1月29日の記事
「民主主義は守りたいけど、民主党は嫌いだ。」では
最近、民主党が作成した
夏の参院選向けポスターのスローガン
「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい。」を取り上げ、
このスローガンが
有権者をナメ切った思い上がりの産物であることを指摘しました。
とはいえ、その後の展開を見ていますと
真の問題は次のように設定されねばならない気がします。
民主党は嫌いだけど、そもそもいつまで存続するの?
維新の党との合流をめぐるゴタゴタもそうですが
「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい。」ポスターそのものが
党内の結束を弱めているようなのです。
報道をどうぞ。
民主自虐ポスター 身内から批判続々
「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」
といった自虐的なコピーを盛り込んだ
夏の参院選向けの新ポスターに対し、
身内から批判が相次いでいる。
参院選で改選を迎える
小西洋之参院議員(千葉選挙区)はツイッターで
「情けないキャッチ(コピー)」と指摘。
同じく改選組の有田芳生参院議員(比例)はツイッターで、
コピーに批判的な第三者のブログのリンクを貼り付け、
「言葉とは思想の反映」と記した。
次期衆院選での公認(東京4区)が内定している
井戸正枝元衆院議員は、「誰が貼る?」との題でブログを更新。
「これは一体、誰に向けたものなのか?」
「このポスターには多くの仲間たちの努力を一瞬にして無にしてしまうぐらいの破壊力がある。つらい」と批判した。
何と言うか、見るに堪えません。
ここまで内部批判を食らってしまうようでは
なしくずしに自然消滅するのでは
という気がしてきます。
完全に消滅しなくとも
かの社民党のごとく
まったくの弱小政党化してしまうぐらいのことは
十分にありえるのではないでしょうか。
社民党だって、
かつては野党第一党だったんですからね。
しかしですな、
そういう民主党を
熱心に叩いている方もいるようです。
また報道をどうぞ。
首相の民主党批判、見るに堪えない~枝野氏
民主党の枝野幹事長は、
安倍首相が最近の国会答弁で
民主党に対する批判を繰り返していることについて、
「見るに堪えない」などと批判した。
民主党・枝野幹事長「安倍総理の劣化がひどすぎるというか、見るに堪えない状況。
一言で言えば、そういうことです。
安倍さんの頭の中は、戦国武将で敵をいかにやっつけるかみたいなことしかないのではないか」
安倍首相の答弁を巡っては、
自民党内からも「むきになって見えるのはよくない」などと懸念の声が上がっている。
枝野幹事長の発言にも、たしかに一理ある。
見るに堪えない状態の民主党を
ムキになって批判しつづけるのは
自分もじつは同レベルだと、暗に認めるようなもの。
なるほど、見るに堪えません。
せっかく一強と呼ばれているのですから
われわれ自民党は、民主党ごときとは違って当然! とばかり、
悠然と構えていただきたいものの、
どうもそこまでの余裕が持てないようです。
まさか総理、
自分の政権もいつまで存続することか
と内心、不安になっているとか?
まあ、ほかならぬ民主党の幹事長が
自党が見るに堪えない状態にあることを棚に上げて
総理の民主党批判をあげつらうというのも
またまた、見るに堪えないのですけどね。
こうやって、泥仕合は続くのでありました。
ではでは♬(^_^)♬
8 comments
妄想を崛起 says:
2月 10, 2016
国会では子供のケンカを見せられて、そんで民主主義を守れとかなんとか・・・
佐藤さん、子供だから民主主義を声高に叫ぶのか、民主主義を声高に叫ぶから子供なのかどっちですか?
SATOKENJI says:
2月 10, 2016
押井守監督の映画「紅い眼鏡」を思い起こさせるご質問ですね。
ならば、こうお答えしましょう。
「この国はもう、あんたの知っている国じゃない。着実に腐敗は進んでいるんだ」
マゼラン星人二代目 says:
2月 10, 2016
>「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」
その言やよし。
>自虐的なコピー
それならば、民主党のみなさんにおかれては、どこまで捨て身に、何なら「自虐的」になれるのか、それを見せていただきたいものです。
(各種報道を見てると、どうも、わが身かわいさが先立ってるようで、「自虐的」であることにおいて不徹底。不満がつのるのは、まさにその点においてこそ)
SATOKENJI says:
2月 11, 2016
「民主主義は守りたいけど、やっぱり自虐的にはなれない。
そんなあなたへ。
すぐに消滅しなくてもいい。
野党として、捨て身になってください。」
Guy Fawkes says:
2月 11, 2016
荒川茂樹「後藤さん。警察官として、自衛官として、俺たちが守ろうとしてるものってのはなんだろうな。
前の戦争から半世紀、俺もあんたも生まれてこの方、戦争なんてものは経験せずに生きてきた。
平和…、俺たちが守るべき平和。だがこの国のこの街の平和とはなんだ。
かつての総力戦とその敗北、米軍の占領政策、ついこの間まで続いていた核抑止とその代理戦争。
そして今も世界の大半で繰り返されている内戦。民族衝突、武力紛争。
そういった無数の戦争によって合成され支えられてきた、血まみれの経済的繁栄。
それが俺たちの平和の中身だ。戦争への恐怖に基づくなりふりかまわぬ平和。
正当な代価を、よその国の戦争で支払い、そのことから目をそらし続ける不正義の平和」
後藤喜一「そんなきなくさい平和でも、それを守るのが俺たちの仕事さ。
『不正義の平和だろうと、正義の戦争より、余程ましだ』」
『機動警察パトレイバー2theMovie』より
佐藤先生が押井守さんを引用されたので思わず…(苦笑)
それにしても、この場面だけ抜き出すと正に『永続敗戦論』×『震災ゴジラ&僕たちは戦後史を知らない』
SATOKENJI says:
2月 11, 2016
シールズの学生諸氏諸嬢は、この映画を見て「べ供」(※)してほしいですね。
ところで私と白井さん、どちらが荒川で、どちらが後藤になるのでしょうか。
(※)シールズに共感しているとおぼしい某政治学者は、「勉強」をこう表記します。
Guy Fawkes says:
2月 11, 2016
「べ供」…某政治学者…( ゚д゚)ハッ!?これはもしや…!
◯口JIRO教授「お前は人間じゃない。たたっ斬ってやる!」
笑えない冗談は兎も角、この場合どちらかと言えば白井さんが荒川さんに近いですが
佐藤先生にも通じている様な気がします。
後藤隊長は「その気持ちは理解できるし、自分としてもなんとかしたいが、
その安寧には誰もが胡座をかいていた。だから、こんなやり方では堂々巡りだ」
という、近代から戦後日本のパラドックスそれ自体の人格化でしょうか。
ちなみに同作クライマックスでテロの首謀者である柘植行人にも向けたこんな独白を漏らしています。
後藤「荒川さん、あんたの話おもしろかったよ。欺瞞に満ちた平和と、真実としての戦争。
だがあんたの言うとおり、この街の平和が偽物だとするなら、
やつが作り出した戦争もまた、偽物にすぎない。この街はねぇ、リアルな戦争には狭すぎる。」
う~ん…なんという「戦後の破局への回帰」
SATOKENJI says:
2月 12, 2016
〈聖アウグスティヌスいわく、あらゆる戦争は平和を目的として行われる。
とはいえ、あらゆる平和の行き着く果てが、新たな戦争でないとする証明はなされていないのです〉
・・・ラジオ番組「Soundtrax INTERZONE」(インターFM、2009年1月〜2011年3月。全117回)より。
ちなみに同番組の台本・選曲・DJを担当したのは、ほかならぬ私でありました。