昨日の記事

「『海外で戦争する国』あれこれ」では

某左翼政党のスローガン

「海外で戦争する国」にさせない

を取り上げました。

 

このスローガンからうかがわれるのは

「平和国家」の反対概念は「海外で戦争する国」である

という図式が、同政党に存在すること。

 

この図式が論理的に正しくないのは自明ですが

もっと面白いのは

いかなる前提を導入したら、この図式が正しくなるか

を考えてみること。

 

くだんの前提は以下のようになります。

日本は「戦争=他国を攻撃すること」と割り切れるくらい強い国だ!!

 

つまり某左翼政党の世界観には

戦前の国粋主義にも通じるものがあったりするわけです。

 

しかるに、ここで思い出されるのが

保守派ということになっている某センセイの発言。

 

このセンセイ、

日本人は言葉の嘘を知っており、

ついでにある意味での潜在的な所のいわゆるそれ自体を持っているので

共産主義にならなかった

という趣旨の発言をしました。

 

しかしですな、

共産主義を高く評価しているはずの左翼政党

根底ではかくも国粋主義的であることを踏まえると

話は少々変わってきます。

 

日本人が共産主義にならなかったのは

日本における共産主義が

じつは国粋主義の要素を持っていたからではないのか?

 

その場合、

1)国粋主義に賛同する人=あらためて共産主義を受け入れる必要がない

2)国粋主義を否定する人=共産主義も否定する

ということになり

どちらに転んでも共産主義にはならないという結論が導かれます。

 

・・・分かった!!

これこそ「ある意味での潜在的な所のいわゆるそれ自体」に違いない!!!

 

ただし、これが正しいとすれば

某センセイのような人は

ある意味での潜在的なところの共産主義者

ということにもなります。

 

例によって例のごとく、「右か左か」の時代は終わった!

 

最後に一言。

戦後日本が共産主義にならなかった理由としては

言葉の嘘を知っているかどうかより

冷戦のもと、対米協調(ないし従属)を選んで独立したことの方が、

はるかに大きいと思いますよ(笑)。

 

ではでは♬(^_^)♬