いわゆる小池劇場については

じつは安倍総理を利するだけ

という声もあります。

 

たとえばこれ。

小池劇場の裏で、安倍首相が高笑い!

メディアは小池に踊らされ、森友・加計疑惑も身勝手解散の責任もうやむやに

(リテラ、9月29日配信)

 

小池代表が口にするのは

「しがらみのない政治、大胆な改革を築いていく」

「日本をリセットする」

などと言った曖昧模糊としたスローガンだけで、

その一方、安倍首相にとっていちばん大きな急所である森友・加計学園問題は、

不思議なほど話題にもち出さない。

 

ようするに、「打倒・安倍政権」を掲げながら、

小池はけっして本気で安倍首相を潰しにかかっていない。

その理由は、選挙後を睨んでのことなのは明らかだ。

全文はこちら。

 

記事によれば

自民党も希望の党も、現在の目算では単独過半数の議席をとることは難しく、

連立を組まざるを得ない

のだそうです。

 

すると「自民=希望」連立もありうるが

小池知事は改憲論者なのだから

これでは改憲の大政翼賛ができる、という次第。

 

まあ、希望の党の公認を申請する民進党の立候補予定者の中には

護憲や反安保法制の主張を自粛する傾向が見られるという話。

たとえばこの記事。

 

節操のない話と言えば、まさにその通り。

護憲派のみなさんが焦るのは分かります。

 

(↓)「アホめ、だから言っただろうに」(H・G・ウェルズが自分の墓に彫りたがった言葉)

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しかしですな。

9月30日の記事

「『国難突破』の真の意味、または大炎上選挙の始まり」

でも書きましたが、

自民党が単独過半数を取れない

というのは

議席を53以上減らす!!

ことを意味します。

 

これで党総裁(つまり安倍総理)の責任論が出ないと思いますか?!

 

実際、時事通信はこう報じています。

 

希望と民進の事実上の合流で攻守が入れ替わりかねない状況に、

与党内に当初あった楽観論は吹き飛んだ。

27日の希望の結党会見後、自民党の二階俊博幹事長が首相と会談すると、

党内には「解散を止めに行った」との情報が駆け巡った。

都議選惨敗の記憶が残る複数の東京選出議員が

党幹部に「解散を見送った方がいい」と伝えるなど

危機感は広がる一方だ。

 

首相が勝敗ラインに掲げる「与党で過半数」を獲得したとしても、

「50議席減らせば責任論が噴出する」(閣僚経験者)というのが一致した党内の見方。

ある党幹部は「本当に厳しくなってきた。選挙後は党内政局かもしれない」と真顔で語った。

記事全文はこちら。

 

これで安倍総理が高笑いしているというのは本当か?!!

 

W(^_^)W\(^O^)/すごい国難突破だなあ\(^O^)/W(^_^)W

 

現に自民党界隈では

希望の党の代表である小池さんが都知事であることについて

党の代表になるとは首相の座をめざすことだ、

だが首相は国会議員でなければならない。

都知事のまま国政に乗り出すとは何だ!

と、

国政進出をけしかける声があいついでいるとのこと。

関連記事はこちら。

 

これも小池知事を牽制しているのではなく

もはや選挙後は党内政局(つまり「安倍降ろし」)だ!

というシグナルではないでしょうか。

 

小池代表が今度の総選挙に打って出れば

希望の党の仕掛ける炎上は間違いなく大きくなりますからね。

 

(↓)炎上に「逆炎上」で対抗すると、かように物事は泥沼化するのです。

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で、安倍総理は9月28日に

渋谷区で行った演説でこう発言。

 

「1990年代の新党ブームの結果、

政治は混乱し、日本は長い経済の低迷に突入した。

そして2009年の民主党ブームでいよいよ混乱を極め、

日本からどんどん雇用が失われた。

ブームからは決して希望は生まれない」

詳細はこちら。

 

変わった高笑いもあったものですが、

この発言にはじつに興味深いものがあります。

 

構造改革やグローバリズムだって、

〈特定の方向性を持った動きが、系統的に強く推進される〉点において、

ブームの一種にほかならない。

いや、ここ数年のわが国では、

保守前衛のみなさんを中心として

安倍晋三ブームが続いたと言っても過言ではありません。

 

「ブームからは決して希望は生まれない」というのが正しいとすれば

それは現内閣のあり方や方針について何を意味するでしょう?

 

それとも政党に限っては

改革は否定されるべきもの

とにかく保守主義に徹するのが正しいのかな?

 

(↓)「自分の利害がからむと、革命派の主張はコロッと変わる」(エドマンド・バーク)

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ついでに。

わが国に長期の経済的低迷をもたらしたのが

はたして新党ブームだったかは

控え目に言っても疑わしい。

 

緊縮財政+消費増税の影響のほうが

はるかに大きいのではないでしょうか。

 

しかるに消費税の5%引き上げを決めたのは村山内閣のとき。

社会党は「新党」ではありません。

ついでにこのとき、自民党は連立に参加した与党でした。

 

8%と10%への引き上げを決めた野田内閣は

たしかに「新党」たる民主党の総理でしたが

このときの消費税増税法案も

自民党・公明党との共同提出になっています。

 

で、新党ブームが経済の低迷の原因ねえ・・・

 

なお「政治の混乱」うんぬんについて言えば

にわか仕立ての新党が注目を集めたくらいで

政治の混乱を許してしまったとすれば

それは自民党の力量(ないし、その欠如)についても

多くを語っていると見るべきでしょう。

 

政治はあくまで、結果がすべて(Ⓒ安倍総理)なんですからね。

 

ではでは♬(^_^)♬