安倍総理は9月20日、

国連総会で一般討論演説を行いました。

 

この演説については、

会場はガラガラだったとか、

北朝鮮代表が最前列でメモを取るかたわら、

アメリカ代表はキョロキョロしていた・・・

なんて話もあります。

画像を見ると、どうも本当らしい。

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何というか

この国連の片隅に

という感もありますが、

わが日本の指導者です。

少々のことは脇に置きましょう。

 

しかもこの演説、なかなか威勢がよろしい。

官邸サイトより抜粋しましょう。

 

私は、私の討論をただ一点、北朝鮮に関して集中せざるを得ません。

 

冷戦が終わって二十有余年、

我々は、この間、どこの独裁者に、ここまで放恣(ほうし)にさせたでしょう。

北朝鮮にだけは、我々は、結果として、許してしまった。

それは我々の、目の前の現実です。

かつ、これをもたらしたのは、対話の不足では、断じてありません。

 

国際社会は北朝鮮に対し、

1994年からの十有余年、

最初は枠組み合意、次には六者会合によりながら、

辛抱強く、対話の努力を続けたのであります。

しかし我々が思い知ったのは、対話が続いた間、

北朝鮮は、核、ミサイルの開発を、諦めるつもりなど、

まるで、持ち合わせていなかったということであります。

対話とは、北朝鮮にとって、我々を欺き、時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった。

 

北朝鮮に、全ての核、弾道ミサイル計画を、

完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で、放棄させなくてはなりません。

そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです。

全文はこちら。

 

北朝鮮の近くに位置しながら

敵基地攻撃能力もなければ

核武装もしておらず、

ついでにシェルター整備すらやっていない状態

ここまでタンカを切ってみせるのがいいじゃありませんか。

 

まあ、さすがの総理も

このあとになると

北朝鮮の核、ミサイルの脅威に対し、

日本は日米同盟によって、

また、日米韓3国の結束によって、立ち向かいます。

全ての選択肢はテーブルの上にあるとする米国の立場を、一貫して支持します。

という調子で、

主体性のなさをみごとに露呈してしまうのですが、

それにもあえて目をつぶりましょう。

 

だとしても、

いかんせんアイズ・ワイド・シャットですませるわけにはゆかないのがこれ!!

 

総理は北朝鮮を抑え込むための

国際社会の連帯を訴えました。

北朝鮮の政策を変えさせるために

「私たちは、結束を固めなければなりません」と言って

演説をしめくくりました。

 

ところが・・・

 

ヾ(℃゜)々!!衆院 北朝鮮非難決議見送りへ 与党が不信任案提出を警戒!!(゜◇゜)ガーン

(毎日新聞、9月22日配信)

 

28日召集の臨時国会冒頭の衆参本会議で採択する予定だった

北朝鮮の非難決議が、衆院で見送られる公算が大きくなった。

 

決議案採択の手続きに入れば、野党が内閣不信任決議案を提出し、

政府批判の演説の機会を与えてしまうことを与党が警戒しているためだ。

 

議事日程に入る前に大島理森議長が解散詔書を読み上げれば、

野党に不信任案提出の余地はない。

 

しかし、非難決議案を議事日程にのせれば、

野党が不信任決議案を提出することが可能になる。

不信任決議案が提出された場合は、最優先で審議する慣例となっているため、

野党が決議案に関する趣旨説明や賛成討論として首相らへの批判を本会議で展開できる。

記事全文はこちら。

 

日本国憲法54条2項は

衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる

と定めていますので、

この場合、参院の非難決議もなされないでしょう。

 

ある国会関係者は

「与党が選挙を前にわざわざ政権批判の場を野党に与えることはないだろう」

と語ったとか。

 

北朝鮮への圧力をかけろと

国連総会でさんざん強調しておきながら、

自分の国の議会では

野党から批判されるのがいやさに

非難決議をしないんだってさ。

 

ついでに、これで拉致問題の一日も早い解決なるもの

主観的にはめざしているそうですよ。

 

すごいなあ。

じつに圧倒的。

これが「我々の、目の前の現実」(Ⓒ安倍総理)なのです。

 

何というか

コメントの必要もないと思われますので

あらためて以下の三冊をどうぞ!

 

(↓)「右」や「保守」の自己欺瞞についてはこれを。

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(↓)そして空理空論と現実逃避が政治に横行すると、国がどうなるかについてはこれを。

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総理の言動については

ある親しい友人から

非常に興味深いコメントも来ていますが

これについては、また次回。

ではでは♬(^_^)♬