昇率がどんどん乖離してゆく
まさに、今をときめく、
“r>g”…?
akkatomo says:
4月 3, 2015
文面の勢いと現実との乖離がどんどんと進む、
太平洋戦争末期を想起させる現状でございますね。
この道はいつか来た道、昔踏み慣らして通った道♪
言い古されて、忘れられただけの道、でございます。
完全に我が国でなくても破局へと向かう道を進んでいるように見えますわ。